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ひとつ、一年保たずに会社を辞めた。 ふたつ、定職につかぬアルバイター。 みっつ、衣食住…

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ひとつ、一年保たずに会社を辞めた。 ふたつ、定職につかぬアルバイター。 みっつ、衣食住は親任せ。 己で勝手に拗らせた、人間不信と厭世観。そろそろ恥を覚えるお年頃… 日常のエッセイと、詩、庭仕事の記録など投稿しようと思ってます。コメントはとっても嬉しい。

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    何度も読み返したいメンタルに効く詩を保存したい

最近の記事

お陰様です (詩

何度も 負けた 挫けた 退いた だけども それは それがなんだというのか 今もうひとたび 歩を進めようとするわたしの 足を縫い止める 楔にはならない 冷たい目線が 嘲笑と無関心が 私の心を削ぎ落としてきた だというのに 私は立ってる  削ぎ落とされた 歪な心で それでも確かに まだ立っていたのだ あなたのお陰様です これは 貴方のお陰なのです ありがとう ある時、私のための貴方があって 貴方のための私であって そうして私達 擦り減ったもの同士 いろんな余白を抱え

    • 声がする (詩

      思い上がるなと 声がする 何処からか いつからか 身の程を 知りたいと思う どうしてか ふと思う 足がすくみ 喉が詰まる 頬が痙攣を始める ゆらゆらと私は滲んでいって あるような ないような 世界に溶ける 滝壺の枯葉のように 踊らされて 沈められて  そうしてどこか 遥か遠く 静かな小川のほとりで 君の足に踏まれ シャリ と泣く

      • 燈の色 (詩

        太陽の光は 透き通った おれんじ色 夜の街灯の燈は 漂い 染み入る おれんじ色 道沿いのみかん畠  小さな太陽達 まあるい かわいい みかん色 この色を他になんと言おう この強く 暖かく 晴れやかな色達を 心に満ちる 燈の色を

        • どんなふうに (詩

          どんなふうに  どんなふうに 過ごしたら どんなふうに 話したら どんなふうに 考えたら わたしらしく  それとも あなたのように? 公平に 正直に 適切に 飄々と 爽やかに 愛想よく? どんなふうに どんなふうに なりたいの 分からない 分からないの 猫のように 猫のように なりたいのかもしれない 暖かな太陽の下で まぁるくなって そして、遠く誰かの足音がして パッと茂みに隠れて消えたい

        お陰様です (詩

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          5本

        記事

          ゆるしうるか (詩

          許したら   負けだと 思う。(なにに? 許せれば  よかろうと 思う。(ほんとうに? 川面を流れてゆく花びら やわく うすく とけてゆく 頑ななわたしくしの傷痕 かたく あつく 刻まれ とどまる この傷痕から生まれたものたちがある それを愛おしいと 思う。 だけど だからこそ、 許せない。 ほんとうは、許したくないのだよ。 ともに桜をみたことがある。 肩を並べてあるいた。 特別に嫌いだったあんたを もう忘れてもいいと思うのに

          ゆるしうるか (詩

          別れるふたり(詩)

          別れる二人 三叉路で 別れる二人 夜の街 別れる二人 キッチンで ふたり、互いに未来を見つめていた目線は ふと、本当に久方振りに交わった そんな顔してたんだね さよなら貴方 さようなら もう仕方ないことならば

          別れるふたり(詩)

          まぬがれる(詩)

          黄色信号の交差点 次も、また次も すり抜ける、 そして 後ろで赤になった 青が!アクセルを踏む! 黄色 ギリギリ、すり抜ける 次も、その次も、またその次も 交差点はずっと、黄色。 脂汗が夜風に撫で付けられて広がる 鳴らない口笛を吹きながら 夜道をひた走る、わたし。

          まぬがれる(詩)

          春(仮題

          うすくひらいた 窓から はる が漂ってきた とつぜん。 まろい風が すぅ すぅ 喉仏をおす、真綿のような、春の指 ドアを開けたら、満ちてた。春が。 すでに。  薄陽のレンズ越しに 見えているのは とある日の思い出や  地縛霊のような妄想ばかりで たちのぼり 霞み、また移り変わるシーン 浮き足は またも地面を捉え損ねて 愉快なステップ ズタッタ ラ ラタッダ    ズ

          iPadで絵を描いてみました

          iPadで絵を描いてみました

          処世術に自我を喰われつつあること気づいた日

          処世術に自我を喰われつつあること気づいた日

          お前の猫を撫でなさい (詩)

          あぁ、かなしいことがあったのね お前の猫を撫でなさい やわらかで、あたたかい毛並みを 波打つ腹の 一際繊細な手触りを 瞬く瞳が、ゆれるしっぽが とびかかる一瞬の 伸縮する身体が さぁ、その胸を 愛しさで満たしなさい 世界中の尊いものが、今、お前の腕の中にあることを知る時に 濡れた猫の鼻が、そっと手の甲に当てられた時 丸い手がぐっと握られる時 私の幸福も、不幸も、喜びも、悲しみも、 私の猫にとっては、後ろ脚で一蹴り

          お前の猫を撫でなさい (詩)

          脱毛メランコリ

          脱毛に通っている。 昔から、体毛が濃いのがコンプレックスで、小学生の頃にはこっそり母親のカミソリで腕や足のムダ毛を剃っていた。体操座りは嫌いだった。目線の位置に脛があるから。体操服の短パンでも目立たないように、ハイソックスばかり履いていた記憶がある。あれは、夏は暑い。 大学生の頃、肌荒れが酷くなり、あまりの醜さにコミュニケーションが困難になった。バイトもやめたし、夜は眠れなくなった。薬を塗ったり、化粧品を変えたり、なにをしても効果が感じられず、そのうち足の短さや輪郭、癖毛、

          脱毛メランコリ

          骨折り損の自己満道楽

          26歳、独身、実家暮らしのフリーター。 交際経験、結婚願望、無し。 ものすごく、不安を煽られる肩書きがぬらぬらと連なっておりますが、当方至って健康に幸せ。 26歳私、最近とてもストレスに感じていることがあります。それは、同じ職場の中年女性バイトが、仕事できなさすぎ問題。 なにを偉そうに、お前はいかほどの何者なのだ、という感じでしょう。まぁ、それはそうなので良いとして。 注意するべき点は、私がなぜ、ストレスを感じてしまうのか、またそれをどういなすべきなのか、というところ

          骨折り損の自己満道楽

          薔薇 (詩)

          薔薇の首を掻くその手つき 邪な優しさなどは無く、純粋な、致死性の愛 美しさに溺れているの 人の不幸は蜜の味というけれど、己の幸運はきっと無味無臭の毒だね、麻痺した脳でまた斬りつけるらしい 鼓動が止まない 青空はキャンバスに過ぎない その小さな蕾から次々と生まれる花弁 両手で掬って、そのまま胸に抱いたら、きっと潰れてしまうから 足元の名も知られぬ花には無いその棘 孤高に憧れているの 触らぬ神に祟りはなくとも、薔薇の棘にはそっと触れたい、その鋭く小さな痛みで我にかえる。

          薔薇 (詩)

          そういえば、焼きそばのこと好きだった…

          わたし、焼きそば大好きだったんじゃん…… スーパーの惣菜コーナーの焼きそばを一口食べて思い出した。 私は、自分の好きな食べ物ひとつ覚えておけないというのか。 「好きな食べ物なに?」 とは、まださほど交流のない相手とのコミュニケーションの糸口によく使われるけど、大体、寿司か肉かカレーだろう(偏見 ちなみに私は毎回、寿司と答えている。確かに、お寿司が好きなのは本当。だけど、もうほぼ脳死状態で反射的に口に出しているこの答えに、一体どれ程の"好き"が込められているだろうか。

          そういえば、焼きそばのこと好きだった…

          コーヒーの詩 (詩)

          コーヒーの苦さがかかせない 苦いからこそ しみわたる 苦い思いで押し流し 豊かな香りで上書きを 苦いだけじゃない、複雑な奥深さを 私の苦しさにも与えてくれるように

          コーヒーの詩 (詩)