見出し画像

かもめ通りの感傷的:日常的:自然的小話。

最近ふと感じた、なんちゃって感傷的あれこれ。
疲れてるな。…と思いつつ、よくわからないこんなゆるい気づきをずっとし続けていきたい。

---

1. 流星群

上京してから車に乗る、ということがなくなってしまったけれど、わたしはバスで最寄り駅や会社まで行っていることもあり、車からかんぺきに離れることはなかった。

いちばんすきな席は後方、階段を上がってすぐの列の2人席の窓際。
雨の日には傘が目の前の手すり兼ガード部分にひっかけることができるしすぐ降りやすい。

その日は中途半端に雨が降っていて乗客の方々はずいぶんと鬱陶しそうに傘をしまっていた。横すわりの席に座っているお姉さんの目の前に立ったお兄さんは、濡れた折りたたみ傘をそのままにしていて、今から会社に向かうのにこれ以上むかつくものはないといった表情を座っているお姉さんはしていた。そりゃそうだ、彼女のスカートに傘から雨の雫が垂れて濡れるじゃないか。

眠るつもりだったのに妙に運転が荒くて眠れなさそうで、なんとなく外に目をやると窓についた雨が、走っているバスと重力に従って左から右へと流れていく。
ちいさな雨の粒は他の粒と合体して大きな雫になって流れていく。

それをまるで「街中の流星群だ」と思った。
よく考えたらパパの車に乗っているときにもよく観てそう思っていたな、ということを思い出した。

---

2. 家の中の宝石

1K+ロフト付きの家に住んでいる。
死ぬほど探したかいあって立地のわりに安い家賃と広さだと思っている。

朝起きて、冷蔵庫に用があったのでキッチン部分に申し訳程度にある廊下をぺたぺた歩いていたら足裏にむにゅりとした感覚。思わずびくりとして後ずさってなにかを踏んだ部分を見ると、うっすら差し込む太陽光で白く光っている。

真珠、なわけないよなと思って屈んで改めてちゃんと見るとなんてことはない、部屋のニオイを取る「無香空間」のビーズだった。
どうやら昨夜、詰め替える際に落としてそのままになっていたらしい。

仲間たちの元へとはぐれビーズを戻してやりつつ、驚いたけれどまぁちょっと、いいことある日になるかななんて思ってしまった。安直なものである。

---

3.室内:雨音

バイト先で品物を詰めていたとき、ぱらぱらぱら、と窓の方から雨音が聞こえたので、降るなんて言っていなかったのににわか雨か?とちらりと視線を窓の方に向けると、目いっぱいに開けられた窓についている縦型プリーツスクリーンが風に揺れてお互い当たるたびにぱらぱらと鳴っていた。

なるほど、素材にもよるのだろうけれど、あれは擦れ合うと雨音がするものなのか。
天気予報通り、天気はちゃんと晴れだった。


 #ゆたかさって何だろう #かもめ通りの井戸端会議 #ひとりごと #エッセイ #コラム

よろしければサポートをお願いいたします。 もしいただけたら泣きながら糧にして頑張っていきます笑!