戦略コンサル激闘記録①(転職決断~内定)

コロナ禍に外資戦略ファーム複数社に内定し、一つのファームに入社してから退社するまでの数年間の激闘記録をここに残そうと思います。特定の需要のある層のみにリアルな未経験中途の日常と成長を実感していただきたく、入社前に一考するための材料としていただくことを目的としているため、途中の激闘録②からは少々高めの値段設定にさせていただいております。

内容的には万人受けする内容でもなければ、遍く様々な人に読んでいただきたい内容でもございません。事実に基づく話ですが、過激な内容も含まれています。あくまでフィクションとして読んでいただければ幸いです。

受験決断~挫折期

202x年に冬に某外資戦略ファームに入社した僕は、入社に至るまでにも長いプロセスを踏んだ。そもそもこの当時の2年ほど前から入社したいと思う強い意志やきっかけはあったものの、ケース問題の解き方が全く分からず考えても考えてもすぐに行き詰ってしまうところがスタートだった。一回受けてしまうと1年(ファームによっては2年)受けられないことを前提にすると、当時の段階で確実に落ちるであろうMckやBCG等の志望度の高いファームを受けられる筈なんてなかった。

先ずは受験するといっても何をしたらいいかわからず、何となくエージェントに相談した。僕は当時から高給として有名だった財閥系企業に所属しており、就職偏差値も一般的に相当高いと認識していたので、エージェントからは「少しトレーニングをすれば余裕で何とかなる」と言われることを期待して面談に臨んだ。しかし、言い渡された言葉は自分の想像より酷なものだった。当時初めて向かった相談先はムービンストラテジックキャリアという会社のエージェント(当時はコロナ狭間期間で対面)であったが、「まずはしっかり対策してもらってBig4の中でも今の業種に近い領域でならもしかしたら上手くいくかもしれないですねー」彼はホワイトボードに会社の名前とプラクティスを並べて書きながらそう言った。当然戦略ファームを受けると思い込んでいた僕が「戦略ファームとかは受けられないんですか?」と聞くと、「Big4から戦略ファームに行く人も結構多いので、まずはそちらから目指してもらうのが良いかと思いますよ」と諭すように説明し、僕は、「結局戦略ファームは受けることすらできないのか」、という何とも言えないもやもや感を抱えて家に帰った。

家に帰りよくよく面談を振り返ってみるとやはり納得の行かない部分も多く、僕は一旦別のエージェント数名にも連絡をしてみた。運よく、彼らの中で話す内容や相談した時の感覚から合いそうと感じた人がいたことから、数回お試し感覚でケース面接練習を手伝ってもらい、複数社の入社試験を受けてみた。勿論、必要と言われた課題図書も一通り読んだ。だが結果は惨敗だった。「戦略ファームに行きたいのに、今まで名前も知らなかったコンサルファームにすら落選してしまうのか」端的に言うと先の見えなさに絶望してしまった。

再起~内定

どうしたら僕はケース面接が解けるようになるのだろうか、どうしたら僕は論理的に物事を説明できるようになるのだろうか、本当に分からなくなってしまった。「結局、お勧めの本を読んだところで何も変わらないじゃないか」そんなことを思っていた。加えて残念ながら、自分の周りには戦略コンサルタントはおらず、転職の話を聞くことすらできなかった。悩んだ末、僕は現役の戦略コンサルタントやそのOBや卵に教えてもらう道を選んだ。要はココナラやTwitterで練習を手伝ってくれる人にアポを取るのだ。

とはいえ、実際にアポを取ることになったとしても彼らもプロである。中途半端な準備で臨んでは互いに取ってよくない時間となってしまう。そんなことを恐れ、3か月間の猛特訓を行った。当時は当然0900-2000頃までは現職の業務に従事せねばならず、朝晩を会社付近のカフェでの勉強に費やしていた。時間で言うと、平日は3時間・休日は6~8時間ほどケースの勉強やプレゼンテーションの練習を行った。僕には戦略コンサルタントに何としてもなりたい理由があったので、皆が飲み会に行く間、寝ている間、異性とデートに行く間、全てを投げ打って勉強した。その結果、ココナラの彼らと議論ができるレベルにまで成長することができた。

具体的にどのようなトレーニングを行ったのか、の詳細は割愛するが、ケース面接やフェルミ推定には考え方の型があり、量をこなすことで質の向上に繋がる世界であるということは是非頭に入れてほしい。それも自分で考えて紙に書いて説明した回数をこなすことでしか成長しないということも是非覚えておいて欲しい。とはいえ、毎日ここまでの時間を費やす必要がないことも事実であり、できる人は時間を掛けなくともできるというのが正しい。

そんなこんなで半年くらい経ったころにはココナラの彼らの出す問題にも一通り回答できるようになり、これであれば戦略ファームのどこかには引っかかるであろうというレベルまで到達できた。僕の場合は最初に"お試し受験"をしてみたタイミングから実に半年近くを要した。繰り返しになるが、ここはコンサル的な頭の使い方の才能や慣れ等も関係してくるので、早い人は3か月以内で余裕で力をつけることができるだろう。結果的に、面接を受けてみるとBig4と呼ばれるファームは戦略部門でほぼ全てに内定、ブティック系ファームにも複数社内定、外資戦略ファームにも3社内定した。

この頃のレベルとしては、ビヘイビア(経歴や志望動機の説明)では姿勢やアスピレーションや基礎的なロジックは特に違和感ない感覚を持っていただき5~10分で終え、ケースに関してもフェルミで15~20分程度で特に深い突っ込みなく終えられるようなイメージになっていた。

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