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*gʰe(n)d- [get/gait?/gate?]

ゲルマン祖語から中英語まで「道」を指す語はgate/gaitだった。「門扉」のgateに押し出されて今では「道」という意味を奪われてしまったが、Canongateのように通りの名前に今でも残っているそうだ。

[gait]
←ME gate ("way")
←Old Norse gata ("road")
←PG *gatwǭ ("street, passage")
英語語源辞典では*gatwoの語源は不詳となっている。もしgetの語根*gʰe(n)d-に関係があるなら、「道」という意味の"gait"が目的地への到達(獲得)する通過点に着目していて、到達という意味で"get"と言うことと関連があるような気がした。

「門扉のgate」もgetの*gʰe(n)d-につながるのだろうか。こちらは英語語源辞典では*gʰed- ("hole")とされていて、*gʰend-/*gʰed- ("to seize, take")とは別項目になっている。とは言えどちらも*gʰed-という形で同じとは言える。gaitとgate、どちらも目的地をgetするための通過点に着目した語彙なのかと類推するが、語源の遡りはそう単純ではないようだ。

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