教育の情報化について

こんばんは、MQ代表社員のぴろ@教育大学大学院です。授業での教育の情報化に関するレポートからです。

Q1:なぜこれまで教育の情報化は進まなかったと考えますか?
A1:これまでの教育は「一定の能力を持った人材を多く輩出する」ことで、「集団」として国民が国力増強に努めるのを目的とした教育体制のもとに学校教育が進められていたと思うのですが、現代では、「個」がそれぞれ主体的・積極的に活動することを求められる世界の劇的な変化に学校教育がついていけていないからであると思います。文部科学省等の川上の方では、教育の情報化についても、時代に即した答申を出し、それに基づいた政策を実行しているところですが、川下の学校現場では、ありがちな「経験則に基づいた教育」「公平・平等な教育」から脱却できななかったからだと考えます。
また、教員は学校内での教員としての仕事だけでなく、保護者対応・地域対応等の業務も増えてきていることから、校務活動の多さも、教員が教育の情報化を実行するために必要な新しい情報・技術を導入する妨げにもなっていると思われます。

Q2:このままGIGAスクール構想が進んで,現状のICT環境が急激に進み,児童・生徒用一人一台端末が導入されていくときに,どのような可能性があると思いますか?また,どういった障害が起こりそうでしょうか?
A2:児童・生徒に対する教育効果もさることながら、成績などの評価作業や児童・生徒のポートフォリオ整備などの直接の教育活動以外の校務の作業軽減につながり、昨今言われている教員の労働環境の軽減につながると可能性があります。
ただ、ICT環境が整備されていっても、その環境についていくための資質を持つ教員の能力格差が出てくること、それに伴い授業内容の格差が出てくる可能性(障害)もあると思われます。新しい技術を導入する際には、それなりの学習時間が必要なのは教員も児童・生徒も同じです。Society5.0の世界で生きていかなければならない児童・生徒が、そんな世界の入り口で使用する1人1台の情報端末を、学校で利用するための最低限の情報リテラシーを習得するのは必須です。既に個人スマホなどで生まれた時から情報端末に慣れ親しんでいる世代に対し、教員がどのように教えていくかが重要ですが、授業内容の格差が出ることで、教えられた児童・生徒の情報に関する能力格差が出てくるかもしれないと考えます。

Written by ぴろ。

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