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はあちゅう「なりすまし不当訴訟事件」について

はあちゅうこと伊藤春香さんと、その代理人である福永活也弁護士について、今回の「なりすまし不当訴訟事件」がひとまずの区切りになるかと思い、事件のまとめもかねてnoteを書いてみることにした。

こういった形で文章を書くのがほぼ初めてといってもいいくらいなので、乱文乱筆はご容赦願いたい。
※タイトルの事件だけ読みたい人は目次から「なりすまし不当訴訟事件」まで飛ばしてくれてもいいかもしれない。

はじまり(まりめっこ誕生~山口三尊登場まで)

初期の頃のツイートを軽く追ってみる。

2020年7月11日、このツイートが始まり。
当時ちょっとツイッター離れをしていたんだけど、たまたまログインしたタイミングで はあちゅうさんが何やら暴言を吐きまくる弁護士とともに大量に訴訟を始めたらしいというツイートを見かけたのがきっかけだった。

のちに全投稿の開示/非開示の一覧を自分で作ることになる。(以下参照)


個人的にとても思い出深いツイート。
このツイートに対していろんな人からDMをもらった。
表立って言わないだけで、いろんな人がはあちゅうさんや福永活也弁護士に疑念を抱いていることがよく分かった。

山口三尊、福永活也弁護士と運命の出会いを果たす。

裁判ウォッチャーである三尊さんの登場で何が起こったか、数えればきりがないけれど、いくつかピックアップしてみる。

  • はあちゅうさんが「どんな投稿を訴えているのか」「どんな主張をしているのか」「どんな判決が下されたのか」そのほとんどを把握することができるようになった。

  • 裁判の解説を通して、ウォッチャーたちが発言内容に気を付けるようになり、時に一線を超えた暴言や侮辱をすることもあった人たちの自浄作用として非常に効果的だった。

  • 法クラが注目し始めた。
    ※2021年2月に福永活也弁護士が都行志弁護士を訴えたことで、さらに多くの法クラが言及するようになる

以上、はじまりのお話はこれでおしまい。


まりめっこ訴えられる

2021年7月7日
はあちゅうさんの幸せを心から願ったその日。
So-netから分厚い封筒が届く。テレサ(※)だ。

※テレサとは:一般社団法人テレコムサービス協会(Telesa/テレサ)が定めた書式による、プロバイダ責任制限法に基づく発信者情報開示請求に応じるか否かの意思表示を求める文書、通称「テレサ書式」

すぐさま、「何かあったら相談して」と言ってくださっていた高橋雄一郎弁護士に全ての資料を送り、意見照会への回答文書作成を依頼し、公表のタイミングを見計らって下のツイートを投下。

訴えられたツイートはこれである。

プロバイダへの開示請求は、発信者ははっきり言って何もできることがない。意見書を送ってただ待つだけ。

気の弱い人にとっては針の筵だったことだろう。
これを、どう考えても誹謗中傷とは思えないような、許容すべき批判的意見を含めて300件近くも片っ端から訴えまくったのが、はあちゅうさんと福永活也弁護士です。

当のまりめっこさんはというと、たまに不安な気持ちになることはあったけど、基本的に普段と変わらない平穏な日常を過ごし、8か月後に東京地裁によりはあちゅうさんの請求は棄却、控訴されるも、さらにその6か月後の2022年9月7日、東京高裁により一審と同様に はあちゅうさんの請求は棄却され、無事ウイニングランをキメました。

はあちゅうさんから訴えられたことを公表して以来、両手では足りないくらいの弁護士アカウントの方から協力できることがあればとお声がけいただいたり、それこそ数え切れないほど多くの方から応援のメッセージをいただいたりと、こんなどこの誰とも知れない匿名の泡沫アカウントに対して優しい言葉をかけてもらって本当に嬉しかったです。

この場を借りて、改めてお礼申し上げます。


なりすまし不当訴訟事件

2023年6月14日、はあちゅうさんの今後の活動に多大な影響を与えるであろう判決が出た。
ガレソ砲で目にした人もいるであろう、いわゆる「なりすまし不当訴訟事件」だ。
できるだけ詳細に、時系列に沿って記載してみようと思う。


  • 2020年1月/5月
    はあちゅう氏の育児の様子の発信に対して、多数の児童虐待通報がなされる。

  • 2020年?月
    通報をしたうちの一人であるN氏のFacebookアカウント等の情報をはあちゅう氏が入手。(入手経路は裁判外)

  • 2020年9月14日頃
    N氏のなりすましアカウントを作成し、顔写真やメアド、出身地、実名SNSアカウント等の情報をツイートする。
    ※少なくとも17件のツイートの存在を確認済み

  • 2020年10月15日
    なりすましアカウントが削除される。

  • 2021年10月26日
    プロバイダに対する発信者情報開示請求訴訟にて、N氏の氏名住所等の情報をはあちゅう氏へ開示することを認める判決が下る。

  • 2022年10月26日
    はあちゅう氏により、N氏の「はあちゅうになりすましされた」という投稿を含めた6件の投稿に対して訴訟提起がなされる。

  • 2022年11月某日
    はあちゅう氏、なりすましアカウントを作成したことを否認し、N氏が作成した可能性を主張する。

  • 2022年12月9日
    N氏により、なりすましアカウントで使用されているメアドと電話番号が、はあちゅう氏のものと一致することが主張立証され、はあちゅう氏側から該当部分の取下げが打診される。

  • 2022年12月12日
    裁判官の訴訟指揮により、取下げではなく請求放棄に変更。
    なお、「取下げ」の場合は、再度同じ理由で訴えることが可能だが、「請求放棄」の場合は、再度同じ理由で訴えることはできず、実質的な敗訴と言える。

  • 2023年1月30日
    N氏に対して、5件の投稿のうち3件についてプライバシー権および名誉感情の侵害が認められ、40万円の支払い命令(内訳:慰謝料15万円、弁護士費用3万円、開示費用22万円)が下る。

  • 2023年2月4日
    N氏により、はあちゅう氏になりすましされたこと、および第一訴訟が不当訴訟であることを争点として訴訟提起がなされる。

  • 2023年2月~5月
    はあちゅう氏側から、「なりすましは秘書が行った」という主張がされるが、N氏から秘書に対する尋問を要求されると一転、「なりすましは自身によるもの」と主張を変更、さらに「N氏からの攻撃に対する正当防衛」を主張する。
    加えて、「フリーランスである原告にとってはむしろ宣伝効果がある」という主旨の主張がされる。

  • 2023年6月14日
    なりすましの事実、および第一訴訟の該当部分が「裁判制度の趣旨目的に照らして著しく相当性を欠くといえ、不法行為に当たる」と認定され、はあちゅうさんに対して、それぞれ5万円の損害と弁護士費用1万円の計11万円の支払い命令が下る。

判決全文はこちら。

なりすましアカウントで投稿されたツイートをいくつか。

なりすましアカウントで投稿されたツイート例①
なりすましアカウントで投稿されたツイート例②

2020年から2021年にかけては、はあちゅうさんがテレビ出演を含むさまざまなメディアで取り上げられた時期でもあり、2021年4月にNHKで木村響子さん(木村花さんの母)と並んで誹謗中傷の被害者として取材を受けている。
これは、すでになりすましアカウントで権利侵害と認められるツイートを多数行った後のことだ。(詳細は以下を参照)

また、リリースと同時に代表者の過去のツイートが問題視され大炎上した「#この指とめよう」にも、はあちゅうさんは助言をする立場として参加しており、2020年11月に公開された、啓発キャンペーン中の新R25のインタビューでは以下のように答えている。

自分が口に出した言葉は、いつかすべて自分に返ってきます。
自分の実名・顔写真つきで、一生残っていい言葉だけを書いてください。
それがSNSで発言するということです。

https://r25.jp/article/878952136315921107

これも、すでに他人の実名・顔写真つきのなりすましアカウントで発信していた後のことだ。

さらに、第二訴訟の真っ最中である2023年2月23日にはインスタグラムで、判決前日である6月13日にはTikTokで、それぞれなりすましの被害に遭ったことを投稿している。

はあちゅうさんがいったい何を考えていたのか、代理人である福永活也弁護士はどこまで知っていたのか、裁判でのトンデモ主張は全てはあちゅうさんの意思が汲まれたものなのか、一般読者の普通の注意と読み方でどうにかなるレベルを遥かに超えた事案だけど、いつか真実にたどり着ける日は来るのだろうか。


おわりに

冒頭で「なりすまし不当訴訟事件」がひとまずの区切りになると言ったけど、はあちゅうさんと福永活也弁護士の訴訟はまだ終わったわけではない。
これからも動向を追いつつ、事実に基づいた発信をしていこうと思う。

このnoteをご覧いただいた方々におかれましても、はあちゅうさんが被害者の一面を持つことを強く心に留めつつ、真実でないこと、容姿や人格を過度に貶める侮辱的な発言に気を付けながら、安心しておかしなことをおかしいと言える自由を謳歌されることを願っています。

長々とお付き合いいただきありがとうございました。


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