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かわいい読書

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装丁がかわいい本の読書感想文。
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2014年5月の記事一覧

阿仁谷ユイジ『夢喰い王子の憂鬱』



阿仁谷ユイジ『夢喰い王子の憂鬱』(太田出版)

「お金持ちになりたい」
「社長になりたい」
「作家として成功したい」
「ものづくりの仕事がしたい」
「お嫁さんになりたい」
「綺麗になりたい」
「異性からモテたい」
「周りから認められたい、尊敬されたい」

皆様いろんな夢を持っていると思います。わたしも大小さまざまな夢があります。

「夢は逃げない、逃げるのは自分だ」と大学時代の恩師はおっしゃい

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綿矢りさ『大地のゲーム』
東日本大震災をモチーフに書かれていると思うし、そう意識して読んでしまう。非日常に生きる大学生達の物語。混乱、嫉妬、狂気が渦巻く集団の秩序を守る存在の大きさ。政治物語としても読める。所々スリルな描写があるが、最後まで読み切れる。読みの可能性に溢れた作品。

津村記久子『ポースケ』(中央公論新社)
『ポトスライムの舟』から5年後の物語。奈良のカフェが舞台で、仕事柄親近感が湧いた。わたしもひとりで行っても落ち着けるカフェを見つけたい。働くということ・人間関係のしがらみが描かれる中で、カフェのスコーンと紅茶がとてもおいしそうだ。