新アルセーヌ・ルパンの冒険(仏/1995~1996/全8話)について
記事概要
ルパンの記事を書いてから、20年位前にミステリチャンネルでルパンのテレビドラマを観たことを思い出しました。
オープニング映像とメインテーマが好きだったこと、フロイトと知り合いになる位しか覚えていませんが、オシャレでコミカルであった印象が残っています。
調べても日本語では殆ど情報が無く、録画していたDVDを家の中から探して原題からドラマ情報を探しました。
以下、自分用のメモとしてドラマ情報を簡単に記載していきます。
Les Nouveaux Exploits d'Arsène Lupin
1989~1990年にかけて全12話放送された1時間ドラマ『Le Retour d'Arsène Lupin』と同じく、フランソワ・デュノワイエ主演で制作された2時間ドラマシリーズが、『Les Nouveaux Exploits d'Arsène Lupin』になります。
ドラマの舞台は1930~40年代に設定されているようで、当時の有名人とルパンの交流も盛り込まれています。
自分が見たのは2005年に『新アルセーヌ・ルパンの冒険』としてミステリチャンネルで放送されたものだったようです。
ルブランの名が原案となっているように、ルパンのキャラクターやエッセンスを使用した、ドラマオリジナルの物語となっています。
シリーズ概要
原案:モーリス・ルブラン
製作:フランス
放送:France 3(1995~1996年)
話数:全8話
時間:約90分
レギュラーキャスト
アルセーヌ・ルパン/フランソワ・デュノワイエ
グロニャール/フランク・カピラリー
ガニマール警視正/ポール・ル・パーソン (1989年版と同じ)
エピソード
01.皇帝の嗅ぎタバコ入れ
La Tabatière de l'empereur
02.ダイヤモンドのドレス
La Robe de diamants
03.ハバナの鮫
Requins à La Havane
04.フロイト博士との出会い
Rencontre avec le docteur Freud
05.ひすいの仮面
Le Masque de jade
06.ハーロック・ショームズ登場
Herlock Sholmes s'en mêle
07.エトルリアの地下道
Les Souterrains étrusques
08.奇妙な令嬢
L'Étrange Demoiselle
第1話『皇帝の嗅ぎタバコ入れ』紹介と感想
あらすじ
ガニマール達を追い出して一息ついたルパンは、新聞で友人であるタルノフスキ伯爵が銃の手入れ中に事故死をしたとの記事を目にする。
銃の扱いが上手い伯爵が事故死など考えられないと感じたルパンは、真相を探るためにグロニャールを連れてポーランドへ行く事を決めた。
ポーランドについてすぐ、列車で一緒になったオブラモヴァ伯爵夫人と近づきになるも、夫人は詐欺容疑でボドラスキ警視に目を付けられていた。どうやら、伯爵夫人と言うのも嘘らしい。
その場はルパンの機転でやり過ごしたが、警視を怒らせたためルパン自身も情報部に目をつけられることになる。
その後、遺言状公開の前日に伯爵の息子も毒矢で殺害される。
遺言状には、昔ルパンに譲ると話していた嗅ぎタバコ入れの事が書かれていなかった。ルパンは遺言状の筆跡鑑定の申立てを行い、改めて真相へ向けて捜査を再開した。
紹介と感想
約20年ぶりに本国第1話(録画順では6本目)にあたる話を視聴してみました。伯爵の息子が殺される場面を見て、「こんなシーンあった」と思い出しました。
コメディー色が強い作風で、物語開始時のルパンとガニマール達警察との追いかけっこはコント的に描かれていました。
今回のルパンは、1918年に一緒に軍隊で過ごした友人・タルノフスキ伯爵の死の真相を探るために、メゾンヌーヴ少佐としてポーランドで探偵活動を行います。
探偵活動は地元警察や情報部に目をつけられながらも、怪盗らしく夜中にタルノフスキ家へ忍び込んで手がかりを探したりなど、ルパンらしく進めていきます。
オブラモヴァ伯爵夫人ことナターシャが、今回のルパンのロマンスの相手になります。
伯爵の嗅ぎタバコ入れを見て追憶に耽っているルパンを後ろから殴り倒し、金庫の中身を奪ったりと、なかなかのやり手でした。
作中、貧乏くじを引くことの多かったボドラスキ警視ですが、自身の職務に忠実で中々好感度の高い人物でした。
ちなみに、ガニマール警視は序盤の追いかけっこのみの登場になります。
殺人犯は中盤で明かされます。伯爵の秘書をしていた男が殺人犯でしたが、銃に格闘術、毒矢まで使う強敵でした。しかし、彼はただの実行者でしかなく、真の犯人は意外な所に隠れていました。
金のために計画を立てた狡猾な真犯人は、ルパンの命も容赦なく狙ってきますが、ルパンは犯人の更に上を行き真相を明らかにします。
ルパン歴が浅いためルパンらしいかはわかりませんが、中々楽しいコメディミステリーでした。
ゲスト
オルロフスキ大佐/エドワード・ゼンタラ
ボドラスキ警視/ヘンリク・ビスタ
ナターシャ/カタジナ・ワルター
オーレリア/アグニエシュカ・ワーグナー
プリンセス/ガブリエラ・コウナッカ
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