北極羆

アガサ・クリスティー作品全般と銭形平次を中心とした野村胡堂作品好きの中年男子。読んだ本…

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アガサ・クリスティー作品全般と銭形平次を中心とした野村胡堂作品好きの中年男子。読んだ本や観た映像作品について、書きたい時に残しておく場として。

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アガサ・クリスティー『殺人は容易だ』ドラマ作品 紹介と感想

『殺人は容易だ』Murder Is Easy(1982/米) ワーナーが80年代に製作していたクリスティー原作テレビ映画シリーズの1本です。 時代は製作当時の80年代になっており、舞台はイギリスの村ですが、ルークはアメリカ人でコンピューターの専門家になっています。 ルークを事件に呼び込むことになるフラトン(原作のピンカートン)には、同じくワーナー製作版『カリブ海の秘密』『魔術の殺人』でミス・マープルを演じるヘレン・ヘイズが出演しています。 他にも、オリヴィア・デ・ハヴィ

    • メグレ長編53『メグレと口の固い証人たち』Maigret et les témoins récalcitrants(1958)紹介と感想

      ジョルジュ・シムノン 長島良三訳『メグレと口の固い証人たち』河出書房新社,1983 あらすじ 11月3日の月曜日。定年まであと2年のメグレは不機嫌だった。 司法警察局でラポワントが逮捕した『修道者』グレゴワール・ブローと話していたメグレの元に殺人事件の知らせが入る。 被害者はレオナール・ラショーム。1817年創業の老舗菓子会社ラショーム・ビスケットの中心人物だった。 メグレが現場へ行ってみると、家の前時代的な古臭さと、通常の場合に見られるような反応が家族に見られないのが気

      • 十津川シリーズ長編3『消えたタンカー』(1975)紹介と感想

        西村京太郎『消えたタンカー』光文社, 1983 まだ読んだ事の無かった初期の十津川を読んでみました。 西村京太郎はドラマの方がお馴染みで、原作は、十津川シリーズ長編5作程度と中短編数作、名探偵シリーズ全4作、左文字シリーズ数作、『殺しの双曲線』などのノンシリーズ数作程度しか読んでない初心者になります。 あらすじ インド南端から1000キロの沖合で58万キロリットルの原油を運んでいたマンモスタンカーが炎上した。 近くを通っていた船に救助されたのは乗務員32名中、宮本船長

        • クレヨンしんちゃん 炭の町のシロ(2024) クリア後感想

          ゲームセンターCXのゲームが落ち着いた頃から遊び始めて、入院中にクリアできました。 虫が2種類、魚が1種類のだけ図鑑が埋まっていませんが一度終了です。 物語 日本各地で新しい食のサービスを展開していく事業の一環で秋田へ出張になったひろしと一緒に、野原一家総出で秋田のオオマガラナイ村へとやってきた。 銀の介とつるも毎日のように会いに来て、地元の人達とも知り合ったしんのすけは、自然の中での毎日を満喫していた。 ある日、シロが炭だらけの格好で朝帰りをし、どこから持ってきたのか〈

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          あつまれ どうぶつの森 写真で見る島の記録(2024/4/17~23)

          ジュペッティの誕生日と久しぶりの寄贈🐑🦉

          あつまれ どうぶつの森 写真で見る島の記録(2024/4/17~23)

          野村胡堂『銭形平次捕物控』第11話~第15話 紹介と感想

          第11話「南蛮秘法箋」(『オール讀物號』1932年2月号) 野村胡堂『銭形平次捕物控(三)酒屋火事』嶋中書店, 2004, p.224-261 野村胡堂/著 末國善己/編『奇譚 銭形平次 「銭形平次捕物控」傑作選』PHP研究所, 2008, p.149-190 野村胡堂『銭形平次捕物控傑作選1』文藝春秋, 2014, p.63-99 あらすじ 質屋で大身代を築いた田代屋又左衛門が毒矢で狙われ、左腕を一本失った。 その疑いは、次男・又次郎の嫁・お冬に向けられた。 事件に乗

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          虚実綯交ぜ骨折り日記⑥~入院後半戦と退院について書く

          ↑前回はこちら 今回は、入院生活で感じた正負の感情と退院についてを書きました。 6 「入院生活も色々とあったが、無事に退院することができた」 どんな事でも環境に慣れてくると、不満に意識が向くようになる。 自分は特にこの傾向が強い。 入院中の不満の中で、特に自分の意識に残ったものが2つあった。 一つは、消灯前に電気を消されることが意外と多かった事。 早い時は10分以上も前に消されることもある。 しかし、気にはなったがストレスには感じなかった。 22時になる前には眠くなっ

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          アガサ・クリスティー『娘は娘』A Daughter's a Daughter(1952)紹介と再読感想

          アガサ・クリスティー 中村妙子訳『娘は娘』早川書房, 1973 メアリ・ウェストマコット名義の第5作目にあたる作品になります。好きな長篇ですがしばらく再読していなかったので、久しぶりに読みました。 あらすじ アンとセアラの母娘は、お互いを大切に思いながら暮らしていた。 ある時、セアラが3週間のスキー旅行へ出掛けた際に、アンはリチャードと出会い恋をした。 2人は幸せな時を過ごし結婚を考えるようになったが、セアラが帰ってきたことで全ては変わってしまった。 セアラとリチャード

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          ブリュノ・クレメール主演 メグレ警視30「野菜畑事件 Meurtre dans un jardin potager」(1999)紹介と感想

          原作:ジョルジュ・シムノン『フォンシーヌの喪』(1945) 脚本:ピエール・グラニエ=デュフェール、ドミニク・ルレ 監督:エドヴィン・バイリー 時間:89分 あらすじ ヴァンデ県にある村の野菜畑で身元不明の男が射殺された。 男を射殺した銃は、先週パリで人を殺していたため、事件の捜査にメグレが派遣された。 パリで殺された男はコルダと言い、昔は事件が起きた野菜畑の辺りに住んでいたらしい。 現在の畑の共同所有者であるシルエ姉妹は仲が悪く、家を分割して悪口以外の会話は交わさずに住

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          貫井徳郎『被害者は誰?』(2003)紹介と感想

          貫井徳郎『被害者は誰?』講談社, 2003 病棟の本棚をブラウジングしている時に、タイトルが気になり手に取ってみました。 著者の本を読むのは初となります。 収録作あらすじ 被害者は誰?(e-NOVELS '01年10月23日号~'02年1月15日号/週刊アスキー '01年11月6日号~'02年1月29日号) 亀山俊樹の自宅の庭から女性の白骨死体が発見された。 亀山俊樹は自分の犯行だと認めたが、被害者の身許や動機などは黙秘を貫いていた。 自宅からは、十年前に書かれた三人

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          入院という日常

          入院生活も、気づくと日常になる。 もともと病院は身近だったので、すぐに日常になった。 だけど、退院後の生活も考えないといけない。 それはなんだか不思議な感じがした。 早く帰りたい気持ちはもちろんある。 でも、生活が動いてほしくない、今のまま止まってほしい気持ちもある。 病院内の時間が止まって思えた。 手術をしたり、リハビリをしたり、間違いなく進んでいるのに、それでも止まっていた。 入院前の日常とはあまりにも違う生活だからかも知れないし、独自ルールの中で毎日のルーチンが固定

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          あつまれ どうぶつの森 写真で見る島の記録(2024/4/10~16)

          今週は4ごうの誕生日🎂🦍ゴメスも来たよ🐯

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          銭形平次捕物控80「捕物仁義」(1938)+大川橋蔵・主演 第5話「捕物仁義」(1966)紹介と感想

          あらすじ 平次のもとへ縄張り内に謀反人がいると八五郎が駆け込んでくる。 一年前に町内へ越してきた皆川半之丞という浪人が怪しいと言うのだ。八五郎としては、半之丞の美しい妹・お京も気になるらしい。 八五郎を弟子として忍び込ませるが、お京が八五郎へ物を教え、半之丞は自分の弟子とともに奥へ籠っていた様子。 更に捜査を進めていると、謎の手紙を残して消えた八五郎、半之丞の妹・お京殺しなど様々な出来事が平次に立ち塞がる。 鋳掛勝という下っ引の力を借りながら平次の調べは進む。 紹介と感

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          虚実綯交ぜ骨折り日記⑤~読書が捗り、本棚整理も捗る日常篇

          ↑前回はこちら 今回は、入院中の趣味活について徒然に記載しました。 5 「多くの本と出会い、頼まれてない本棚整理に励んだ」 病棟生活は結構暇だった。 ご飯は3食。シャワー浴は週2回。リハビリは基本毎日あるが1回40分。 1日の殆どは自由時間だった。 しかし、Wi-Fiがないため今の契約プランだとスマホやタブレットで自由にネット環境に乗り出すことも憚られる。 大分使用を制限していたにも関わらず、3月末には速度制限になってしまった。 そのため、入院中は読書を中心に、最近

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          アガサ・クリスティー『招かれざる客』The Unexpected Guest(1958)紹介と再読感想

          アガサ・クリスティー 深町眞理子訳『招かれざる客』早川書房, 2011(電子書籍) あらすじ 霧の濃いある晩。サウス・ウェールズにあるウォリック家のリチャードの書斎に、スタークウェッダーという男が訪ねてきた。 車が溝にはまってしまったため助けを求めに来たスタークウェッダーは、車イスの上で死んでいるリチャードを発見した。 書斎の中にはもう一人、リチャードの妻・ローラが銃を手に持ち茫然と立っていた。 彼女は、スタークウェッダーの質問に答える形で自分が殺した事を認めた。 スター

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          ブリュノ・クレメール主演 メグレ警視29「マダム・キャトルと子供たち Madame Quatre et ses enfants」(1999)紹介と感想

          原作:ジョルジュ・シムノン『四号夫人とその子供たち』(1945) 脚本:ピエール・グラニエ=デュフェール、ドミニク・ルレ 監督:フィリップ・ベランジェ 時間:91分 あらすじ マダム・キャトルは、自宅の温室で夜中に死体を見つけた。その時、夫は温室でバラを植えていた。 しかし、次の日には死体が消えており、恐怖を感じたマダム・キャトルは子どもと一緒に家を出てホテル暮らしを始めた。 暫くしてから警察へ届ける決心をしたが、信じてもらえていない様子。 夫が働いている店へ警察が話を聞

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