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眞子さまのご成婚、海外の反応が気になったので、地元NYのゴシップ紙もチェックしてみました【Newsな英語vol.3】

眞子様のご成婚が海外でどのように報道されているのか? が気になったので、アメリカとイギリスの大手メディアを比較して読み解いてみた前回記事の続きです。

今回は、アメリカの大衆ローカル紙を見てみますよ。

まずは、前回見たイギリスBBCで「地元(アメリカ)でめちゃ報道されている」と報道されていたので、小室さんの地元アメリカはニューヨークの人気大衆紙、「New York Post」の記事を拝見。

全国紙CNNではごく一般的にあっさりと語られていましたが、地元大衆紙はいかに。


New York Post(アメリカ・ニューヨーク州の大衆紙)

小室さんはNYの中心地にある法律事務所に就職が決まっておられるとのこと。
そんな地元NYではどんな報道がされているのでしょう。

上記のサムネでわかる通り、お二人の婚約会見の写真をそのまま使うのではなく朱に染まる摩天楼が背景。これは、全国紙とは力の入り具合が違う、とさっそく思わされますね。

そしてタイトルも、さすが大衆紙。最新のSNS用語、「Megxit」の文字がキャッチ―に踊ります。

Princess Mako and commoner fiancé Kei: Megxit without the money

「Megxit」とは、雰囲気で想像がつく通り、イギリスがEUを離脱するBrexitをもじってメーガン妃(たち)が皇室の現役メンバーから離脱することを意味する、SNSで広がって一般的になった新語。

「プリンセス・マコと平民フィアンセのケイ、経済援助(お金)なしで皇室離脱」
と、「平民」「お金」とさっそく煽ってきています。

記事に付与されたタグも、「SCANDAL」
これは、BBCが「報道されまくっている」というのも納得です。

そして、記事もかなりの文字数を割かれており、写真も、トップ画像だけでなく、母親と車で移動中のケイさん、幼少の頃のプリンセスのファミリーフォトや皇室ご一家の写真、皇室式典の際の華やかなお姿…などなど、ふんだんに使用されていて、見ごたえがあります。

冒頭からスゴイ

記事を見てみると、冒頭から

Japan’s rebellious Princess Mako, a niece of Emperor Naruhito, and her commoner fiancé are the Asian version of Prince Harry and Meghan Markle — leaving behind a royal life amid controversy to start anew in the US.

と始まり、そんな言い方って…と心が痛みます。せめてindependent とかに…。
英文は、冒頭に結論(最も言いたいこと)を持ってくるのが常なわけですが、この記事のスタンスは「”反抗的な”プリンセスが平民のフィアンセと結婚して皇室を離脱してアメリカに行く、アジア版ハリー&メーガンの話」というものなのだということですね。
ちょっと(かなり)意地悪目線ですね。

冒頭から「アメリカでの新生活」と明言されているあたりが、他人事じゃないNY、ということでしょうか。

次の一節も見逃せない表現がもりだくさんです。

But the story gripping Japan is a media soap opera that’s cast Kei Komuro, Mako’s ponytail-wearing husband-to-be, as a shrewd hustler with a savvy, pushy mother.

短い中にこうまでキャッチ―な表現を入れてくるのって勉強になりますね。姿勢としては学びたいです。

「ponytail-wearing husband-to-be」とハイフンで繋げて形容詞をつくり、短い中にたくさんの情報を入れるワザなど、日常会話で使えそうです。訳すとしたら、「これから夫になるポニテ男」という感じでしょうか。
あれ、多様性の国アメリカでも、ポニテに注目なんですね。

続く、「shrewd hustler with a savvy, pushy mother.」も、すごくないですか…?
ネイティブがどういう風に読みとるのかは、今度のオンライン英会話でネイティブ先生に聞いてみようと思いますが、ここでの雰囲気からすると「手練手管で押しの強い母親がついている抜け目のない詐欺師」くらいの意味なんじゃないでしょうか。
すごい表現でグイグイ来ます。こんなことを地元紙に書かれては、当事者なら心折れるかも。。

しかしものすごい語彙量で、英語学習者としては目が離せません。続けます。

If you believe Japan’s notorious gossip “weeklies,” the princess is eloping with a con man who will be whisking her off to an uncertain future in New York City — close to penniless.

「日本の悪名高いゴシップ週刊誌を信じるならば」と、責任を日本の週刊誌に置きながら「プリンセスは無一文状態でニューヨークにかっさらわれることになる」と辛らつに表現。
しかしながら、(プリンセスの支持者にとっては)「プリンセスが男性しか継承権を持てない、窮屈な皇室から自由になることを意味する」と表現し、多面的な視点からものを言っています。

やはり「男性しか継承権をもたない」ことは、欠かせない情報のようです。


これでもか、と詰め込まれる、玉石混交の情報

このあと、もうあますところなくこれでもか、と話題が詰め込まれ、

・母親の金銭スキャンダルの内容
・小室さんの就職先の法律事務所名
・ロースクール名
・ロースクールで同級生だった有名人の名前
・NY在住の日本人記者に聞いた小室さんの学生生活の様子
・眞子さまの心的外傷後ストレス障害の話


と矢継ぎ早に繰り出し、その後は小室さんの母親に多くのスペースを割きます。

・母親の最近までの勤務先
・シングルマザーであること
・小室さんの実父と祖父の死因
・インターナショナルスクールに通わせたこと
・借金疑惑
・28ページの例の文書の件

などなど……全部のせ、という趣です。

そしてその後、「ある事情通の話」として

One Tokyo native, who now lives in Los Angeles and is familiar with the situation, said that mother-in-law Kayo is “the heroine in this. She brought up her son well and now he’s the reason Princess Mako may have a chance at a real life.”

と、「小室さんの母親こそヒロイン。息子をよく育て上げ、プリンセスが自由になるチャンスを作り出した」と好意的な面を伝えています。

が、直後に、

Maybe — at least to Western observers.

「そうかもしれない。ー少なくとも欧米から見ている部外者にとっては」と落とします。

そのあと、東京に30年住んでいるアメリカ人ライターによると、という言葉を付けて、「小室さんの母親がちょっとアレな雰囲気なのよね」と言わせています。
「アレ」の内容は、後述の単語&表現集の最後のあたりにある語彙からお察しください。

これでまだ記事の半分程度です…後半はまた次回に続きます。


今回のまとめ:地元NYの大衆紙は、煽りがスゴイ。語彙もスゴイ


小室さんにも小室さんの母親にも思うところがあったとしても、ここまで言われちゃうと擁護もしたくなりますね…
少なくとも、「そちらさまにそこまで関係なくないですか??」と思う心が芽生えても当然ではないでしょうか。

語彙の勉強にはものすごくなりますが、当事者だとするといたたまれない書かれようで、その心痛は想像にかたくありません。

ニュートラルに語られている、もしくは礼節を保って語られているアメリカ・イギリスの全国紙とは、同じ事案を扱っていると思えないほどの主観の入り具合。日本のスポーツ新聞や女性週刊誌もこんな感じなのでしょうか。

私たちは読み手として、メディアの立ち位置を考えて情報を読み取らないといけない、という学びにもなりますね。


Newsな単語&表現のおさらい

注目表現の数々をおさらいしておきますね。

amid controversy (賛否両論の中)
to start anew (新たに始める)

gripping (心をつかむ)
soap opera (昼ドラ・メロドラマ)
shrewd (抜け目のない)
hustler (詐欺師・ジゴロ)
savvy (賢い:使えるノウハウをよく知っている、という意味合いで)
pushy (押しの強い・強引な)
notorious (悪評高い)
elope (駆け落ちする)
a con man (詐欺師)
whisking off (サッとかっさらう)
penniless (無一文)
patriarchal (家長的・男性が支配する)
Chrysanthemum Throne (菊の御紋・皇室ファミリーのこと)
hook up (付き合う・男女交際や性的な交際)
shady (怪しい)
hoochie/hoochie mama(複数の性的パートナーがいたり、性的に挑発的な行動や服装をしている女性に対する軽蔑的な表現)

 


後半につづきます。

前回記事はこちら:
https://note.com/mrsrosy/n/n0e08dab52ec5



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