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詩 たったひとりのために

たったひとりのために生きると
誓い合って祝詞をあげる
健やかなる時も 病める時も
支え合って生きていくこと
それは美徳であり、破綻する舟である
いちばんちいさな呪いは
愛することであることなのだ

愛しましょうね、どこまでも
地獄の底まで連れていって

たったひとりのために生きると
誓い合ったはずなのに
私はカレーだけ食べるのではなく
たくさんのものが食べたくて仕方ない
チョコも中華もスパイスもたまらない
9%のストロングチューハイだけが
呼吸ができる瞬間なのだ

ドーナツの穴は機能的で
私の股間は欲情のために空いている

違っても心が膨れない
誓い合って祝詞を上げる
願わくば、誰にも愛されることなく
私だけが私を一生愛せますように

いただいたお金は、美味しいお酒と新しい本に使い、書くためのエネルギーにしたいと思います。