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自分に合った学校探しとは

こんばんは。
最近毎週採用面接をしているやんしんです。
ちょっと寝る前に、これだけは書いておいた方がよさそうだなと思い、パソコンを開きました。

採用する側になると、今までは見えてこなかったものが見えてくる。

前の学校では、実は副校長や学年主任からの評価は高かったんです。でも、数学科主任からはいまいち気に入られていなかった。
でも、ここを深く掘り下げるとちょっと愚痴も出てきてしまうので、やめようと思う。なので、本題がわかりやすくなるように表面の事だけ書いて先に進める。

僕が前に勤めていたのはとあるGrammar school。
Grammar Schoolとは、国が学習や教育活動に力を入れている学校の名前で、首相が訪問したりする学校も大体そういう学校。
施設も一般の学校よりもずっといい。

そういった学校で求められるのは、やはり規律と成績。

規律ではなく、対話でその生徒の問題を探っていくタイプの僕はそのシステムの中ではあまり機能しない先生として見られても仕方がない。

こういう学校の場合、僕よりも、生徒と先生の間にしっかりと線引きできる先生の方がシステムの中に組み込まれやすいという見方はできると思う。

逆に、僕が今の学校に採用になったのは、僕が生活指導面では対話を重視するところが評価されたのだと思う。
うちの学校はRestrative Practiceと言う生徒指導を行う学校。Restrativeという指導法は、罰則を与えるのではなく、しっかり段取りを組んで生徒たちとの対話の中で過去の失敗を繰り返さなくするためにはどうするか、一緒に考えたりして解決していく指導法。
そして、自分に非があった場合、素直にそこを認め生徒に謝れるかどうか、という部分も僕はこの指導法では重要だと思ってるのですが、これができない先生が結構多い。

僕は、普段から少しでも気になる態度を見せる生徒には、僕は必ず声をかける。
とにかく話を聞いてあげて、起こってる問題について、一緒に考えたり、生徒を鼓舞したり、彼らの背中をおしたり。
日本でもやってた僕の当たり前な指導法が、このRestrativeにぴったり合ったんですよね。
結果、来年は数学科主任になる。ニュージーランドで先生になって4年目では、普通このポストに就くのは無理なんですが、校長や学校側から、学校の教育方針を最も深く理解している先生、として認められたからなんですよね。

で、本題に戻りますが、今僕が面接していて重視しているのは、この三点。

Restrativeの指導法に対応できる先生なのかどうか。
首尾一貫した指導をできる先生かどうか。
数学科でチームとして機能する先生かどうか。

これを満たしていれば、多少数学の知識や経験が足りなかったりしても、時間を経れば必ず上手く行く。逆に、いくら知識が合って、すごい経験を持っていても、生徒の反発に真っ向から戦ってしまうような先生だと、持って二年。そういう先生には、ここの学校はストレスにしかならないんで、生徒のためにも、学校のためにも、その先生のためにもならない。

先日、一人採用を見送った先生がいました。
数学の先生ならだれでも欲しい状態なのですが、見送るしかなかった。
教育系の専攻で大学院まで出ている人なのですが、面接の中で、生徒との関係を重視する視点がその先生から全く感じ取れなかったからなんです。

いくら知識があろうとも、関係構築が武器ではない先生がうちの学校に来てもその先生が不幸になるだけ。見送るのは、決してその先生が悪い先生ではない。むしろ、その先生の人生のために、うちの学校はやめたほうがいい。そういう意味合いの方を、僕らの学校の利益より優先した結果こうなった。

これを読んでいる人の中には、ニュージーランドの学校で働こうと思っている人もいるかもしれない。
だとすると、この国の学校選びは、学校の方針をしっかり調べて、慎重にかつ客観的に自分とその学校の教育方針がマッチするかどうかを吟味してから申し込むといいと思う。

というわけで、明日と明後日はニュージーランド中の数学の先生が集まる研修日。
そこでコネを作って、うちに来てくれる先生をなんとか見つけたいと思います。(もちろん本気で学びにも生きますけどね。)

では!

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