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【FIA F2 Rd.2 サウジアラビア🇸🇦スプリントレースハイライト】

前戦に続いて非常にハイレベルなバトルの多い1戦となったこのスプリントレース。様々波乱もある中で見事レースを制したのはF2参戦3年目とベテラン枠になってきました、デニス・ハウガー🇳🇴(MP)。レッドブルジュニアを昨年で離脱しフリーになりましたが、その分肩の力が抜けて軽くなったのか非常に軽快な走りを見せ4番グリッドスタートからコツコツとポジションを上げ勝利を掴みました。

2位はルーキーのポール・アロン🇪🇪(Hitech)。ポールポジションからのスタートだったのでポジションを落としてはいますが、ルーキーながら前戦バーレーンのフィーチャーレースに続いての連続表彰台はお見事。アロンは昨年までメルセデス育成で現在は無所属ですが、無所属なのが勿体無いくらい見事な走りをここまで披露してくれてます。まだまだこれからが期待ですね!

3位にはエンツォ・フィッティパルディ🇧🇷(VAR)。レースペースではアロンを追うことは出来ませんでしたが、後続も寄せ付けずクリアに最後まで走ることが出来ました。レッドブルの育成から外れチームも昨年のRodinから下位グループのVARへ移籍となりましたが、そのVARのマシンでも力強く走ってくれたのではないでしょうか?

レースはスタート前から驚きがありました。フェラーリF1のサインツ🇪🇸の体調不良による急遽欠場が発表され、そのシートになんとリザーブドライバーであるプレマのオリバー・ベアマン🇬🇧が抜擢されました!
サインツの欠場が残念である一方でベアマンの急遽抜擢は多くの方が祝福したと思いますが、その分今週末のF2は走れないことになりました。予選でもトップタイムをマークしてバーレーンでの心配を払拭する走りを見せ期待もしてたし今シーズンのF2タイトルのことを考えればノーポイントはきついところですが、目の前に降ってきたチャンスの大きさは比べるまでもありません。

そして迎えたレースはスタートから波乱。5番グリッドスタートだったアントネリ🇮🇹(Prema/メルセデス育成)がストールし大失速、後退していきます。また12番グリッドのコラピント🇦🇷(MP/ウィリアムズ育成)、13番グリッドのオサリバン🇬🇧(ART/ウィリアムズ育成)の2人もストール。その後方にいたドライバーたちは本当にみんなよく接触せずに避けてくれました。特にボルトレト🇧🇷(Invicta/マクラーレン育成)はコラピントの後ろから真ん中を縫おうとしたところ15番グリッドのマローニ🇧🇧(Rodin/ザウバー育成)が勢いよく先に真ん中を縫ってきたのが見えたのか、後退する覚悟で接触を避けるためにブレーキをかけたのは凄い判断力だと感じました。

一方その頃、ターン1, 2 ではスタートの出遅れを挽回すべくアントネリが粘りの走りをしますが案の定クロフォード🇺🇸(DAMS/アストンマーティン育成)のリアに接触しフロントウィングの左翼端板を失います。
さらにそのターン2の先ではなんとチャンピオン候補のマルタンス🇫🇷(ART/アルピーヌ育成)が左側面を損傷しストップしている姿が……
昨年のルーキーチャンピオンのマルタンス、ルーキー2位のベアマンが、いかなる理由とはいえ開幕からここまでノーポイントというのは想定外です。

レースはその後飛散したパーツの回収の為にSCであったりVSCを導入する場面はありましたが、全体的にバトルが多く終始見応えは抜群。
開幕戦バーレーン後に友人とも話してましたが、今年からF2はマシンが新形となり、そのお陰か接近戦がかなり増えたように映ります。その中で引き出しの多いドライバーはグングンとポジションを上げていきます。
特に今回はマローニの追い上げが素晴らしく、15番手スタートから最終的に4番手までポジションを上げる活躍を披露。予選ではマシン側のトラブルで満足のいくアタックが出来ず沈んでしまいましたが、レースではそれを挽回する走りを見せてくれました。

アントネリもスタートの失敗で11番手まで後退したものの、その後はアグレッシブな追い上げの走りを見せ、最終的には6位でフィニッシュ。スタートの失敗が悔やまれますが今はそれも経験。フィーチャーレースで取り返しに行くでしょう。

宮田🇯🇵(Rodin)は12位でフィニッシュ。今回は無事にスタートを決めましたがなかなか浮上のキッカケを掴めず映像にも映らずで戦況が全く読めず(^◇^;)
ライブタイミングで見る限りあるラップだけ極端にタイムが落ちてポジションを失っていたのでオーバーランか何かあったのかもしれないですね。
なかなかコメントしづらいですが、今は彼にとって辛抱のタイミングなのかもしれないです。

驚きが待っていたのはレース後でした。
先ほどハウガー優勝と申し上げましたが、実はトップチェッカーを受けたのはフェシュホー🇳🇱(Trident)でした。しかしレース後の車検でテクニカルレギュレーション違反が発覚しTridentはなんと2台とも失格!よって繰り上がりでハウガーの優勝となりました。
失格は残念ですし、ルールなので仕方ないことではありますがフェシュホーの走りそのものは非常に素晴らしく見応えがありました。
しっかりと切り替えてフィーチャーレースに挑んでほしいところです。

さて、白熱のスプリントレースが終わって次はピット戦略も問われるフィーチャーレース。ピットのタイミングやタイヤチョイスが一体レースでどのように影響してくるのか?恐らく激しいレースになることは間違い無いでしょう。土曜日の夜も、目が離せません!


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