レビュー/PRIMAL FEARの14thアルバム『CODE RED』 これぞ正統派メタル
CODE RED / PRIMAL FEAR
2023年9月発売
ドイツ産の鋼鉄軍団PRIMAL FEARが放つ14作目のスタジオ・アルバム。
力強く勇壮でドラマティックな楽曲群にしびれる。美しいメロディと重厚なサウンドのコントラストが素晴らしい。速さが目を引くのは04”Cancel Culture”くらい。それにしたってテンポが目まぐるしく変わる凝った構成の曲で,終始疾走するわけではない。全体としてはミッド・テンポの曲が主体なのだが,それがまた絶品のクオリティを誇る。
Judas Priest直系のシャープで鋼鉄感あふれるサウンドは,これぞ正統派ヘヴィ・メタルと言いたくなるかっこよさ。ラルフ・シーパーズの歌声も素晴らしい。出力はやや抑え気味ながら,深みのあるパワフルな低音から全盛期のロブ・ハルフォードばりの超ハイトーンまで,衰え知らずの見事な歌声を披露している。御年58歳。驚異のヴォーカリストである。
もはや古典的とさえ言えるスタイルながら,古臭さはまったく感じられない。古くて新しい正統派のメダルを奏でるこのバンドは,今では絶滅危惧種のような存在なのかもしれない。
【収録曲】
01 Another Hero
02 Bring That Noise
03 Deep In The Night
04 Cancel Culture
05 Play A Song
06The World Is On Fire
07 Their Gods Have Failed
08 Steelmelter
09 Raged By Pain
10 Forever
11 Fearless
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