写真_2017-03-21_23_20_18

BABYMETALが公開した“Elevator Girl [English ver.]”のMVを観て感じたこと

2019年8月27日 Text by Kotaro MASUDA a.k.a. TAROO-METAL

2019年8月27日 Text by たろ a.k.a. TAROH-METAL「SUMMER SONIC」真っ只中の8月16日、BABYMETALが“Elevator Girl [English ver.]”のMVを何の前触れもなく公開した。以下、何回か視聴した感想を簡単に記す。

MVを見てまず気になったのは、この曲が全編英語で歌われることの違和感。英語だと日本語のオリジナル版に比べてサビの言葉数が少なくなり、元曲が有していたハイテンションな雰囲気や密度の濃さ、あるいは躁状態になってテンパっている感じ(あるいは良い意味でヒステリックな感じ)が少し薄まってしまっていると思う。多くの言葉を詰め込んだ高音ヴォーカルが一気にたたみかける日本語バージョンに対して、英語バージョンはやや間延びした印象だ。その結果、曲全体の勢いも若干削がれてしまっていると思う。どちらが良い悪いという問題ではないが、個人的にこの曲は[English ver.]よりも日本語バージョンの方が好みだ。

ふと思ったのだが,たとえば“THE ONE”にも日本語バージョンと英語バージョンが存在するが、この曲は日本語よりも英語の方が曲の雄大さや壮大なスケール感をよく表現している気がする。これはまったくの想像だが、“THE ONE”は英語バージョンが先に作られており、後からその英語詞を日本語に訳したのではないか。日本語バージョンでも英語と日本語がほぼ半々の割合であることや、ライブでは基本的に英語バージョンが披露されることも、「“THE ONE”はまず[English ver.]ありき」の推測を裏付けていると思う。

一方、“Elevator Girl”は「まず日本語ありき」で、それを後から英訳したのではないだろうか。[English Ver.]が曲の良さを表現しきれていない要因は、そのあたりにあるような気がする。

10月に発売される3rdアルバム「METAL GALAXY」の海外版には“Elevator Girl - English ver.-”が収録されるから、今回のMV公開はそのプロモーションの一環なのだろう。しかしボーナス・トラック的な位置付けの同曲をアルバムのプロモーションに使うのは、あまり賢明な判断だとは言えないのではないか。ライブでも披露済みで、シングル配信もされている曲よりも、完全なる新曲を目玉に据えた方が効果的なプロモーションになると思うのだが。

というわけで、個人的には何だかモヤモヤ感が拭いきれないのであった(先に公開された“PA PA YA!!”のMVが素晴らしすぎたせいもあるかもしれないが)。

※Bloggerからの転載です。

いいね!と思ったら投げ銭感覚でサポートを!よろしくお願いします🔥