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【感想】 BABYMETAL The Forum & O2 Academy Brixton DVD鑑賞記

2015年5月23日 Kotaro MASUDA a.k.a. TAROMETAL

BABYMETAL WORLD TOUR 2014 APOCALYPSE / BABYMETAL
2015年5月20日発売

-THE ONE-限定版の「幕張公演」に続き、今回は「The Forum公演」と「O2 Academy Brixton公演」を観た感想を記す。

【JULY 7TH  THE FORUM LONDON】

BABYMETALのライブバンドとしての魅力が存分に堪能できる。会場となったThe Forumのキャパは2,500人。この位の規模の会場が、BABYMETALにはふさわしいのかもしれない。ステージとフロアの距離が近いので、アーティストとファンのケミストリーのようなものが発揮されて、とても居心地の良い空間が醸成されていたと思う。

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そんな独特の空気が影響したのか、SU-METALのいつにない全力出しきり感が印象的だった。いつも感情を込めて歌っているSU-METALだが、どちらかというとクールな表情(そしてもちろん、笑顔!)を見せることが多いと思う。ところがForumでは「苦悶の表情」と言っても差し支えない表情で歌う姿がたびたび見られた。まさに全身全霊。「ライブバンドのヴォーカリスト」を感じさせるその姿。この日SU-METALがどのような気持ちでステージに臨んだのか、ぜひとも知りたい。

メタルレジスタンス第2章におけるベスト・パフォーマンスは、間違いなくこのThe Forum公演だと思う。

【NOVEMBER 8TH O2 ACADEMY BRIXTON】

7月のThe Forum以来となるロンドン凱旋公演は、会場のキャパが前回の2倍となる5,000人。もちろんソールドアウトである。

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映像の質やカメラワークはThe Forum公演に劣る。ステージの照明もやや暗い上に逆光が多いので、ステージ上の3人の姿がよく見えないシーンもしばしば。ただ、Forum公演ではLive Viewingが行われたことを考慮すれば、そのような違いは当然と言える。Forumは丁寧に作り込まれた高品質のライブだったのに対して、O2 Academyはライブらしい生々しさにあふれていると思う。

音のバランスも、悪く言えば「バランスが悪い」となるが、良く言えば「手を加えていない、ライブ感あふれる」音作り。会場内の歓声はあまり聞こえず、YUIMETALとMOAMETALの合いの手も小さくてほとんど聴こえない時もあれば、普通に聴こえる時もある。楽器隊の音は低音が強調されている印象で、珍しくSU-METALの声が埋もれがちなシーンもちらほら。メリハリと分離が効いていないので、音が丸ごと襲い掛かってくるような感じもする。

……と細かいことをグダグダと述べたが、実はそんなことはどうでもいいことなのだ。なぜなら、このライブの肝は世界で初めて"RoR"が披露されたことにあるのだから。

当時は直前の紙芝居の最後のフレーズからファンの間で"The One"と呼ばれていたBABYMETALの新アンセム。母国日本ではなくロンドンでお披露目されたのはYUIMETALの意向によるらしいが、3人のダンスにぎこちなさが感じられるのが今では新鮮だ。WODを促すジェスチャーは動きが早くて意味する所がわかりにくいし、MOAMETALはイントロでお立ち台に旗のボールを上手く突き立てられないし……。

それでも、この曲が大きなインパクトを与えたことは間違いのない事実。会場の人たちはこの時初めてこの曲を聴いたはずなのに、最初からノリノリだ。初披露の曲であるにも関わらず、中間部のシンガロング・パートで観客に歌うことを当然のように要求するSU-METALもさすがと言うべきか。

ところで、恐るべき速さを誇るその"RoR"でもそうなのだが、ドラマーの前田神のパフォーマンスはライブ全編を通して驚異的だったと思う。手数足数が多くてパワフルなドラミングば、観ていてとても華があるしカッコイイ。

このクラスの会場をやすやすと満員にしてしまったBABYMETAL。2万人収容のO2 Arenaに立つ日は近いかもしれない。

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※アメブロからの転載です。

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