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感想/日本初上陸を果たした「DOWNLOAD FESTIVAL JAPAN」に参戦!

■物販
今回のミッションはSLAYERのTシャツをゲットすること。現時点では今回が最後の日本公演なので,絶対に入手したかったのだ。気合を入れて先行物販真っ只中の8時20分に会場に到着し,今にも雨が降り出しそうな寒空の中,列に並んだ。そしておよそ1時間後,SLAYERとARCH ENEMYのTシャツを無事購入。個人的には大満足なのだが,けっして安くはないTシャツを爆買いしている人がたくさんいてびっくり。日本初上陸のDOWNLOAD FESITVALだし,ラインナップも強烈だから爆買いしたくなる気持ちはよく分かる。

■入場
入場開始の9時30分に入場列に並んだ。手荷物検査を経てリストバンドを受け取り,いざ場内へ。飲食ブースやレーベルのブースが立ち並ぶ屋内エリアはかなり広大で,DOWNLOADのパネルやダウンロードドッグを模した巨大なオブジェが置かれたフォトスポットもあった。会場MAPやタイムテーブルの掲示も巨大で,こちらも自然とフォトスポットと化していた。このとき,残念ながらダウンロードドッグは発見できず。

■LIKE A STORM
トップバッターのLIKE A STOMRは初見だったが,エモーショナルでキャッチーな曲とヘヴィなサウンドが強く印象に残った。一番手にしてはいい感じの音圧で,内臓が揺れた。これがDOWNLOADかと妙に納得。素晴らしい1日になりそうだと予感させる好パフォーマンスだった。

■AMARANHTE
期待に違わぬカッコよさだった。エレクトロニカルでダンサンブル,それでいてヘヴィ。アルバムの作風そのままのライブはキラキラ感も満載。ヴォーカルが3人いるとステージも華やかになる。思いのほかライブ映えするバンドだと感じた。

■MAN WITH A MISSION
申し訳ないが,この時間は昼食タイムに充てた。会場内の食べ物は割高なので,会場を出てコンビニへ。

■HALESTORM
これまた初見のバンド。とにかくカッコよかった。リジー姐さんのカリスマっぷりが圧巻で,会場を完全に支配していたと思う。エモーショナルでグルーヴィな楽曲の連発に会場は大盛り上がり。リジー姐さんの弟くんのドラム・ソロも見ごたえがあった。小さなお箸や巨大なバチをスティック代わりに叩きまくる姿に場内のファンは大歓声&大爆笑。これを気に会場内の一体感は俄然高まったように感じた。

ちなみに事前に予告されていたゲストはLOVEBITESのasamiだった。LOVEBITESというバンド名がHALESTORMの"Love bites (So Do I)"にちなんで命名されたというのは有名な話で,それがきっかけになったのだろう。

どうでもいい話だが,びっくりしたのはasamiとリジー姐さんの背の高さがあまりに違ったこと。リジー姐さんが高身長なのか,それともasamiがちっちゃいのか。それともその両方なのか。

■ARCH ENEMY
今回のフェスの個人的な目玉が早くも登場。やはり日本における彼らの人気は尋常ではないようで,フロアはぎゅうぎゅうパンパンのすし詰め状態だった。パフォーマンスは万全にして盤石。百戦錬磨っぷりを遺憾なく発揮していたと思う。

ただし冒頭の数曲はサウンドメイクに難があったことがちょっと残念。途中から改善されて何とか持ち直したものの、全体的に音は軽くて圧も弱め。ここまで登場したバンドでは本来最重量級のはずなのに,どちらかというと軽量級という印象だった。

■AHNTRAX
さすがに疲れてきたので反対側のステージのフロアで座って鑑賞。登場直前にIRON MAIDENの"The Number Of The Beast"が流れると場内からは大歓声&大合唱が沸き起こったことが印象に残る。はからずもIRON MAIDENの来日を待ち望むファンの熱い想いが白日のもとにさらされた瞬間だった。

肝心の「1曲目」は……なんとPANTERAの"Cowboys From Hell"!冒頭部分をちょっとカバーしただけだったけど,これがまた最高にクールでカッコよかった。元曲が素晴らしい上に,それをANTHRAXの面々が演奏するのだから,カッコよさは倍増だ。

肝心のパフォーマンスは圧巻のひと言。とにかくメンバーのテンションが尋常ではない。特にヴォーカルのジョーイのはじけっぷり。いったい彼は何歳なんだ?

■GHOST
これまた初体験となるGHOST。欧米で今最も勢いのあるバンドの一つということもあり大いに期待していたのだが,その期待をはるかに上回る完成度の高さだった。曲に合わせて時に幻想的に,時に流麗に切り替わるライティング,立ち上るスモークに炎,そして大聖堂のようなステージ。凝った演出はシアトリカルでまごうかたなきメタル・ショウ。思わず見入ってしまうことがたびたびあった。

サウンドはびっくりするほどラウド。曲はキャッチーだが,音は凶悪なまでに硬質。内臓が震えるほどの重低音でありながら,各楽器やヴォーカルはクリアに聞こえるという絶妙のバランス。目にも耳にも素晴らしいパフォーマンスだった。HALESTORMのような「むき出し感」が強いライブはもちろん魅力的だけど,GHOSTのように作り込まれたライブもまた素晴らしい。まるで違うスタイルだが、個性が強烈な点は一致している。

ぜひ日本で彼らのフル・スケールの単独ライブを見てみたいが,ふとBABYMETALとのカップリングが実現したら面白そうだと感じた。とんでもなく楽しいメタル・エンターテインメントが見られるに違いない。

■SUM 41
申し訳ないが,SLAYERとJUDAS PRIESTに備えて早めの夕食タイムに充てた。

■SLAYER
これが最後の日本でのライブになるはずのSLAYER。彼らの最後の勇姿をしかと目に焼き付けようと集まったファンの数はこの日ダントツだったに違いない。

SLAYERは最初から最後までアクセル全開。もはや「SLAYER is SLAYER.」という言葉しか思い浮かばない。 これで現役を退くとは思えない圧倒的な存在感。他のどんな若手の追随も許さない迫力満点の突進力。アグレッシブ極まりない「スラッシュ・メタル以外のないものでもない純度100%のスラッシュ・メタル」をこれでもかと立て続けに繰り出す「スラッシュ・メタルのオリジネーター」の前に,私たちファンはもはやひれ伏すしかない。

バンドの情け容赦ないパフォーマンスに対してファンも全力で答える。曲が終わって場内が一瞬暗転するたびに「SLAYER!SLAYER!SLAYER!」という大合唱が自然発生した。

こんなに素晴らしいバンドが終わってしまうなんて信じられない。最後にトム・アラヤがカンペを見ながら日本語で挨拶。「これが私たちの最後のショウ。とても悲しい。さようなら。いつか,また」。

SLAYERよ,ありがとう。

■JUDAS PRIEST
SLAYERで体力を使い果たした感があったが,気力を振り絞ってそのままJUDAS PRIESTの公演に突入。

驚いたのはロブの歌声。昨年11月の来日公演時でもロブのヴォーカル・パフォーマンスが近年稀に見るレベルにまで改善されたと感じたが,この日のロブはそれ以上のクオリティだったと思う。魅力的な中音域は一層の深みを増し,高音スクリームも全盛期には及ばないながらも明らかに昨年の上を行くクオリティ。67歳にしてある意味進化しているのだから,やはりロブは神=メタル・ゴッドなのだ。

個人的に嬉しかったのは"The Hellion"〜"Electric EyE"が見れたこと。昨年の来日公演では運悪く披露されなかったこの「メタルの教科書」を,ようやく目の当りにすることができたのだ。"Painkiller"〜"The Hellion"〜"Electric Eye"と続いた終盤の3曲だけでも見る価値はあった。この3曲が続けざまに披露された時の会場の盛り上がりは尋常ではないレベル。PRIESTのことをあまり知らなくても,この曲は聞いたことがある人が多くいたのだろう。この日一番の大合唱が発生した。

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JUDAS LRIESTやSLAYER、ANTHRAXなどのレジェンドが最高のパフォーマンスを披露する一方、HALESTORMやGHOSTが「今が旬」の勢いを遺憾なく発揮。ARCH ENEMYやAMARANTHEなどのフェス常連組も余裕たっぷりに個性全開。1日開催で10組というコンパクト仕様ながら、とても充実した1日だった。

来年も開催されるようだが,要望を1点。会場内の動線をぜひ改善してほしい。バンドの演奏が終わるたびに,ステージ間を移動する人,入場する人,退場する人でただでさえ狭い通路が大混乱かつ大渋滞だった。アーティストのパフォーマンスとは関係ない話ではあるが,満ち足りたファンの気持に大いに水を差す事態だと思うので善処してもらいたい。

※アメブロからの転載です。

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