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ライブ参戦レポ/BABYMETAL「巨大キツネ祭り」-DAY1

2017年9月30日 Text by Kotaro MASUDA a.k.a. TAROO-METAL

ついにこの日がやって来た。BABYMETALが日本国内の大規模会場で行う単独公演としては昨年9月の東京ドーム以来およそ1年ぶりとなる,「巨大キツネ祭り in Japan」。BABYMETALは今年1月、ここ「さいたまスーパーアリーナ」で行われたGuns N’ RosesのJapan Tourの前座を務め,私はその雄姿を実際に目にしたわけだが,あの時はあくまでも前座で持ち時間は30分ほどだった。単独公演とは比較にならない。7月にはZepp DiverCity Tokyoで行われた「五大キツネ祭り」に参戦したものの,番号に恵まれずステージが全く見えないままライブは終わってしまった。ZeppでBABYMETALを体験できる千載一遇の機会だったのに,不完全燃焼で終わってしまったのである。

そのような背景があったので,今回の「巨大キツネ祭り」に対する個人的な期待は極めて高かった。残念ながらMosh’sh Pitでの参戦はかなわなかったが,妻METALの協力もあり幸運にも2日連続で参戦することが可能となった(両日ともMosh’sh Seat)。

1日目のライブを体験して感じたのは,ライブの演出が新次元に突入したということ。ステージ後方に据えられた5枚の巨大なLEDスクリーンと可動式の照明装置の存在,そして実写映像とCGをリアルタイムに合成する技術の導入は,その象徴だ。

開始早々からその圧倒的な大きさで観客の度肝を抜いた5枚のスクリーンは,明らかに現在ツアー中のMETALLICAを参考にしている。メタル・マスターのステージに鎮座する巨大な壁のような5枚のLEDスクリーンは総面積が812.9平方メートルにもなるそうだ(『BURRN!』10月号による)。さすがにこのスケールには及ばないが,BABYMETALのステージに設置されたスクリーンも実に大きい。さいたまスーパーアリーナで実現可能なギリギリのサイズなのではないか。その巨大スクリーンに抜群のカメラワークで3人の姿が映し出されるのだから,アリーナの後方だろうとスタンドの上方だろうと会場内のどの位置からでも3人のパフォーマンスをしっかりと観ることができたはず。曲によっては雰囲気を盛り上げるためにCGが映し出されたりもした。今は多くのバンドが取り入れている演出のトレンドだ。

そしてステージ上方に設置された照明は,何と曲によって上下左右に移動するばかりか形も変わる仕様だ。5つのスクリーンを目一杯使って映像を流す時には邪魔にならないように上方に引っ込み,派手に演出をする時には下方に降りてくる。縦に並んだり横に並んだりと変幻自在に形状を変え,曲によってはBABYMETALらしく十字架の形にもなったりした。実はこの十字架,2日目に200レベルから見た時に初めて3つ存在していたことに気づいたのだが,1日目は400レベルという高い位置からステージを見ていたため,1つしかないと思っていた。

極めつけは実写映像とCGのリアルタイム合成だ。記憶が曖昧なのだが,1日目でその演出があったのは"KARATE"だけだったと思う。スクリーンに大写しになった3人の腕や身体にゆらゆらと赤い炎がまとわりつき,彼女たちの動きに合わせて炎も揺らめきながら動き出す。そのあまりの自然さは驚異というほかない。とてもクールな演出だった。

肝心のSU-METALの歌やYUIMETAL,MOAMETALのダンス,神々の演奏については,もはや特に言うべきことはない。大物アーティストのツアーに帯同して積み上げた圧倒的な高さの経験値に裏打ちされた鉄壁のパフォーマンスには余裕と貫禄が漂っていた。今夏行われた「五大キツネ祭り」9公演が格好のウォーミング・アップになったようで,初日のステージに立つ3人は適度にリラックスした様子。歌にしてもダンスにしても型に縛られすぎることなく,自由に伸び伸びとパフォームしていたように思う。

唯一の不満は音圧だ。音響があまりよろしくなかったのは私の座席が400レベルだったからかもしれないが,個人的にはもう少しラウドにして音圧を高めてほしかった(ライブのたびに毎回言っているような気がするが)。

レーザービームやスモーク,炎にパイロなどを用いた演出はある意味普通のレベルで,それほど派手さはない。しかし可変式の照明と巨大スクリーン,CGを用いた映像による演出は流行の先端を行っており,経費面の都合さえつけばワールド・ツアーでも十二分に使用可能な「世界基準」だ。BABYMETALのライブの魅力はそのストイックさと質実剛健さにあるので,ステージやパフォーマンスをさり気なくより上品な形で豪華に見せる今回の演出手法は,実にBABYMETALにマッチしていると思う。東京ドームのステージ・セットはたしかに圧巻だったが,巨大なスクリーンと映像があれば十分豪華になる。何と言っても3人の存在がフォトジェニックすぎるから。

最後に400レベルからの眺めについてひと言。ステージ全体が見渡せるばかりか,Pitを含め会場全体が視界の収まるのが良かった。特に3つに分かれたPitの様子を常に視界の片隅に捉えられたことは予想外に楽しかった。Pitは3ブロックとも終始巨大な渦を巻いていて危険極まりない状況で,特にAブロックのサークルは最初から最後まで超高速回転していたことが印象に残る。

さて,ここからは当日の時間軸に沿った形でレポートする。

■会場到着&物販待機
ご存知にのとおり今回の物販開始は11時。徹夜組もいたようだが,最近のアミューズは在庫管理が上手くなってきた印象を受けるので,よほどのことがないかぎり開演前に売り切れることはないと判断。会場にはほぼ10時に到着し,その10分後には列に並んだ。この時点で列は3列で形成されており,物販会場入口から建物を半周ほど周った地点が最後尾。

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読書をしながら待っていると,ほどなくしてスタッフが「10時30分になったら列が動きます」とアナウンス。列が長くなりすぎないように色々と配慮がなされているようだ。予告通りに10時30分になると列が前進開始。結果としてはここから断続的に前進し,止まってもせいぜい数分程度という状況だったので,今回の物販待機はあまりストレスを感じなかった。

物販会場のコミュニティ・アリーナの中に足を踏み入れたのは11時45分。並んでから90分後,物販開始から45分後のことだった。思いのほか早かったが,実際にはここからがちょっと長かった。例によって待機列は小刻みに前進するものの,場内を何度も折り返しており,もともとかなりの長さなのだ。結局,お目当てのTシャツとフェイスタオルをゲットできたのは13時ちょっとすぎだった。

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余談だが,今回の物販は新システムを導入した模様。売り子さんは電卓を叩かずiPadを叩く。iPadには各アイテムの画像が見やすく並んでおり,持ってきた商品と画像を確認しながらタップする。もちろんそのまま会計できるので,清算がスムーズになった印象だ。

コミュニティ・アリーナから外に出ると,けやき広場にたむろするファンの数がずいぶんと増えていた。ふと感じたのは,女性の多さと老若男女の広がり。去年の東京ドームよりも明らかに女性が増えており,さらに比較的年齢層の高いカップルの姿が目立つ。もちろんコスプレをしている人もいるし、親に連れられてやってきたちびっ子METALもいる。ファン層の多種多様さはますます広がりつつあるようだ。

■入場
開場は17時30分。今日の席は400レベルなのでNゲートからの入場だ。30分前にAゲート横の階段からぼんやりとあたりを眺めながら待機。Aゲートには続々とファンが集結しつつある。コスプレをした小さな女の子2人を連れたファミリーの姿が微笑ましい。

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17時30分にNゲートへ移動。通路も入場口も狭いため,列はなかなか前進しない。はやる気持ちを抑えつつ手荷物検査と金属探知機によるボディ・チェックを受けて,いざ入場。400レベルの430扉,15列目に着席したのはほぼ18時のことだった。

座席の位置は上手後方,アリーナ最後方のCブロックのほぼ真横だ。400レベルなので眺めはかなり良い。ステージ全体を見渡せるので,ステージまでの距離が遠いことを除けば良席と言える。

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18時30分。開演まであと30分となったが,座席には空席が目立つ。Pitもまだ入場が続いており,おそらく最後の入場順だったであろうCブロックに至っては半分も埋まっていない状況だ。Seatの場合は焦って入場する必要がない上に今日は火曜日。仕事を切り上げてギリギリの時間に駆けつける人も多いのだろう。実際,開演5分前にはほぼ満席になった。

入場時のBGMは王道メタル。ANTHRAXにMEGADETH,IRON MAIDEN,JUDAS PRIESTなどそうそうたる顔ぶれだ。気持ちがぐんと盛り上がる。

■開演
予定時刻を10分近く過ぎて場内が暗転。おなじみの音楽とともに紙芝居が始まったのだが……ステージ後方に設置されたスクリーンがでかい! とにかくでかい! 計5枚の巨大なLEDスクリーンが堂々と鎮座している。こらはもう明らかにMETALLICAを真似したと瞬時に思った。

トレーラーの内容はというと,「五大キツネ祭り」を振り返りつつ,5つのライブを5枚の扉になぞらえて,全ての扉が開いて今日この日を……的なもの。いつも思うが,単純な出来事を意味深なストーリーに仕上げる演出はファンの心理をうまい具合にくすぐるという意味で、実に心憎い。

01 BABYMETAL DEATH
紙芝居が始まった時点でオープニングがBMDであることは確定したわけだが,意外といえば意外だった。「キツネ祭り」と銘打つフェスティバルである以上,2015年の「新春キツネ祭り」のように”メギツネ”で幕を開けると予想していたからだ。とはいえBMDは1曲目の超定番なので違和感などあるはずもない。場内のボルテージは早くも最高潮だ。

そして例の5枚の巨大スクリーン! これは本当に素晴らしい。カメラワークも秀逸で,要所要所でステージ上の3人がとんでもない存在感で映し出されるのだ。これならばステージから最も遠いCブロックやSeatのファンも大満足だろう。ちなみに私の席だと天井から吊るされたスピーカーが微妙に邪魔をするのでスクリーン全てをクリアに見ることはできなかった。ちょっぴり残念。

02 ド・キ・ド・キ☆モーニング
2曲目にいきなりのクラシック登場。中盤に演奏されることが多い印象の曲なので,驚きに満ちた歓声が周囲から沸き起こった。3人が寝る場面ではPitのA,B,Cそれぞれのブロックでも寝転ぶファンが続出。その場所だけクレーターでとできたかのような光景だった。

03 メギツネ
ここで満を持して”メギツネ”登場。ライブではいつも大いに盛り上がるこの曲だが,中盤でSU-METALが例によっていつものように「カウントするからジャンプしろ!」と英語で煽るものだから,PitもSeatも大盛り上がり。とはいえSeatだと思う存分ジャンプするわけにもいかず,もどかしさを感じたのも事実。存分に動けるPitが羨ましかった。

― 神バンド・ソロ
今回のライブのハイライトの1つが,この神バンド・ソロ。アレンジが今までとは全く異なっていたのだ。場内が暗転し,スウィング調のリズムに乗ってエレクトロニカルなサウンドが流れ始めたので,「まさかいきなり新曲か!?」と心の中がざわついたが,実際にはさにあらず。「ッチャチャッ! ッチャ!」というリズムに合わせて観客に手拍子を要求しながらお立ち台に姿を現したのは大村神,BOH神,そして藤岡神。そのリズムをキープしたまま驚異的な神々のソロへと突入したのだった。

04 ヤバッ!
「ッチャチャッ! ッチャ!」のリズムを維持したまま神々のソロ・タイムは何とさそのまま”ヤバッ!”へ突入。そう,このリズムはこの曲のあのリズムだったのだ。恥ずかしながら気づかなかった。それにしても何という展開、何という演出。

この曲は観ていて心底楽しめるダンスが魅力だが,巨大スクリーンのおかげで思う存分3人のパフォーマンス楽しむことができた。キャッチーな歌に勢いのあるサウンド,そしてコミカルでキュートなダンスが渾然一体となって観客を魅了。実質3曲め目にして場内はとんでもない盛り上がりだ。

05 Amore - 蒼星 -
早々と最高潮に達しつつあるオーディエンスをクールダウンさせるかのように荘厳なBGMが場内に流れる。”Amore - 蒼星 -“のイントロだ。束の間の小休止。SU-METALの宇宙を感じさせる崇高な歌声が響き渡る。相変わらず何という歌声なんだろうとあっけにとられてしまう。

ちなみにこの曲では冒頭で疾走を開始する直前と,途中のベース・ソロ直後に音に合わせてSU-METALが気合いか何かを入れるように「キメ」のアクションを入れる場面が好きなのだが,今日は両方とも巨大スクリーンでその痺れるアクションをハッキリと見ることができたので大満足。

BABYMETAL屈指のスピード・メタル曲は,天高く突き抜けるSU-METALの歌声に引っ張られて激しく疾走。残念ながら音響があまり良くなくて,時おり音が渦を巻くような感じになってしまった。音の揺らぎはけっこう激しく,SU-METALの声が途切れ気味なってしまったパートがあったのが惜しかった。天井に近い400レベルだから仕方ないのだが。

06 4の歌
BLACK BABYMETALの曲は”4の歌”だった。ライブを盛り上げる定番曲だが,この日は珍しく中間部での煽りはなし。意外と言えば意外。原曲に忠実なアレンジだった。それでも場内は「ヨン! ヨン!」の大合唱。

07 シンコペーション
イントロではCGが活躍。心臓の鼓動音に合わせて心電図のような波形が映し出され,曲の始まりへの期待感を大いに盛り上げる。視覚と聴覚を刺激する演出の効果は絶大だ。

藤岡神が奏でる流麗なギターのメロディに続く形で曲はスタート。J-POPくさいメロディとは裏腹にドラムがブルータルでエゲツないビートを叩き出すオープニングがとてもカッコいい。青山神渾身のプレイ。

この曲も”ヤバッ!”と並んでダンスが魅力的なのだが,緩急を織り交ぜた曲の展開にバッチリ合わせて踊るYUIMETALとMOAMETALが最高にクールだった。観れば観るほどライブ映えする曲だと実感。

08 META!メタ太郎
中盤でついに登場”META!メタ太郎”。冒頭で鳴り響く青山神のドラムが圧倒的だ。腹の底に響いてくる。

この曲最大の見せ場は何と言ってもシンガロング。あの東京ドームではあまりの一体感と気持ちの高ぶりに思わず涙しそうになったが,この日の大合唱も負けてはいなかった。1万人のファンが満面の笑顔になって拳を突き上げ,「ウォ~~オ〜オ〜」と歌う景色の,何と感動的であったことか! この光景にはSU-METALも大満足だったようで,顔をクシャクシャにして満面の笑み。その笑顔はもはや女王SU-METALではなく,歌うことが大好きな19歳の中元すず香そのものだった。

ちなみにほぼ全編を通じて背後でコールされる「メタッ!」が多くの人に認知されたようで,みんなでメタメタ叫べたのが嬉しかった。東京ドームではほとんどそうはならなかったので。

09 イジメ、ダメ、ゼッタイ
ライブはいよいよクライマックスに向けて勢いを加速。イントロが流れ始めるとPitではWODに向けて各ブロックに巨大な空間が発生。中でも凄かったのはCブロック。最初は左右に1個ずつだった空間が徐々に拡大・成長し,ついに合体してさらに大きな空間になったのだ。

SU-METALの絶叫とともにPitはもみくちゃ状態に。あっけに取られるほど迫力のあるWODだった。

10 KARATE
熱気が充満して場内が騒然とした雰囲気になる中,KARATEへと続く綺麗なイントロが会場内に流れ出す。曲が始まってびっくり。何と巨大スクリーンに映し出された3人の姿は炎を身にまとっているいるではないか。正拳突きを繰り出す腕にはまるでマンガかアニメのように炎がまとわりついている。実写映像とCGをリアルタイムに合成しているのだろうか。たしかPerfumeがこの技術を導入していたと思うが,まさかBABYMETALが演出にその手法を取り入れるとは驚きだ。

映像のインパクトはあまりに凄かったのだが,音の方も凄かった。7月の「五大キツネ祭り」で披露された時と同じく,超グルーヴィかつ超ヘヴィなアレンジになっていたのだ。青山神のタメまくるドラムがとにかく凄い。視覚効果と相まって曲のスケール感は格段にアップ。中間部の煽りがない原曲バージョンだったが,観客は勝手に「Everybody Jump!」状態に。尋常ではない一体感と高揚感が醸し出される。この曲は間違いなくBABYMETALのライブで随一の輝きを放つ名曲だ。

11 ヘドバンギャー!!
ある種の感動を持って大円団を迎えた”KARATE”に続いたのは,ゴシガルな雰囲気に満ちたオルガンの響き。終盤になってクラシックの登場だ。「15の夜に」と歌う場面の振付が変わり,YUIMETALとMOAMETALはジャンプするのではなくお立ち台で拳を振り上げて観客を煽るバージョンになっていた。

曲はとんでもないアジテーションで観客を圧倒しながら,中間部では久し振りにスモーク・ガンが登場。YUIMETALとMOAMETALがステージの両端でフロアに向けて白煙を放射した。懐かしさと嬉しさがこみ上げる。でももっと盛大にしてもいいかな,と思った。3つのブロックのそれぞれの後方では土下座ヘドバンが繰り出され,例によって会場内は邪悪な宗教儀式のような空気に満たされる。

それにしても,この曲がシングルとしてリリースされたのは2012年7月4日。今から5年前のことだ。そんな昔の曲が今なおライブでは観客を最も激しく煽りまくるという事実。間違いなくこれは名曲だ。

12 Road of Resistance
いよいよBABYMETALは1万人のファンにトドメを刺しに来たようだ。戦いの始まりを告げる角笛(法螺貝?)の音が鳴り響き,赤い光線がサーチライトのごとく場内を照らし出す。PitにはWOD備えて巨大な空白地帯がまたしても出現。これで何度目だろうか。

ブラストビートとともに曲が始まると,先陣を切って突進する美しき3人の女神たちに続けとばかり,WODでもみくちゃになったPit内には超高速で回転する巨大サークルが出現。特にAブロックのサークルは回転速度が傍目にも異常なレベル。後から聞いた話では,Aブロックのサークルは制御不能に陥ってしまい,何人かの人が将棋倒しになってしまったようだ。大きな怪我を負った人はいなかったようなのでひと安心。

迫力満点のパフォーマンスだったが,音響が乱れまくってしまったことが残念。いつもよりやや短めのコール&レスポンスとシンガロングを挟み,曲は壮大なカタルシスを伴って幕を閉じた。

13 THE ONE -English Ver.-
ライブはついに終幕へ。感動的なフィナーレを飾るにふさわしい”THE ONE”の登場だ。光を浴びてキラキラとゴージャスに輝くフード付きマントを羽織って3人が登場。巨大スクリーンに映し出されるSU-METAL,YUIMETAL,MOAMETALの表情の素晴らしさといったらもう……。汗で輝くその表情は「やり切った」という自信と満足感に満ちていて,衣装以上に眩しく輝いて見えた。

それにしても……"THE ONE"で終わるのは様式美があっていいと思うのだが,「We are BABYMETAL!」というC&Rもなければ「See you!」と言い放って3人が華麗に去って行く姿を見ることもできないエンディングというのは,これはこれで何だか寂しいものがある。

■終演
興奮冷めやらぬうちに紙芝居が始まった。この日の段階ではあまりにも情報量が少ない。分かったのは,どうやら2017年中にTHE ONE限定イベントとして「洗礼の儀」が「聖地」で執り行われるらしい,ということのみ。世界地図もくるくる回りながら表示されたものの,具体的にどこかの場所を指し示すわけでもなし(ただ記憶が曖昧なので、もしかしたら違うかも)。後はご存知のように1stアルバムの初回生産限定盤にそっくりの画像が現れただけ。トレーラーが終わった時には「はぁ!?」というため息とも驚きともつかない声があちこちから一斉に上がっていた。

どうやら「巨大キツネ祭り」が終わらないと全貌は明らかにならないようだ。ちなみに個人的には「聖地」でのライブとなれば,①日本ならドームか武道館,②英国ならO2アリーナ, ③米国ならMSGと予想。そのいずれかを核として2018年のワールド・ツアーの日程も後日発表される,と踏んだのだが……(この予想は見事に外れそうだ)。

こうして,様々な疑問と,ライブで高ぶった気持ちと,明日への期待がごちゃまぜになった不思議な精神状態で帰途に着いたのだった。とりあえず気になるのは明日のセット・リスト。IDZ,KARATE,RoRが今日のセット・リストに含まれたことを踏まえれば,2日目は基本1日目と同じだと思う。替わるのは2曲あったソロ曲と"ド・キ・ド・キ☆モーニング"くらいだろうか(結果として,この予想は当たることとなった)。

■セットリスト
巨大キツネ祭り in Japan
2017年9月26日(火)
さいたまスーパーアリーナ
01 BABYMETAL DEATH
02 ド・キ・ド・キ☆モーニング
03 メギツネ
神バンド・ソロ
04 ヤバッ!
05 Amore - 蒼星 -
06 4の歌
07 シンコペーション
08 META!メタ太郎
09 イジメ、ダメ、ゼッタイ
10 KARATE
11 ヘドバンギャー!!
12 Road of Resistance
13 THE ONE -English Ver-

*アメブロからの転載です。

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