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ライブ参戦レポ/LOVEBITES初のFC限定公演「THE SHINING VOL.1」

2019年11月27日 Text by Kotaro MASUDA a.k.a. TAROO-METAL

LOVEBITES初となるファンクラブ限定ライブ「THE SHINING VOL.1」が11月23日,東京・渋谷のVeats Shibuyaで開催された。

同会場は今年の9月にオープンしたばかり。LOVEBITESが所属するビクター・エンタテインメント直営のライブ・スペースだ。キャパは700人とやや小ぶり。音響は素晴らしく,この日のライブではドラムの音がソリッドかつラウドでとても心地よかった。

当日はあいにくの雨。しかも気温も低かったのでライブ前のテンションは下がり気味。グッズ先行販売は15時開始だが,会場には15時20分に到着。すでに長蛇の待機列ができており,列は会場が入っているビルの階段を上へ上へと伸びていた。最後尾は5階の踊り場。およそ50分ほどでお目当てのフェイス・タオルを無事購入。

入場開始時刻の17時15分に入場待機列に並んだ。会場周辺は路地が狭い上に人通りが多くて大混雑。おまけに雨が降っているため傘が邪魔になって,ちょっと混乱気味だったように思う。

今回の整理番号は288番。会場のキャパを考慮すると,あまり良番とは言えない。入場後はフロア前方へ進出することは諦めて,なるべくステージ全体を見渡せる後方よりのやや上手側に陣取った。

ライブは圧巻のひと言。ファンクラブ限定だったこともあり,asamiさんが言うように「ダイ・ハードなファン」が集まったことを強く印象づける雰囲気だった。会場のコンパクトさも手伝って,ステージ上に立つLOVEBITESの面々とファンの距離感が文字通り近かったことも会場内の熱量を引き上げる要因だったと思う。

ステージ上でプレイする5人の様子がとにかく楽しそうだったことが印象に残る。通常のライブよりも明らかに笑顔が多かったと思う。DragonForceのサポートを務めたUKツアーから帰還して間もないという事情もあったのだろう。パフォーマンスは以前よりも明らかに凄みが増していたが,その中にもどこかリラックスした雰囲気が感じられた。

セット・リストはアンコールを含め全17曲。新曲2曲を披露したほか,まさかのJudas Priestの“Painkiller”をカバーして幕を閉じるというサプライズな演出も。自信に満ちたプレイは風格と貫禄を強く感じさせ,煽動力も格段にパワーアップしているように感じた。ひと言で云うと,とにかく圧倒的。

披露された新曲は“Signs Of Deliverrance”と“Raise Some Hell”(後者はよく聞き取れなかったので間違っているかもしれない)の2曲。個人的には2曲めの“Raise~”が素晴らしいと感じた。LOVEBITESが得意とする典型的な欧州正統派メタルではなく,どちらかというと前のめりに突進する勢いのあるロック系。MOTORHEADタイプの曲と言ったらいいだろうか。“M.D.O.”ばりに観客が絶叫できるサビがあるので,これからのライブではとても盛り上がる定番曲になるに違いない。

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さて,ここからは各メンバーのパフォーマンスについての感想を。

ヴォーカルののasamiさんはUKツアー終盤から喉のコンデションが良くなかったそうだが,この日の歌いっぷりを見るかぎりでは,どうやら復活した模様。最初から最後まで素晴らしい歌声を聞かせてくれた。高音スクリーム云々ではなくて,パワフルな歌唱が印象に残る。あの細身の身体のどこからこれほど力強い声が出てくるのだろうと感じずにはいられない。そして何より強烈だったのが観客の煽り方。フロントウーマンとしての存在感とカリスマ性が以前よりも格段に上がった印象で,とてもかっこよかった。そしてもちろん美しい。アンコールでジャケットを脱いで登場するのはもはや定番化した感あり。最後の”Painkiller”のヴォーカルは,ただただ壮絶だった……。

下手に陣取ったギターのmidoriさんは,華やかさと魅せるステージングにますます磨きがかかった感じ。ギターを立ててフレットをフロア側に向けてプレイする姿がとても様になっていた。一つひとつのアクションがいちいちかっこよくて,もし彼女がいなかったらLOVEBITESのステージはかなり寂しくなるに違いない。アンコールの“The Hammer of Wrath”でのギター・ソロではこの日初めて(そして唯一)ステージ中央のお立ち台に登ってプレイ。その姿は最高にクールだった。また,最後のスピーチで爆笑を誘ったのはmidoriさんにしかできない芸当だ。

ベースのmihoさんはとにかくもう,水分補給と称して缶ビールを飲んでいたことが全て。「特別な日だから」と言ってグビッ。さすがとしか言いようがない。5月にIron Maidenが来日するから嬉しいんだろうなぁなどと思いながら見ていた。いつものように下手寄りやや後方で黙々とプレイするその姿はメタル・アクション満載。LOVEBITESのメタル的要素をビジュアル面から支えるのは,間違いなくmihoさんだ。

上手でプレイするギターのmiyakoさんは,さしずめいま流行の「笑わない男」ならぬ「笑わない女」か。時おりうっすらと「微笑」としか言いようがない微笑みをたたえながらプレイする姿は,いつものようにクールで美しかった。場内は熱気でかなり熱くなっていたのに,遠目には汗すらかかずに超絶技巧を披露するギターの女神は,プレイしながらフロアの上下左右に組まなく視線を投げかけ,多くのファンを悶絶させるのだった。

ドラムのharunaさんの驚異的なスタミナには開いた口が塞がらない。90分を超える長丁場のライブを,アンコールまでの13曲に関してはほぼノンストップでプレイするとは。あの小さな身体とほんわかした語り口からは想像できないパワフルさだ。LOVEBITESのギャップ萌え担当の面目躍如と言ったところか。この日に関しては特にスネアの硬質感とバスドラの迫力が凄まじかった。ちなみにグローブの色が白になったのは今回から?

実は今年の7月にEXシアター六本木で行われたライブには急性ウィルス性胃腸炎のため参戦できなかったのだが,なんとかそのリベンジを果たすことができた。1月発売予定の3rdアルバム,そして2月のライブが今から楽しみだ。

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【セット・リスト】
LOVEBITES Inc.限定ライブ「THE SHINING Vol.1」
2019年11月23日(土)
Veats Shibuya

01 Addicted
02 Break The Wall
03 The Crusade
04 Warning Shot
05 Rising
06 Signs Of Deliverrance ※新曲
07 Above The Black Sea
08 Pledge Of The Saviour
09 Journey To The Otherside
10 Raise Some Hell ※新曲
11 M.D.O.
12 Edge Of The World
13 Bravehearted
-encore-
14 The Awakening
15 The Hammer Of Wrath
16 We The United
17 Painkiller ※Judas Priest cover

※アメブロからの転載です。


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