2016年5月20日

ああ固い氷を破って突進する,一つの寂しい帆船よ.あの高い空にひるがえる,浪浪の固体した印象から,その隔離した地方のもの侘しい冬の光線から,あわれに煤ぼけて見える小さな黒い猟鯨船よ.孤独な環境の海に漂泊する船の羅針が,一つの鋭い意志の尖角が,ああ如何に固い冬の氷を突き破って驀進することよ.
                           萩原朔太郎

人生は一度きり,悔いのないように頑張って生きていこう.


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