猫と住むなぞ
前の記事 https://note.com/msm/n/nd4fd26965043
なんやかんや落ち着いてきた。あとは家の問題だ。不便な場所にあるボロ家なので相続放棄をしてもよかったのだが、そうもいかない事情がある。猫である。まだ実家に住んでいる3にんの猫のことである。母の入院中は飯をやるとかトイレの掃除をするとかブラシをかけるとかの世話を兄と交替でやっていたのだが、彼らが死ぬまで通い続けるというのは辛いじゃないか。そのうち面倒くさくなって"死に待ち"みたいな気持ちにもなってしまうかもしれない。そんな悲しいことは嫌だ。というわけで通いを無くしたい。一緒に住みたい。のだが。
現在の賃貸集合住宅には猫が住むことが許されていないため、引っ越しをしなければならない。猫と住める家で、しかも彼らの飯代などを考えると、今より安い家賃の家が候補となる。そんなものがあるか?なかろう。そんなことはわかりきっている。兄も協力的であり、持ち家の自分の部屋に猫達を住まわせようと考えてくれたらしいが、長男がキツめの猫アレルギーの為に奥さんから却下されてしまった。猫と住むのは大変なことなのだ。猫と住むなぞ、まともな頭をしていたら生半可な人間のできることではないのだ。知っていたのだそんなことは。里親を探すという案も出たが、1段落目を読み返してほしい。猫の数を3"にん"と言ってしまっているのだ俺は。通常の脳みそがあり、常識をわきまえていれば"匹"、もしくは"疋"と数えるはずで、なぜ俺はそれをしないのかと問われれば、お~い!辞書!辞書にたずねてみてください。
゠ひき
【匹・疋】
《数詞に付けて》
1.
獣・魚・虫などの数を表すのに添える語。
2.
布地二反(たん)を単位として数える語。
獣。ケモノだって?あの可愛いやつらが?そんな莫迦な、といった具合で、俺はもはや気が狂ってしまっているのだ猫に関しては。
というか、あれでしょう。外にいたのを勝手に連れてこられて事情が事情だから…ってことで今日限り君らは他所へ逝きなさい。さようなら、そんじゃあ。なんて勝手なことができますかてんだ。どこまで勝手なんだという話ですよ。母にも1度目の脳梗塞になったときに「もう野良猫の世話を焼くのはよしてくれ」と言っていたのだがやめてくれず、これですよ。勝手なもんですよ。
愚痴になってしまったが、つまり俺は彼らと一緒に住もうと思っている。しかしそんな家も金もない。となれば、家賃のいらない実家に住むよりほかはない。イヤだなぁと思う。生まれた家にまた戻る。まるで進歩がないように感じる。家族の思い出が染みついている。辛気臭いなぁ。オラ都会さいぐだと、勇んで飛び出た21歳。当時リンパ腫を患っていた母が心配で、泣きながら抱きしめて家を出たっけか。ああ、イヤだ。飯屋といえば松屋にガストに丸亀製麺。ラッキーオートやパチンコ屋が立つような土地余りの地。おまけに猫の爪とぎで柱が削れた木造の三軒長屋。
3にんの猫たちに話しかけてみる。ヘイ、カブよ。どんな気分だい?そんな目で見るんじゃあない。なぁ、キキよ。そんなにかわいい声を出すんじゃあない。ねぇゴンタ。そうやって玄関で待っていても母は帰ってこないのだよ。君も母の死んで居る顔を見たでしょう?
ええい、なんとかしようじゃないか!と実家に住む決断をしたものの、書類をそろえるのがごっつい面倒ですわ。高知、熊本、天下茶屋、母が生まれてから住んでたこの辺りから全部戸籍謄本を取り寄せなあかんとか。司法書士に頼んでもこの作業は自分でやらないといけないと聞いたので、そこまでせんならんねやったら全部やりますわ、てなもんで、今度法務局に相談に行ってきます。あとDIYリフォームの動画ばかり観ています。なんやかんやで楽しんでいきます。防音室も作るもんね。そのうちDIYのYoutuberになってるかも知れんね。
話は変わって近況。酒をあまり飲まず、ボイストレーニングや軽い筋トレ、仕事のための勉強や趣味の勉強をやっています。習慣化するのは難しいことですが、タスクリストの重要性に今さら気づいたり、「辛い、イヤだ、逃げ出したい」と感じることは成長のドアーだということがだんだんとわかってきたりしています。中学生の俺に教えてやりたいね。なんでもいいからぶち壊せ、と。
そんじゃあ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?