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ふつうの日記

夜中に目が覚める。しばらくベッドの中で思考してしまう。イライラする。一時間近く経ってから、かけていた毛布を足元にずらして、ようやく立ち上がる。スリッパを履く。座椅子の上のパーカーをさっと拾って、隣のリビングへ。

目覚めた直後はイライラしやすいが、布団から一歩出たら後は気分は上がっていくことが多い。

ちょうどリヴァプールの試合がやっている時間だったことに気付く。パソコンの前に座る。遠藤が体を張っている。後半最後の20分くらいだけ観戦してから、アイスコーヒーを作ることにする。

コーヒードリッパーにフィルターをセットして、スケールの上に乗せる。コーヒー粉の袋の口は小さく切ってあって、直接そこからペーパーに向けてトントンと20gちょっと入れる。ドリッパーを耐熱ガラスでできた計量カップの上に置く。その間に沸いた電気ケトルのお湯をコーヒー粉に向かってゆっくり回し入れる。香りが立ち込める。二つのタンブラーに氷を入れて、そこへ一気に注ぐ。

マンチェスター・シティ対アーセナルのビッグマッチが行われる時間になった。デスクチェアに座り、人気YouTuberのリアルタイム雑談配信を左側のモニターへ映し、右側のモニターで試合中継を観る。

彼女が、よかったらご飯を作って持っていこうかと言ってくれたので、まじありがたいと礼を言う。この試合で優勝が決まってもおかしくない。そんな頂上決戦にありがちな、緊張感はあるが見せ場はない試合展開になる。どちらを応援しているわけでもないから、どんな内容でも面白い。これが片方を応援しているとなるとハラハラドキドキしてしまって、それどころじゃなくなる。

目の前にオムライスが置かれる。卵の上にケチャップで「おむらいす。」と書かれてあって、「これは撮るやつでしょ」と言ってカメラを起動してシャッターを押した。「この句点がいいね」と言いながら、一口また一口と頬張る。うまい。彼女に「毎朝食べたいくらいおいしい」と伝える。

案の定試合はスコアレスドロー。これで遠藤所属のリヴァプールが一歩前に出た。

シャワーを浴び、各種SNSをチェックする。Xのトレンドでハイツ友の会が解散したことを知る。

思い立って、noteのリアクション設定に少し手を加えてみる。サポートエリアに何を書いたらいいのかわからず、考え込んでいると突然たまごっちを思い出した。やったことはないけれども、ペットを育てるゲームということは知っている。そうだ俺だって育てられたいんだと思って「育ててください」と入力して保存した。

たまごっちについて調べてみると、”ベビーっち”、“こどもっち”、“アダルトっち”へと成長をしていくらしいことがわかった。自分はすでに”アダルトっち”なんじゃないか、これ以上の成長はないんじゃないかと悲嘆に暮れる。サポートされた場合のリアクションも変えた。

「スイカゲームをやろう」と彼女が言うので、ニンテンドースイッチを起動する。先日、二人プレイが実装された。「アタック」というモードが白熱する。まるでぷよぷよみたい。自分たちが作ったルールで競う。先に三回勝ったほうが勝ち。負けたほうはあらかじめ決めておいた罰ゲームを一つ行う。ゴミ捨て、洗濯物を畳む、夕飯を作る、掃除機をかける。今回は「肩もみ五分」。俺が勝ったので、その場ですぐ肩をもんでもらった。

薬指の先を痛めてしまって、しばらく触れなかったエレキをおもむろに手に取る。こういう時、楽器でもなんでもそうだが、続けるには目のつくところに置いておくのがポイントだなと思った。寝室に移動しておいたことがあったけれども、その間エレキの存在ごと忘れてしまっていた。

痛みがぶり返さないように30分程度で練習を終える。小腹が空いてきて、納豆ご飯を食べた。それからnoteを開いて日記を書き始めた。

生きてます