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Arkos Tracker2で簡単に曲作り:序章

MSXで結構大変なことは音作り

プログラミングももちろん当たり前に大変ですが、音作りはさらに特殊能力を必要とするためかなり大変です。当記事でも@aburi6800さん作成のMSX-PSGSoundDriverを愛用していますが、筆者はmacOS使いということもありLoveryComposerが使えずPyxelで音を作ったりなんたりとしていました。

しかし・・・

さすがにちゃんとした曲や効果音を作ろうとすると真剣にPSGに立ち向かわなければならず、どうしたものかと思いあぐねていました。
筆者がいちばん欲しいのは

・ピアノ鍵盤を弾く感じでチャンネルごとに音を整理したい
・和音を作るときは同じタイミングで他のチャンネルの音も聴きながら合成していきたい(Pyxelはこれができない)
・MMLとかは書きたくない(MML→周波数変換がしんどいし、和音を作ってもH.TIMIでたいていずれる、その帳尻合わせがしんどい)
・効果音のノイズ加工とかラクしたい
・周波数とか分周比とかわけのわからんことを覚えたくない
・自分で作ったプログラムにサウンドデータやドライバを組み込みたい
・組み込んだ結果、数キロバイトとか容量を消費するのだけは勘弁願いたい
・操作が簡単じゃなきゃいやだ
・macOSで動作しなきゃいやだ
・無料がいい

という無いものねだりの「クレクレくん状態」です。
PSGがどういう仕組みで動いているのかはおおよそのイメージはあるのですがそれがなかなかコードに落としづらくてずいぶんと悩んでいました。

来る日も来る日も、そんなのなかなか無いよなー・・と思っていたらありました

X(旧ついった)で知り合った海外のかたに「Arkos Trackerっていうのがあるよ、音関連はそいつにまかせてプログラムに尽力するほうが楽になれるよ」ということをだいぶ前に聞いていました。

ちょっとだけかじってみたものの・・・

その話を聞いた時にすぐに「Arkos Tracker2」をダウンロードしました。
ダウンロードにはユーザー登録(無料)が必要だったように記憶しています。
(忘れました)

Windows版(XP以降)、Linux版(Ubuntu/Mint)、MacOS X版(10.9 Maverick以降)、Raspberry PI(Raspbian)版があるようです。

ダウンロード後、起動すると画面はこんな感じです。

Arkos Tracker2の画面

画面を開いて
「あ・・・これ、DTMのやつや・・自分には無理なやつや・・」
と思い、Webサイトに載っている操作方法をチラッとかじるだけかじってみて、そっと閉じて、その後しばらくを過ごしていました。
トラックとかノートとか、ピッチアップとか○○Hzとか・・そんなんをまたイチから覚えるの??キッツー!!!っていう感じですね。
音楽で覚えるのはギターで精一杯の満腹で、これ以上は胃がうけつけないのです・・。はい・・。

「僕が覚えてみんなに教えれるようになればいいのさ!」と決意

最近になってPyxelでの曲作りにも慣れてきたのですが、いまいちノイズとかきちんとはまらないし、なによりPyxelで和音を作るのがとてつもなく面倒なので、ついに覚悟を決めてArkos Tracker2(以下、AT2と略)を覚えることにしました。当記事の書き始めのことを思い出します。

”知識は楽しむもの、知識は共有するもの”

当記事で今後数回にわたってArkos Tracker2での曲の作成方法や効果音の作り方、作った曲を自分のアセンブラプログラムにincludeする方法などをまとめて紹介していきたいと思います。
最近になりようやく自分のプログラムにArkos Tracker2で作った曲を取り込むことができるようになったので「どんな感じなの?」という結果だけを以下に載せておきます。この動画で流れている音声は全てAT2で作成した音声になっています。

「このDTM嫌いの筆者でも、このレベルの音を自分のプログラムに組み込むことが出来る」のです。

しかも、そんなに容量を必要としないのです。これがすごい・・。
しかも、無料ですって・・すごい・・。

覚えることがボリューミーなのでおそらく、4、5回に記事がわかれると思いますが、気長にお付き合いいたければ幸いです。

当記事ではZ88DKのZ80ASMでずっと連載していますが、AT2はもっと特殊なアセンブラを使ったりなんたりしています。
Z80ASMに取り込むために加工やらなんたらをさらに必要としていて、それは前述したArkos Tracker2のサイトにも掲載されていない内容だったりするのですが、それらを解決させる方法を会得したのでご安心ください。

では、また!ノシ

セーラー服が似合うおじさんです。猫好き、酒好き、ガジェット好き、楽しいことならなんでも好き。そんな「好き」をつらつらと書き留めていきます。