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プロクリエイトお絵描きメイキング!

制作の舞台裏を見るのってわりと好きなんですけど、皆さまはいかがでしょうか。わたくしめのお絵描きの過程もどなたかの楽しみになれば何より。ひとに伝えるのって自分の勉強にもなりますし。お絵描きソフトのプロクリエイトとiPadで描画しています。


構想~ラフ

おおまかな構想や気ままなラフは紙に鉛筆で。全体像が決まったらそれを写真にとってiPadに取り込み、ラフを引いていきます。ラフのブラシはいろいろと試していますが、今回は無料でダウンロードしたFaber Castellの鉛筆を使用しました。ねっとりしていて悪くない。プロクリエイトにデフォルトで入っている鉛筆が私にはいまいちだったので。

ラフは何度も描くのがいい。一発できれいに作ろうとしないで。ペン入れに入ると修正が難しくなります。いったんラフができても、一晩寝かせたりして、違和感を極力取り除いていきます。


ペン入れ(線画)

さまざまな画法がありますが、今回はいわゆる「アニメ塗り」で進めます。輪郭にくっきりした線を引き、ぬり絵のような状態にします(ペン入れ)。

ペン入れにどんなブラシを使うか。絵描きにとって永遠の命題でしょう。ひたすら試すしかないかと。最近はプロクリエイトにデフォルトの「モノライン」を使っています。その名の通り、一定の太さを引けるブラシです。大きな輪郭は太めの線で。顔のパーツや髪・服のしわなどは細めの線で引いています。

よく「ペン入れをするとラフのよさが消える」と言われますが、そんなのは当たり前です。ラフだと線の強弱が自然と陰影を強調して「うまく見える」んですよね。丁寧にラフを描くこと以外に対策はないと思う。

複数キャラは別レイヤーにおくと修正が楽です。
手は自分や家族の手を写真に撮ってトレースしました。こんな複雑な形状の物体を、想像で描くのは不可能です。
眉毛の場所や形は表情に大きく影響します。たいてい髪と重なりますので修正しやすくするため別レイヤーに描いています。

塗り

楽しい塗りの時間です。いろんな手順があると思います。

「選択ツール」を使ってキャラの範囲を自動で下塗りしています。とりあえず肌の色をおきました。
髪、服のベースを塗りました。これも「選択ツール」を使って自動で塗っています。
楽しい楽しい目の塗り。まずは白目と黒目のベース。
黒目の上部と側面に影をおきます。
上部にはさらに濃く影を、下部にスクリーンレイヤーで光を入れます。
丸くハイライトを入れます。上まぶたから眼球にかかる影も。もうだいぶかわいいですね!
髪の影です。影を入れると、ぐっと立体感が出る。
肌の影です。首元やおでこに注目。
服の影です。
髪にハイライト。数本、散らした髪も追加しています。
口と頬に朱をさします。えるたろうの胸元のブローチ(?)も描き込み。こういう小物もきれいに描けるようになりたい。これでほぼ完成。
そのままでもいいのですが、今回は「ソフトライト」モードのレイヤーで全体にふんわり赤みがかった光を乗せてみました。風味付けですね。
背景をつけて出来上がりです。

こうして振り返ってみると割とあっさりした塗りではあるのですが、もともとのキャラの色合いとデザインが秀逸だからか、しっかりと質感も出て見栄えがいいですね。