整形は「裏技」じゃなくて「正攻法」

私は、3年ほど前から、ある韓国のアイドルグループにハマっています。当時3年前くらいから初めて韓国のチャートで1位を取り始めたグループです。たまたま韓国旅行中に街角で聞き、耳に残ってしょうがなく、CDを買って日本に帰りました。日本に帰ってからもYouTubeで動向をチェックし、楽曲を聞き、ダンスに魅了されました。
私がそのファンになる前は、韓国アイドルは全員同じ顔をしていて個性なんてないと思っていました。
ただ、唯一、気になったのが、その私がファンになった3年前から連続で1位を獲得したり、日本デビューも果たしたりする中、メンバーの顔が結構な具合で変わっていくことでした。つまり、顔、すなわち、「ビジュアル」が新曲を出すごとに良くなるのです。私がファンになった時に買ったCDのフォトブックと今2019年では、メンバーの「ビジュアル」がきれいになっているのです。

私は専門家ではありませんが、たぶん「整形」だと思います。

このことについて、皆さんはどう思うでしょう? やはり、「けしからん!」なのでしょうか。私も以前は、タレントの整形前と整形後の変化を察知して、おもしろおかしく見ていました。

これは、なぜなのでしょうか。

私なりに推測すると、みんな少なからず、見た目のコンプレックスはもっている。でも、安易に整形などすれば、他人から何をいわれるかわからない。そんな不安からなのではないかと思います。そして、そのコンプレックスをなにか涙ぐましいような努力で乗り越えて、より素晴らしいことをすべきだ、という価値観が存在しているように思います。整形は、禁じ手のような、「裏技」として認識されているようです。私も以前はその考えだったと思います。

ですが、私は、この韓国のアイドルグループを見て、

「あぁ、整形は、「裏技」じゃなくて、「正攻法」なのだ」

と思いました。

つまり、「ビジュアル」のような、他人に何かしてもらうことで良くなる方法があるのであれば、それは他人に何とかしてもらう、というスタンスでいいんです。個人的な見解として、韓国のアイドルグループは世界を見据えています。世界で戦うため、その歌とダンスを重要視しているように感じます。ただ、彼女たちはアイドルだから、見た目も揃える必要はあります。

この点から考えると、まずは、歌とダンスを徹底的に磨き上げ、歌とダンスで負けない。次に、そこまで達して戦えるとなれば、ある程度お金をかけてしまって、他人に任せて「ビジュアル」をあげていくという戦略が、一番効率が良いのです。

私がハマっているこの韓国のアイドルグループも、その楽曲人の心に響くようなどこか、重みがありつつも、アイドルらしい弾ける感じも持ち合わせ、ダンスも、一目でよく練習されていることがわかるようなメンバーの息がぴったり合った、表現力豊かなものに仕上がっています。いずれも、常人にはマネできない練習を重ねたことがわかります。そのパフォーマンスに私は惹きつけられました。次々にヒットを出していくなかで、メンバーの「ビジュアル」は変わっていくものの、楽曲、ダンスの表現もレベルアップしています。

とすると、整形は「裏技」ではなく、「正攻法」といっていいと思います。

このことから、私自身が学んだのは、人の力を借りればいいところは素直に借りてショートカットし、本当に自分が価値を出せるところに、時間と労力を使い、他人との差別化を図ればいいんだということです。

日常生活でも、学校生活でも、苦手なものを頑張って克服することをあまりに美徳としすぎてしまっていると思います。そのせいで、時として、自分の持っている得意なことを磨き上げるのがおろそかになってしまっているように感じます。それよりは、苦手なことは他人に任せ、自分の得意なことを磨き上げることを良いことと考えるべきです。

最近も私のハマっている韓国のアイドルグループは新曲を出しまして、私が推していたメンバーの「ビジュアル」がかなり変わってしまい、ちょっとがっかりしたりもしましたが、相変わらず、その楽曲、ダンスは超一流で、いまも変わらず、その韓国のアイドルグループのファンを続けています。