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キャントリップとは 第3回(スロートリップについて)

獰猛、なかむぅです。
今回は前回に引き続き、キャントリップについてのお話しになります。前回まではファストトリップについてでしたが、今回はスロートリップについてお話ししようと思います。

◎スロートリップ


 スロートリップとは、ドローする効果が呪文の解決時や解決後すぐではなく、特定のフェイズやステップを迎えてから行われるものを指します。
 スロートリップのカードは何種類もあるのですが、今回はレガシーでも採用率の高い「ミシュラのガラクタ」を考察したいと思います。

◎ミシュラのガラクタ(0マナアーティファクト)

URデルバーの底力


 (T),ミシュラのガラクタを生け贄に捧げる:プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーのライブラリーの一番上のカードを1枚見る。次のターンのアップキープの開始時にカードを1枚引く。
〈メリット〉
 ミシュラのガラクタはカード単体ではそれほどのメリットはありません。0マナでキャストできるとはいえ。ドローできるのは能力を起動した次のターンのアップキープまで待たなければなりません。
 しかし、以下の点で数多くのメリットがあります。
⚫︎アーティファクトであり、0マナでキャスト、能力の起動もすぐできることから、墓地をを参照するカード(タルモゴイフ、探査、昂揚等)を有効的に使える。
⚫︎キャントリップによるドローが、能力起動をしてからなので、対戦相手のハンデスや手札入れ替え等の効果を受けにくい。
⚫︎自身のライブラリーの上のカードを確認できるため、有効度の低いカードであった場合、ライブラリーシャッフルを使用することで、ドローの質を高めることができる。
⚫︎エンチャントの「相殺」と組み合わせると、予めライブラリーの上のカードを確認でき、相殺の効果を高めることもできる。
⚫︎秘密を掘り下げる者の誘発型能力とミシュラのガラクタの誘発型能力のスタック順を任意で乗せることで、秘密を掘り下げる者の変身の確率を上げることができる。
⚫︎呪文を唱えることでメリットのあるカード(ストーム、果敢、僧院の導師、ドラゴンの怒りの媒介者、帳簿裂き等)と組み合わせるとより効果が高まる。
⚫︎対戦相手のライブラリーの上を見ることで、対戦相手の次のドローを確認でき、ゲームプランをスムーズにできる。
⚫︎奇跡を対戦相手のターンに誘発させることができる。
 細かい点で、まだまだメリットはありますが今回はここまでとします。
〈デメリット〉
 ミシュラのガラクタの最大のデメリットはキャントリップによるドローがすぐに発揮されないことです。アーティファクトであることから、基本ソーサリータイミングでしかキャストできないことで、キャントリップによるドローは早くても対戦相手のアップキープになります。つまり、対戦相手のターンにドローしたカードがインスタントタイミングでキャストできなければ、自分のターンまで1枚ハンドが少ないことと同義になります。このデメリットを許容でき、メリットを最大限活用できるデッキがミシュラのガラクタを採用するに値します。
 その他のデメリットについては最近多いデッキの赤単プリズンで採用されている「虚空の杯」で打ち消される光景を見ました。
ミシュラのガラクタの総括
⚫︎0マナでキャストできる。
⚫︎アーティファクトを墓地に増やせる。
⚫︎自身または対戦相手のライブラリーの上のカードを確認できる。
⚫︎キャストまたは能力起動したターンにドローできない。
 ミシュラのガラクタについては以上になりますが、デッキによってはデメリットよりもメリットが大きくなりデッキの勝率を上げてくれます。
 スロートリップの紹介についてはミシュラのガラクタだけになってしまいましたが、実用的なカードが台頭しましたらまた考察したいと思います。

 今回でキャントリップのお話を終えようとしたのですが、予定していた『キャントリップの使用例、活用法』については長くなりそうでしたので次回にお話しできたらと思います。
 今回もお目にとめていただきありがとうございました。
 次回もお会いできたらと思います。
なかむぅでした。

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