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なぜクロックパーミッションデッキを使うのか

獰猛、なかむぅです。
 月一とは言え、最近マジックをすることが増えてきました。レガシーしか参加することができていませんが、昔からクロックパーミッションを使うことが多いため、デルバーを使用しています。

そもそもなぜクロックパーミッションを愛用しているか

というと、自分に合っていると信じているからです。何を持ってデッキの相性を語るのかというと、だいぶ昔ですが、手当たり次第にさまざまなアーキタイプのデッキを作り、回していた時期があります。
 15年ほど前にマジックを始め、初心者なりにオリジナルデッキをつくっては楽しんでいましたが、その2年ほど後にはレガシーに手を出していました。当時レガシーをしている人など周りにはほぼいないにも関わらず、CTG(カウンタートップゴイフ)をつくりました。その次にカナディアンスレッショルド(以降カナスレ)をつくり、ここがひとつの分岐点になりました。その後もCTGだけでなく、アントやスニークショウ、ベルチャーなどのコンボや、土地単、ミラクル、ランドスティルのコントロール、その他ポストやバーン、マーヴェリック、デスタク、マーフォーク、エルフ、ゴブリンなども回しても楽しかったのですが、なぜかカナスレを使っているときの方がゲームプランを立てやすいのです。
 私がカナスレを回していた初期にデルバーは登場しておらず、敏捷なマングースやタルモゴイフがメインクリーチャーで、これらを大事にして戦っていたのを覚えています。ここでの経験はのちに活かされたものが多くあります。そしてデルバーの登場からクロックパーミッションデッキは青を含め多色多様になりました。
 私はカナスレ以外にも、BUGデルバー、URデルバー、グリクシスデルバー、パトリオット、ニューホライズン、4Cデルバー(死儀礼)と試しました。どれもクロックパーミッションとして魅力的でそれぞれの強みもありましたが、最終的には(死儀礼の禁止もあり)、カナスレを使うことにしました。決めてはクロックパーミッションというデッキの特性と「もみ消し」と「不毛の大地」というマナ拘束手段です。

対戦相手を自由にさせない戦略


マジックは基本、マナがなければ呪文をキャストできません。そして、土地から生み出されるマナは1マナ(例外あり)で、毎ターン1枚までしかセットできません。これは特別な手段を使わない限り不変のルールです。ならば、このマナを使えなくさせてしまえば、対戦相手は自由に呪文をキャスト出来なくなるわけです。もみ消しと不毛の大地はこの戦略を大きく後押ししてくれます。この戦略が好きになりました。

クロックパーミッションのアドバンテージ


 マジックの対戦はお互いのアドバンテージの奪い合い、又は競い合いです。ハンド、テンポ、ライフ、マナ、パーマネント等が当たると思います。
 クロックパーミッションはハンド、テンポで優位性を持ちます。テンポにおいては軽いマナ域の呪文と優秀なピッチカウンターで一対一交換をするため自分のパーマネントを展開しながらテンポアドバンテージが期待できます。
 そして、なぜハンドアドバンテージがあるのかというと、デッキを構成する土地の枚数です。軽いマナ域の呪文で構成されているため、土地の枚数が少なめです。これは特に大きいアドバンテージで、相手が仮に4マナがゲームにおける盤面の最適土地枚数とすると、クロックパーミッションについては2枚の土地でも回ってしまうことがあります。つまりは必要とする土地の枚数に差があればあるほど、相手より呪文を手札に持つことが可能になるため、無駄なくハンドアドバンテージが生まれるわけです。これにより、対戦時に相手の呪文やパーマネントを一対一交換ができていれば、自然と土地の差分、自分は有効な呪文をくりだせることで勝利します。

クロックパーミッションのゲームプラン


上記にあるように、対戦相手よりも少ない土地の使用で、対戦相手の呪文を妨害できていれば勝ちます。これはあくまで、理論の話であって、現実的にはもっと複雑化します。マリガン回数が多ければアドバンテージは減りますし、確実な一対一交換が期待できなければ、こちらが無駄な呪文を抱えることになります。相手の土地が十分揃うまで悠長にしていればパワーカードで返されます。
 しかし、少ないマナで呪文がキャストできる強みは、少ない土地でハンドキープすることが可能ですし、テンポの速さで素早くゲームを終わらせることも可能です(昔大きな大会で、カナスレ同士の対戦でトリプルマリガンでも勝つ奇跡がありました)。
 前置きが長くなりましたが、クロックパーミッションのゲームプランは「相手に合わせろ」です。クロックパーミッションのパーミッションの意味は「許可」です。相手の動きに対し、それを許すか許さないか判断していきます。つまり、相手の動きがこちらの戦術の邪魔にならなければ放置して良いのです。放置して良い呪文やプレイングがあれば、それはこちらとしては都合が良く、その分アドバンテージが増えます。逆に相手の致命的な呪文やプレイングを許してしまえば、即負けのリスクもあります。

大会前の準備


 では、大会前にすべきことは何かというと、「環境デッキの把握」と「採用されているカードの内容」、そして「使用するデッキの採用しているカードの最適化」です。当たり前といえばそうですが、とても重要です。
 環境のデッキになにが多いのか調べることで、試合ごとのハンドキープ基準が変わります。採用されているカードの内容を知ることで、相手のプレイングから誘導なのか、それとも本命なのか判断しやすくなります。そして、自分の採用するカードの内容が環境のデッキに有効か事前に決めます。対戦相手の一枚のカードで致命傷にならないか、各デッキとのアドバンテージの奪い合いは適正か(除去や打ち消しの枚数)、そして相手の予想を超えたプレイングが存在するか。
 これらを準備できると勝率は上がると思っています。

クロックパーミッションデッキと自分の相性


 最後にクロックパーミッションと自分の相性の話をして終わりたいと思います。
 私がクロックパーミッションが好きな理由がありまして、それはビートダウンとコントロールの両特性を持っているからです。メイン戦では相手の呪文を妨害しながらビートダウンしていきますが、マジックは基本2本先取で勝ちとなります。これはメイン戦よりサイド後のゲームの方が多いということです。
 サイド後は相手に合わせて、ビートダウン中心(勝つカードの増加)やコントロール(負けないカードの増加)と採用カードの比率を変えることでクロックパーミッションという戦術特性を残したまま戦えます。個人的にはこの相手に合わせて採用カード枚数を変えるだけで戦術が大きく変わらないことが楽ではあります。
 現在はレガシーでURbデルバーを使用していますが、機会があれば「もみ消し」を採用したデルバーを使用したい欲があります。可能な限り実現させます。

 まとまりなく長くなりましたが、今回はここまで。
 なかむぅでした。

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