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AB型の父はやっぱりちょっと不思議だ。

※実際の父は、ヘッダー画像とは異なります。
矢沢永吉の庶民版みたいな人です。(どんな?)

私の父は、絵が爆発的にうまい。
と言っても模写しか見たことがないけれど。
小さい頃「これ描いて〜」と何かのキャラクターを描いてもらうことをお願いすると
100%同じ顔で戻ってきた。
そして100%そのキャラクターは
「コマネチ」をさせられている。

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(コマネチはこちら↑)

ミッキーでもペコちゃんでもキティちゃんでも
なんでも「コマネチ」をさせられていた。可哀想に。あれは世に出せたものではない。

しかし当時の私は、「コマネチ」をしているミッキーにもペコちゃんにも今まで世界で出会ったことがなかったから、ゲラゲラ笑った。むしろ「また「コマネチ」でよろしく!」とか言っちゃってたかもしれない。まあたまに「ちゃんと描いて欲しかったのに!」とムカついたりもしたけれど。
予想ななめ上の返答は子供の爆笑を取れる。
父は私を喜ばせようとして、全てのキャラクターに「コマネチ」をさせていたのだろう。

◇◇◇

父は昔の出来事をよく覚えてる人だった。
写真を見返すと、「そういえばこの時私が滑り台降りれなくてさ〜」とか「幼稚園着いた途端好きな男の子の姿見つけて走っていき、振り返りもしなかった」と言った思い出を割と鮮明に語り出す。母と私は本当に記憶が消滅しているため「そうだっけ?」と返し「そうだったじゃん!」と言われることが多い。

父に「自分の一番古い記憶ある?」と突然聞かれた時があった。私にとって記憶は、ふとした時に何かを起因として「思い出してしまうもの」であるので、故意に思い出そうすると出てこない。
訊かれても私は、何も面白い返答はできなかった。

父にとっては3歳頃、お祖母ちゃん(私にとってのひいお祖母さん)とかくれんぼをしていた時の記憶が一番古い記憶らしい。

詳しく聞いてみると、
近所の駐車場に隠れてみたら思った以上に見つけてもらえなくてそのまま駐車場で爆睡してしまい、自分を探し回ってやっと気づいた母親(家族総出で探していたらしい)に起こされた時には、あたりは真っ暗だった。という話だった。

駐車場で寝る3歳児やばいな

そりゃ忘れられない記憶になるわ

お婆ちゃんも孫が行方不明になってさぞかし心配しただろうな。よかった見たかって。
なるほど、父は昔からぶっ飛んでいたんだなと妙に納得した。


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