桜乃そら【Synthesizer V】アタックナンバーワン 大合唱バージョン

今回は 桜乃そらさん+AI シンガー達での合唱シミュレートに挑戦しました。要は昔の紅白みたいに、無駄に(?)豪華なステージ、みたいな。

SynthesizerV では従来合唱は難しいとされていました。二年前ではコーラスすら難しかった、その理由はキャラクターが違っても当時では声が波形的に似ており合わせると位相が干渉しあったり、またはフランジを起こしてノイズを生んでしまうなどの現象が起きてしまうから。

しかし本体の進化だけでなく声、発音の仕組みなどもかなり進化して今ではハーモニー、コーラスなどは非常に容易になりました、しかし合唱となるとまた話は別。

単に5声、6声と足したりリバーブを深くかけただけでは音像がぼやけて美しくないどころか、声部全体が濁るだけ。
また大聖堂やコンサートホールなどではリフレクション(反射や残響)が独特で単にリバーブを深くかけただけでは得られない、ステージ反響板から生まれる、ぼわん、とした音の塊が存在する(ホール効果)

オーケストラの経験がある人なら常識ですが例えば非常に耳のいいクラシック演奏家の中でもさらに耳が良いとされる弦楽器奏者。彼らの集まりであるストリングスセクションも実際には数十人集まるとかなりピッチには幅があり揺れが生まれます。それがあのオーケストラやホールで生まれる独特の、ぼわんとした残響にもなりリッチな音像が生まれるわけですがそれをデジタルで真似するには、昔だとコーラス系のエフェクト(アンサンブル、モデュレーションetc)やディレイが王道ですが、それを単純に用いただけではSynthesizerVなどのボカロでは、歌詞が潰れてしまうという致命的欠陥が。

プラグイン音源でコーラス(Choir クワイヤ、合唱)がありますが母音だけ合わせればそれなりにホールっぽい効果は得られる、しかし同時に単に母音だけでは歌詞が存在しなくなり、メインとコーラスと分離されてそれは本来の合唱ではなく、メインボーカルとおまけ、を超えることはできません。

今回、メインとコーラスではなくしっかりと「合唱(tutti=合奏、総奏)」にチャレンジしてみて頭を悩ませ続けましたが、実はこの時間こそが音楽人にとって至福の時間。

ああでもない、こうでもないと音を分析し悩んでいるこの時間こそが最高にしんどくも楽しいひとときなわけであります。

結論としてはSynthesizerV側でコーラスパートの発音タイミングと音程を微妙にずらしエフェクトをパラでずらしてかけ、ホールや合唱で生まれる独特の、ぼわんとした、なんともはっきりしないが確実に存在する音の塊(残響、反射音)をシミュレートしてみました。

本当はいい合唱隊だと自然発生的に倍音が生まれたりしますがさすがにそこまでは、無理でした笑

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