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不登校 〜父親との関係、そして単身赴任〜


息子が小学5年生から学校へ行くのを嫌がるようになった。行ったり行かなかったりで毎日過ごしていた。


旦那は学校へなんとか行かせようと必死だった。でも、息子と直接話せば喧嘩ばかり。それもあって、他人任せなところはあった。「先生は何って言ってる?」「どうすれば良いって?」

いろいろ行動しても、息子がなかなか学校に行かないことにかなりイライラしている感じはあった。「やり方が悪いんからじゃないの?」「他に方法ないの?」と息子がどう感じているのか、何を思っているのか、など考えることもなく『学校へ行っていない息子』=『ダメな息子』としかみていないように感じた。


旦那と息子の関係は良いものではなかった。


***


私と息子の関係がかなりよくなった時に『なぜパパのことが嫌いなのか』を聞いたことがあった。


・話をしても意味がない。無視をする。

・約束を守らない

・自分の欲しいものをくれない(妹にはあげているのに

これは一番ダメなやつだ。下の子には欲しいものを買ってあげていたのに、息子には自分(旦那)があげたいものを買ってあげていた。それで息子は「自分がダメな子だから欲しい物をくれないんだ」と思っていたらしい。そんなふうに思っていたなんて・・聞いていて辛かった。

でも、旦那は息子にとても期待していた。だから、自分のやって欲しいレゴを買ってあげたりしていた。はじめは喜んでいた息子も何度も同じプレゼントに飽き飽きしていた。それを旦那に伝えたことがあったが「まとめて買ったほうが安かったから。まだたくさんあるんだ」と言う答えだった。


息子を見ていないな・・と感じながらも『不登校〜息子との関係〜』でも書いたように、そんなに息子に愛情を感じていなかった頃の私は見て見ぬ振りをしていた。それがこんなふうに『自分がダメなんだ』と思わせることになっていたなんて・・聞いていて胸が痛かった。


他にも色々言っていたけれど、これくらいにして・・・・でも、自分の思いをこうして私に吐き出すことができたことは息子にとって意味のあるものだと思った。今までは何も言わずにため込んでいたものを話せるようになったことで、楽になったと思う。


***


とても酷かったのが中1の頃。

旦那が帰ってくると、毎日、言い合いが始まる。大体は、ゲームをしている息子に対して「何時までゲームしてるんだ!」と怒鳴るところから始まっていた。息子が奇声をあげ床をどんどんと蹴ったりしていた。私は、息子の抗議だと思っていた。でも、旦那には通じない。そして、旦那もかなりストレスだったと思う。私もフォローしようと、旦那に息子の意思を伝えようとしたこともあったが、少し話しかけただけでも、大声で怒鳴るように話す・・・いつもイライラしていた。

そんな日々を過ごし、本当に毎日が苦痛だった。『学校へ行けない』という問題ではなく、もう『家庭』の問題だった。

このままどう過ごしていけば良いのか、本当に苦しかった時に、旦那の『転勤』が決まった。一緒についていくか、単身赴任なのか。

一緒に行った場合、大きく変化することで、もしかして『登校』がまたできるようになる、という期待もあった。

ただ、この状況を回避するには単身赴任の方が絶対良い。

カウンセラーと話をすると「旦那さんが離れて暮らす、というのも大きな変化だと思いますよ」と言われたことで、今は離れて暮らす方が良いと確信した。


単身赴任で離れて暮らすことになった。息子の生活を見て文句ばかり言っていたのがなくなったのでお互いが楽になったと思う。息子の今まで溜まっていた旦那に対しての文句は、解消することはなかったものの、なんとなく良い距離感でいられた。

ただ、たまに帰ってきて「また、ゲームばかりしてる、ゲーム中毒だな。病院連れて行かなきゃ」と言うので「どうやって?」と聞くと何も言わずに黙って何処かへ行ってしまったり。全く学校へ行こうとしない息子を見て「お前が否定してばかりしてるから・・・」とずっと言い続けることに対しては、何も変わっていないなーと冷ややかに見ていた。


旦那も数回、中学校のカウンセラーと話をしたようだ。でも、旦那は『息子との関係を悪いとは思っていない』と言っていたようだ。そして、ここでも、「どうすれば学校へ行けるようになるのか」ばかりを聞いていたようだった。いろいろアドバイスを貰っても旦那が求めていた答えは得られなかったように思う(旦那の求めていたこと=息子が学校へ通えるようになること。だったから)


息子が少しやる気を出してきたら今度は「次はこれやらせて!高校受験対策させなきゃ!」とどんどん追い詰める感じ・・・それはそれできつかった。


***

離れて暮らす生活は楽だった。家族全員が思っていたかもしれない。息子が少しずつ変わり始めたのもこの時期だった。


私たちは運が良かったと思う。あのままの生活を続けていたら、みんなおかしくなっていた気がするから・・・

2年半近く別々に暮らした。その間に、息子は高校生になった

***

高1の夏に旦那は戻ってきた。

息子の中で旦那は『自分を理解してくれない人』という気持ちはあるようだ。ただ、息子は成長した。言葉で言っても旦那が変わらないことも理解してきた。ただ、面白くはない。嫌な気持ちでいるようだが小さい頃のようにギャーギャーいうことはなくなった。

息子は明らかに成長した。旦那との関係は良好でないものの、私が息子をちゃんと認めている。それだけで、だいぶ違う気がする。

まだまだ先は長い。これから先、息子と旦那の関係が良くなることがあるのかもしれない(?)



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