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「陽炎」10 完 仮面の忍者赤影 二次小説 715文字

陽炎は、少しして髪の毛を引くと、男二人後ろに倒れ、刺さった髪の毛は抜け、陽炎は二本の髪の毛を囲炉裏に捨てる。二本の髪の毛はちりちりと燃え、灰に落ちる


「脚を悪くしても風魔の飛影に、頭を務めた者。立ち回りになると期待してれば、腑抜けとは。まあ、いい。金は手に入った」
陽炎は、火の付く囲炉裏から血のついてない魚を取り、少し焼き過ぎ感があるような匂いに気もせずに食らいつき、三本四本食べる
気狂いの犬が、尋常でない飢えを満たす食べ方だ


「陽炎も、自分の能力使いこなせれば、私みたいなのが出てくる事はないのにな」澄まして、音を聞いてるように言う


「着くには、まだまだ時間がかかりそうだな」と言い、串を囲炉裏にほかり土間から外に出、水瓶の水を救い口を濯ぎ、水を飲み、断崖が近い場所にある山小屋、冬が早い山の冷たい風が吹き荒れる中、裸身の陽炎は寒さものともせずに、まわりを見渡し物干しに結んである手拭いを取り、髪を手拭いで包み、桶で水瓶の水を取り三杯水を被り、頭の手拭いを外し、軽く身体をふきながら中に入り、釜戸に手拭いを入れ、着物を着ると楽しそうに部屋の隅に置いてある錫杖を持ち、土間の方の天井角を三、四度突く
天井板は外れ、ガンガシャン、ザァーと大きな音をたて、美しい黄金色を見せた
陽炎は、黄金色に輝いている顔をしている


「音からして間違いはないな」と言い、小判を拾い噛む


「全部頂きたいが、この場所ではな。死体を崖から落としたいが、下は川。不思議に思って小屋を見に来る者もいても不思議はないし。小屋が焼き払われる可能性がないとも言えず、よくをはらずに五枚貰っておこう。八枚位欲しいが。この数なら二枚張りの着物に隠せるし、後は青影に任せるさ」

「陽炎」完



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