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32話 麦印犬品の価格設定③~和定食の松竹梅。あなたならどれを注文しますか?

あなたは、臨時収入が入ったので、久しぶりに回らないお寿司屋さんにランチに行きました。

席についてメニューを見ると、松竹梅の3つの定食がありました。
松定食 3,800円(特上寿司10貫、天ぷら7品、茶碗むし、吸い物)
竹定食 2,800円(上寿司8貫、天ぷら5品、茶わん蒸し、吸い物)
梅定食 1,800円(寿司8貫、天ぷら5品、吸い物) 

さぁ、どれにしますか?

せっかく臨時収入。松を食べるとほぼご飯代で消えていく。
梅にするか。いや、梅なら普段でも食べようと思えば食べれる。
ここは、やはり間をとって「竹」で行こう!

これが「松竹梅の法則」と言われるもの。

価格の選択肢が3つある場合に、人は極端なものを避けようとする心理が働くものであるというのが理由とされています。

一番高いものも、一番安いものも3つの選択肢の中では極端なものになります。そこで、真ん中、つまり松竹梅でいうところの竹を、人は選びやすくなるというわけです。

では、この法則に基づいて、BBハーネス(12,250円)より安く、カザマハーネス(8,690円)より高い値段にしたら、私のハーネスを選んでくれるはず。

そうなると私の販売価格は10,000円前後になります。
これで、利益率30%にして、私の労務費を計算をしてみましょう。

今度は販売価格からコストを引いていきます。
10,000円-3,000円(利益率30%)=7,000円
7,000円-5,600円(材料と経費)=1,400円

つまり、私の時給は1,400円になるので、製作時間は約1.5時間
仮に、百歩譲って利益を私の労務費に全額充てるとした場合でも
10,000円-5,600円(原価)=4,400円
4,400円を900円/hで割り戻すと。。。約5時間で製作(イヤ、無理っす)

最低でも10時間、いや8時間はかかります。
8時間×900円=7,200円に原価5,600円を加えて12,800円が限界

となるとBBハーネスの12,250円を超えて、松定食になっちゃう(~_~;)

悩みましたが、利益の出ない商売をしても、後々、自分の心が折れるという教えは、ネット記事やYouTubeで何回も見聞きしています。

悩んでいた私に、高校生の頃に憧れていた、一つのアイデアが舞い降りてきたんです。

その話はまた後日!


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