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30話 麦印犬品の価格設定①~コストプラス法で考えてみる・・・

ショップ開業に向けて価格を決める上で、まず私が採用したのが、
『コストプラス法』でした。

コストプラス法

簡単に言うと、かかったコストに利益を乗せた価格設定
販売価格 = 原価(直接費 +間接費) + 利益

原価の中の「直接費」は商品を作るための材料費
つまり、革や金具の仕入高や包装代になります。

私の場合、革の仕入れはネットではなく、直接レザークラフトショップでモノをみて買っています。
というのも、以前ネットで購入した際、製作途中で床面(裏)が割れたり、届いた革が思っていたより硬かったりと、自然のモノをは自分の目で確かめて買うことが大事だという経験からです。

金具類や包装についてはある程度まとまった数を購入(大人買い)するので、ネットを活用しています。

クラフトに使う道具や消耗品の「間接費」については、かかった材料費に係数をかけて按分しています。
私の場合、
消耗品については材料費の2%
工具損料については材料費の10%
「間接費」
として加算しました。

つまり、直接費に5,000円かかった場合、消耗品費100円(2%)、工具損料500円(10%)の,合計600円を「間接費」としました。

実際、私の場合は自宅工房なので、水道光熱費や通信費、交通費など、経費を上げればキリがないので、この経費率を使ってます。

次に私の労務費です。

16話でも書いたように、私の時給を福岡県の最低賃金900円/hを使うとします。
仮にオールレザーのフリーハーネスを1本作るのにかかる時間を10時間とすると(仕様の検討時間は除く)ハーネスの製作にかかる労務費は9,000円です。

これに先ほどの原価を足すと
(原価)=直接費+間接費+労務費
    =5,000円+600円+9,000円=14,600円になりました。

これに利益をプラスしたものが販売価格になりますが、ごらんのとおり、既に私が現在販売しているハーネスの価格13,400円を上回りました。

一般的な小売業の原価率が70%と言われるので、利益を30%として計算すると、14,600円×0.3(30%)=4,380円

最終的な販売価格は
14,600円+4,380円=18,980円
というわけです。

どうでしょう。こんな価格で私の作ったハーネスを買ってくれる人がいるのいでしょうか。
始めた頃はとても自信がありませんし、実は私はライバルとしている企業さん(商品)があります。

それがオールレザーハーネスで人気のメガネ型を作られている、
カナダ発のBuddy Belts(バディーベルト)さんと、日本発のkazamaカザマ)さんです。

そこで、検討したのが「競争志向型価格設定」

この話はまたまだ続きます!

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