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【2024年04月15日】波打際

昨晩、大伯母が亡くなったという知らせが届いた。
誰かが亡くなるという事実はやはり重く、腹の底にずんと衝撃が走る。
そうか…、遂に。
最近になって、何度か危ない状態になったという知らせがあったので、きっと親戚一同、遠くない未来にこの日が来ることを覚悟していたことだろう。

しばらく心臓が止まっていたこともあったようで、この1ヶ月くらい、きっとおばちゃんは、この世とあの世のすごく曖昧なところにいたのだと思う。まるで、波が打ち寄せては返すみたいに。

波に明確な境界はない。
波打際を行きつ戻りつしているうちに、ふっと海の方へ行ったのだろう。
足が浮くのは、重要なことなのに一瞬で、あたかも自分はずっと海の一員であったかのように、ふっと力を抜いて流されていくのだろう。そう思った。

おばちゃんは、その姉弟で初めて亡くなった人となる。
青葉市子さんの「ひかりのふるさと」という歌を思い出す。
「じゅんばんにまた ふるさとへむかい たびだつぼくら そう ひかりのふるさとへ」
順番がきている。それは当たり前なのに、まだ順番がこない者には寂しくて仕方のないことだ。

「きらきら きらきら ひかって ひとつに」

むじゅん


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