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勉強の計画は自分で立てるべき理由とその方法

皆さんは勉強の計画を自分で立てることができますか。できるという人でも、その計画が合っているのかどうか不安になることはありませんか。
我々、個別塾講師の仕事はわかりやすい授業をすることはもちろんですが、生徒の勉強の進捗を管理し、正しい方向に進んでいない場合はそれを修正するということも含まれます。(予備校ではチューターというような担当者がいるはずです)
では、講師から言われたことをただ実行するだけで、それは果たして合格への近道だと言えるのでしょうか。もちろん最短ルートを示すこともできますが、学習効率という面で考えた場合、メタ認知(※)が行われていない状態に近いと考えられます。
簡単に言えば「言われたことをやっているだけ」という状態です。

メタ認知(メタにんち、英:Metacognition)とは、「メタ(高次の)」という言葉が指すように、自己の認知のあり方に対して、それをさらに認知することである。メタ認知という概念の定義やその活動は分野によって様々であるが、心理療法認知カウンセリングをはじめ、ものごとや経験に対して正しい理解を行えているかなど、自分の認知行動を正しく知る上で必要な思考のありかたを指すことが一般的である。

Wikipediaより

こういった状態を防ぐ、要は「自分で合格までに必要な勉強がどれぐらいで、何をすべきかをわかっている状態」にするためにはどうすればいいのでしょうか。
前置きが長くなりましたが、今回の記事ではメタ認知を高めるための勉強計画の立て方についてお話ししたいと思います。

まずは過去問でゴールを知る

過去問を最後まで残しておきたい気持ちはわかりますが、勉強を始める前に一度、過去問を解くべきです。なぜならばゴールを知ることができるからです。
計画を立てる上で、ゴールがないということはほぼあり得ないでしょう。「自分はこの問題で何点とれば合格できるんだ」と具体的な点数まで落とし込むことができればベストです。

項目を細分化していく

次に、試験範囲の項目を細分化していきます。ここからは英語の入試問題という想定で話を進めていきます。

1段階目:ざっくり分ける

まずはざっくりと分けていきます。文法問題・長文問題・穴埋め問題・会話問題・リスニング・和訳など基本的にこれらの項目に分けられればOKです。

2段階目:さらに細分化

そして、さらに細分化していきます。
例えば、文法問題であれば、5文型・受動態・不定詞・関係詞・比較・仮定法・否定・倒置など、長文問題であれば、単語・語彙・熟語・読解スピード・読解力など、リスニングであれば、発音・聞き取れる音と思考とのギャップなど
ここでの細分化は決まった項目はありません。実際に自分の誤答と正答との差を細かく分析しましょう。
何を知っていて、何を知らないのか」これを把握することがこの段階の狙いです。

3段階目:重要度・緊急度・得意・不得意などマトリクス図で一つずつ潰していく

細分化ができたあとは、それらを全て抑えていけば、問題演習に取り組む力はついているはずです。では、どれから勉強していくべきなのでしょうか。ここで参考にするのが、ビジネスシーンでも用いられているマトリクス図です。

④に全ての項目がそろえば完了

マトリクス図を使えば、どの項目から手をつけるべきかが一目瞭然です。さらにゴールも視覚的に捉えることができます。(全ての項目を④のところへ持っていけば完了とみなす)

上図でいくと、①は重要であり緊急性も高い分野です。過去問で出てるけど、さっぱりわからなかった問題がこれに当てはまるでしょう。
②は勉強すればすぐにできるものです。例えば、見たことあるけど使えない文法事項や、リスニングの基礎となる発音記号の読み方・発音の仕方などでしょうか。
③は重要ですが習得までに時間がかかる分野です。代表的なものでいけば英単語でしょう。また長文の読解も一朝一夕では身につかないので③に入れていいと思います。

そして、①から取り組んでいくのですが、注意してほしいことが③は少しでもいいので毎日やってください。毎日継続することで徐々に④(できる)に近づいていくのが③の特徴なので、可能な限り毎日勉強するようにしましょう。

また、漫画ドラゴン桜2でもマトリクス図を使用した勉強方法が紹介されていました。作中では、得意・不得意・できた・できなかったの4項目で構成されているマトリクス図を使用していました。
第15〜18話で掲載されているので、興味のある方はみてください。

受験までの日数も要確認

最後になりましたが、受験までの日数はよく確認してください。夏から勉強を始めたとすると、公募推薦までは3ヶ月、一般入試や高校受験で長くても7ヶ月強しかありません。この短い期間に今回紹介した英語だけでなく、必要な教科を全て勉強する必要があります。
そうなると、勉強内容の細分化はもちろんですが、1日で勉強に使える時間はどれぐらいあるのか、また無駄な時間はないのか、1日でどの教科をどの時間帯に勉強するのかなど、考えるべき項目はまだまだたくさんあります。

サポートしてもらえる部分はサポートを受けて、効率よく志望校合格を勝ち取っていただければと思います。

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