老後を生き抜くには稼ぎ続ける力をつけるしかない

書籍:稼ぎ続ける力
著者:大前研一
評価:★★★☆☆

人生100年時代に突入し、老後資金が2,000万円必要だと突然言い渡されてから久しいが、40代半ばの自分にとっては他人事ではない領域に入り込んでしまった。

今、うちの会社では定年が60歳、年金の受給開始年齢は70歳に引き上げられること間違いなしで、住宅ローンも70代後半まで残っていることを考えると一気に人生が詰んでしまった感がある。

この局面を打開するためには、いつまでも会社にしがみついた人生ではなく、自分で稼ぎ出せる力をつけるべきだ。

そうわかってはいるものの、何から手をつけたらいいのかわからないというのが正直なところだ。

本書ではそうした人に対してどういう考え方でどういう訓練をしながら老後に備えるべきなのかということが丁寧に説明されている。

ここで書かれていることは決して甘い内容ではないので厳しい現実を突きつけられることになるが、このことから目を背けていても状況は悪化する一方だ。

経済的な不安を払拭するためには再雇用、起業、株、不動産などの方法があるわけだが、著者はそれぞれに対して詳細を解説した上で、起業がもっとも確実な方法だと説いている。

死に際に自分の人生はこれで良かったと思うためには、経済的困難を回避するための準備をしっかりと行い、自分で解決するしか方法はない。

そのためには定年退職してから何かを始めるのではなく、サラリーマンという安定的な立場である今だからこそ、チャレンジを含めた準備の初めどきなのだと著者は繰り返す。

この本で紹介されている社内起業であったり、一人起業したときに備えての訓練方法であったりと今できることは山程あるので、ひとつでも実践して老後に備えたいものだ。

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