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ひねくれ北欧4か国周遊記③本場ヘルシンキでサウナが嫌いになりました


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3-1.サウナが嫌いになりました


2023年12月24日日曜日
フィンランド・ヘルシンキ


海の近くの「アッラスシープール」というサウナに行きました。入場料は一人22ユーロ(3400円くらい)でした。サウナに入っていたらついに日が昇りました。

この海辺の小屋がサウナです

本場フィンランドでサウナに入った感想ですが、サウナが嫌いになりました。別に元々好きだったわけではないのですが、本場でサウナを味わって改めて、これは私には合わんのじゃぁああ!と確信しました。理由は3つあります。

ポイント1:外を歩くのが寒すぎる
-2度の中、水着でサウナまで数百メートル歩きます。まずもってここがしんどすぎます。プールの水温が25度くらいと対して温かくもなく、しかもサウナまでの道を走る時、全身水滴まみれのため体が凍りそうです。ほんとに心臓発作が起きそうです。

しかも、これは完全に自分の準備不足ですが、サンダルを忘れました。裸足で雪の上を歩きます。ただただ痛いだけの拷問です。世界の果てまでイ~みたいになっています。芸人さんが体張っているのを見て笑っていた自分を殴りたくなります。

プールとサウナの距離感、
お分かりいただけますでしょうか


ポイント2:サウナの中が熱すぎる
サウナは暑いもの、とかそういう次元の話ではないのです。おじいさんがロウリュ(熱い石に水をかけて、蒸気で中の人間を蒸し殺そうとするやつ)を休みなくやり続けます。1人のおじいさんがロウリュをやり続けるわけではなく、ロウリュおじいさんがいなくなっても、水の入った桶とひしゃくは次のおじいさんに受け継がれ、絶えることなくロウリュが行われます。連綿と受け継がれる絶望的な蒸気攻撃です。

そして、桶の水が空になりやっと終わりかと思ったら、今度は若者が桶を持って外へ出て、せっせと水を汲みに行きます。おじいさんがいなくなろうと水が空になろうと、ロウリュの灯を途絶えさせてはならぬとばかりに皆で一致団結しているのです。その努力が実を結び、フィンランド人ばりの肌の分厚さがないと絶対に耐えられない極限の世界が完成します。

しかし、そこで熱い熱いと言って外に出ると、-2度の雪原が待っています。ポイント1に戻ります。灼熱と極寒のループです。これを整うとか言っている人は臨死体験しているのではと疑いたくなります。自らヒートショックになろうとしているようなものです。

水温25度のプール
湯気が出ているように見えますがこれが罠です、外が寒すぎるだけです


ポイント3:おじさんの蒸気が永久機関
8人しか入れないスペースに、8人の裸のおじさんが鮨詰めになっています。ただでさえおじさん密度高いのに、全員汗だくではーはー言ってるわけです。空気中のおじさん濃度はマックスです。

いちおう水着着用で行く男女共同の別スペースもあるのですが、そこはリア充の巣窟で居場所がありません。カップル4組がすでに先に入っているので、親密度もマックスです。そんなところに一人で特攻はできません。大人しく私もおじさん密度を上げるのに貢献するしかありません。

サウナの横の待合室
画面には、汗だくイケおじの映像が無限ループしています

本場フィンランドで、サウナは日常に飽きた狂人のためにあると悟りを開くことができました。温かい日本で、完全個室事前予約制のサウナであれば上記3つのポイントは解決されるのでまだ検討の余地はあるかもしれませんが、冬のフィンランドのサウナは他人におすすめしたいタイプのアクティビティでないことは確かです……

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2024.5.2追記 
まさかのサウナ続編を書きました。よかったら見てください。

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3-2.ランチ≪井之頭五郎モード≫

気を取り直して、ランチを探しに行きます。サウナ前の港沿いには出店が色々ありました。

日が昇りました
サウナの前は海です
オレンジのテントが印象的な露店がたくさんあります
手前にある木のカップは、
サーミ人が古くから伝統的に使っていたもので、
贈られた人が幸せになるという言い伝えのお土産です。

奥にあるのはトナカイの毛皮です。値段がついてません。
気になりましたが、サウナで心が折られた私は、
ハウマッチと言う勇気が出ませんでした。

サウナで心をやられた私は屋内へ向かいます。オールドマーケットという古い建物に、商店街が入ったようなところに行きました。

肉がたくさん

魚がたくさん

さて、どこのお店でランチをしようかと思っていたら、困ったことが起ります。なんと午前11時の段階でイモトのWi-Fi 一日500mbを使い切ってしまい、スマホがインターネットに繋がらなくなりました。これはイッテ〇の報いでしょうか。

そういえば羽田空港で借りる時に、受付のお姉さんが使わないときは電源を切った方がいいです、と言っていたことを思い出します。しかし今更反省しても、パケットが復活するのは翌日です。

遠い異国の地でネットを失いました。ここからは完全に自分の嗅覚だけで店を選ばなければならないというハードモードが始まります。井之頭五郎モード・スタートです。

どことなく井之頭五郎っぽい人形が怖いのでここは……

おじさんっぽい小人が机に置かれたお店に決めて、サーモンスープ、車海老のパスタ、フィッシュアンドチップスを頼みました。

車海老のパスタが特に美味しかったのですが、ブルーチーズがしょっぱかったです。というか、若干、どれもしょっぱかったです。ランチ52ユーロ(8200円ぐらい)でした。

おじさんが可愛い
サーモンスープ
塩辛いが美味い
車海老のパスタ
味が濃いが美味い
フィッシュアンドチップス
しょっぱいが美味い

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3-3.クリスマスイブのヘルシンキ散策(→どこも開いていない)

敗北の井之頭五郎の後、港から見えたウスペンスキー大聖堂に行きました。当たり前のように閉まっており、ここも外から見るだけでした。これがGoogleの無い生活ということなのです。

ウスペンスキー大聖堂
ウスペンスキー大聖堂
市内に戻りました

栄えている割に、街にあんまり人がいない印象がありました。クリスマスだからかもと思ったのですが、あとから調べてみたらヘルシンキの人口は60万人以上らしいです。

個人的にイメージしやすい場所と比べてみると、広島市が119万人、熊本市が74万人なので、なるほど、やっぱり人口は少なめかもしれません。

疲れたのでホテルで少し休憩をしてから、スーパーに行きました。マリメッコの絵葉書を爆買いし、酒と生ハムとサーモンを仕入れました。お土産が色々買えるという話だった郵便局にも行きたかったのですが、残念ながらお休みでした。

チョコレートがたくさん
やたらカラフルなビールたち
アル中ムーミンかと思いきや、
単に怖がっているだけのムーミン。
ノンアルでした。
スーパーの一角にマリメッココーナーが!
この時爆買いしたマリメッコの絵葉書は
帰ってから額縁に入れました。

夕ご飯の心配がとりあえずなくなったので、また外に繰り出します。しかし、カンピ礼拝堂も、ヘルシンキ市立美術館も休みでした……

建物の1階がショーウィンドウになっていることが多かったです。
ショーウィンドウを覗き込むとこんなかんじです。
無人ですが、めちゃめちゃ明るいです。
たしかにこれは治安が良くないとできません。

残念ながらお休みのカンピチャペルです。クリスマスだからではなく、財政難で長期休業中らしいです。こんな一大観光地で財政難ということはきっと次、再開する時は入場料が爆上げになるのではないかと思います。

カンピチャペル
正面の木はいつか切られてしまうのでは

残念ながらお休みの市立美術館。こちらはクリスマスだからお休みらしいです。

ヘルシンキ市立美術館

開いてないところだらけでしたが、街歩き自体は楽しかったです。いよいよ真っ暗になって、イルミネーションが本気を出しはじめました。

澄んだ冬の空気に、
統一感のあるイルミネーションが映えます。

ーーどこも開いてなかったなぁ……
ーーあれ、今日やったことってサウナだけじゃね……??
と思いながらホテルに帰ってきたら、ホテルの前で靴紐がもつれてすっころびました。(クリスマスイブも休まず営業してくれていたサウナに対して、文句ばっかり言っていた報いでしょうか??)

凍った道の上で痛みに悶絶していたら、知らないおばあさんが手を貸してくれて、なんてフィンランド人は優しいのだろうと思いました。そしてまたしてもキートスと言い忘れセンキューと言いました。

泊まったのは、クラウスKホテルという駅の近くのホテルです。朝食付き二人で1泊2万円くらいでした。

スーパーで買いこんだもので、だらっと過ごしました。クリスマスイブですがサーモンと生ハム食べておしまいです……寒い中、開いているお店を探すのに疲れたからです……混んでるしいつもより高いしで、クリスマスなんて嫌いです。お部屋がいちばんです。(節約のためではなく)

ごつい見た目の割に、飲みやすいビールでした
こういうクリスマスも良いですよね
ムーミンはノンアルだったので、熊さんにしました。
クマさんは飲酒運転が合法なのでしょうか……

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