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「生きてるだけで偉い」にモヤモヤするわけを考えてみた


 うつ病になってから、不安になるとついついSNSにてうつ病に関する情報を集めてしまう。そうするとたまに「生きてるだけで偉い」という言葉に遭遇する。

 メンタルの話題になると、高確率で出会う励ましの言葉。私は初め、その言葉に反感は覚えなかった。むしろ、「そう言ってもらえるのはありがたいなあ」と思っていた。
 だが、3回目くらいのエンカウントでモヤモヤするようになった。なぜかはわからない。大袈裟な表現だからだろうか?そんな乱暴な言葉を伝えられても励まされないぜ、と警戒心が働いたのかもしれない。

 暇だから、さらに深く理由を考えてみた。
 この暇は頭痛で普段より読書に熱中できなかったことと、カフェにポケットWi-Fiを充電したまま持ってくるのを忘れて小説が書けないことが重なってポンと生まれた時間の空白だ。

 なぜ私は「生きてるだけで偉い」と聞いてモヤモヤするのだろう。自分がなぜ生きているのか考えてみる。父と母が出会って、結婚して子供を産もうと考えたから。1人産まれて3年経って、環境に促されるままに2人目を産むに至ったから。母から産まれ育てられた私は、育てられたまま23歳という歳で実家でぼーっとしている。

 うつ病で何もしていないのに疲れている。朝起きることも夜寝ることも食事もおでかけもできない。たまにできても、続かない。活動を習慣化できない。健康的な心で人と接せない。それでも、生きているだけで偉いというのか。私は母が産んで育てから生きているだけなのに。

 自力で生きちゃいないからモヤモヤするんだ。そうか、「生きてるだで偉い」という言葉は、「私は自力で生きていない」後ろめたさをえぐるものだったんだ。だからモヤモヤするんだね。
 もちろん言葉を発する側にそんな意図は無いだろうし、うつで苦しみながらも何かを頑張ろうとしちゃう人を宥めようとしているんだろうなとわかっている。でも辛くなっちゃうんだ、仕方がないね。

 あーあ、暇な上に雨が降ってきた。美味しいカフェモカを飲み終わったのに外に出られない。もう一杯、次は暖かいものを飲もうかな。

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