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焦るか、眠るか



 外へ出たいが、出られない。着替えて体をまっすぐにして歩き駅前の図書館へ行くことができない。新しく出た頓服薬を試すか考えている間に、時は2時間3時間と過ぎていく。


 手元にノートを装備して、好きにものを書く時間をとった。YouTubeで人が生活している優しい動画を再生して、朝飲んだ熱いカフェオレに思いを馳せて横になる。
 焦る。外へ出られない自分、食器を洗えない自分、ずっと布団にいる自分。焦って、動いて、頭が痛くて、疲れて眠る。


 誰か私を糸で吊って動かしてくれないか。いや、動けない時にそんなことを考えるのはよそう。その日のコンディションを甘んじて受け入れる。受容を重んじなければ回復は遠のくばかりだ。

 動けない時は、昼間のバンパイアごっこをする。仰向けになって外を睨みながら胸の上で手を組むのだ。大体10分程度で飽きて起き上がれる。
 夜が来て、ようやく身体をずっと縦にしていられるようになった。なんだか喉が痛い気がする。肌寒さを仄かに感じながら冬の掛布団に包まれるのが心地よくて、つい窓を開けたまま過ごしていたせいかもしれない。

 結局頓服薬は飲まなかった。今日は精神がどうのというより、シンプルに体調が良くない。病院を電車で1時間以上かかるところから、徒歩10分のところに変えてから、頓服薬を色々試している。現在3種目。1種目はなんの変化も無く、2種目は眠気の副作用が強すぎた、3種目はどうだろうか?なかなか、思わぬ副作用が出ても問題なく、頓服が欲しいタイミングというのが訪れなくて試せていない。

 大鍋に昆布出汁が用意されている。豚肉、ニンニク、ニンジン、白菜、キノコ、豆腐、卵、のスープを作ろう。刻みニンニクをスープに入れるとそれだけで滋養の味がするから好きだ。ニンニク風味で調味料をバサバサ入れなくて済むし。さあ、料理しよう。


 今日はここまで。

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