アケコンを自作したい⑥ ~ 操作性を上げる工夫


挨拶

気づけば長編になったもんだ。
今回は自作アケコンをより快適に使えるようにする工夫レベルのお話。

レバーとボタンの種類

ゲーセンの筐体やアケコンには、当然だがレバーとボタンついている。
これには多数の種類があることをご存知だろうか。

ゲーセン全盛期は三和、セイミツの2大メーカーが作るレバーとボタンがメインだった。
今ではレバーもボタンも複数のメーカーが作成している。
好みのボタンやレバーを選びアケコンをカスタマイズするのは、醍醐味のひとつである。

メーカーが違えば操作感も異なる。
そして、メーカー内でも複数の種類を展開していることがあり、それでも操作感は異なる。

自分はアーケードでよく使われる三和とセイミツの代表的なレバーとボタンしか触ったことがないので、実のところその差異については詳しくない。
よって他の方が書いた記事を紹介する。


また、レバーやボタンの硬さで、ゲームジャンルの向き不向きもあるとされる。(個人差が強い話でもある)


色も含め、こだわる人はとことんこだわれる部分だ。
とりあえず種類が沢山あることが伝わったはずだ。

余談も余談で自分の話になるが、レバーはSTGやパズルをよくやるので硬めのセイミツ派、ボタンはゲーセンで押し慣れた三和派だ。やはりゲーセンと同じというのが良い。自分なりのこだわりだ。


レバーシャフトの長さ

レバーの操作感の違いについて、硬さ以外にも見過ごせない部分がある。
それがレバーシャフトの長さだ。

シャフトとは軸のことだ。レバーの丸い持ち手の部分とアケコンの土台を繋ぐ部分だ。

赤丸部分がシャフト

ここの長さも、レバーの種類よって異なる。そしてレバーの硬さ以上に操作性に直結する。
試しにセイミツの製品紹介PDFを見たら思った以上に個性があった

自作アケコンがとりあえず完成した時、普段使いの既存アケコンと比較して、シャフトが長い状態だった。6mmぐらい違った。
最初は違和感こそあるもののあまり問題ないかと思っていたのだが、しばらく使ってみたところ、これが起因の操作ミスも何度か起きてしまうレベルだった。流石に厳しい。

原因と対策

所持している既製品のアケコンでは、レバーの取り付けは内部の土台に付ける形になっている。自作アケコンは天板に直接ねじ止めする形になっているので、その差が出た形だ。

これは自作アケコン。天板に直接ついている図


これは既存アケコン(リアルアーケードプロ)赤丸が土台の部分。


ここから、シャフトを短くする加工が必要である。これはアケコンの天板と持ち手の間を短くするという意味だ。つまり天板とアケコンの土台に何らかを挟んで、天板から飛び出る部分を短くすれば良い。

と言うわけでこうした。

3mmの厚さのゴム板を用意して、重ねて6mmにする。


それを天板と土台に挟んだ(上下左右の4箇所に挟んでいる)

前後の比較写真がなくて申し訳ないのだが、これだけで既存アケコンと近いレベルの操作感に改善された。大満足だ。

柱を建てる

土台にしたファイルケースはプラスチック製だ。
そこにホールソーで穴を開けたもんだから、衝撃で天板部分は大きく凹んでいる。
さらに、ボタンは天板の中央に配置され、それを上から押す形だ。その度に天板はたわむ。

それを防ぐためには柱を建てれば良い。
(柱だけでなくコンセプトの時からだが)参考にした記事はこちらだ。

先駆者が記事を残してくれるというのは本当にありがたい。

このファイルケースの内寸は、箱に記載があった。高さは7cmだ。

ナイス👍

後はもう勢いだ。

木もノコギリもダイソーで揃う


切った後はヤスリで整えて


底から木ねじを通して


取り付けて完成!

正直、ノコギリが下手すぎて木を真っ直ぐきれていない部分があるが、これだけでもだいぶ効果があった。
まず、天板に手を置いた時に「あ、たわんでるな」と思うことが減った。
ボタンを押した時は尚更だ。

レバー部分にも柱を建てた方が良さそうだと思ったが、これはアケコンの土台そのものを作り直してからでも良いだろう。

その時までに木の切り方も調べておこう。ホームセンターに頼んだ方が楽で綺麗になりそうだが……

滑り止め

底に木ねじを付けたため、出っ張ってしまった。
滑り止めの意味も込めて、ネジの高さよりも厚いゴム板を貼る。

持ってた3mmのゴム板でぎりぎり足りた。

ツルツルのゴムで滑り止めになるか少し疑問だったが、結果としてはほとんど滑らなくなった。
格闘ゲームのような激しい操作を伴う場合、アケコン自体が軽いので怪しいところだが、それは試したらまた伝えることにする。

今回はこれで終わりとなる。
今回の記事で、完成系がほぼ見えたと言って良いだろう。
ちょっとした工夫で、使い勝手が上がっていく。
その楽しさが少しでも伝われば嬉しい。

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