アケコンを自作したい⑤ ~ 連射装置を付けるPart1

挨拶

このシリーズの記事を書くのも5回目で今更なのだが、知っていたことと調べて知り得たことはなるべく書くようにしている。
もしこの記事をきっかけにアケコン作成に興味を持ったが、説明が足りない、わかりづらいと思った人がいたら気軽に聴いて欲しい。
知りうる範囲は答えるし、知らないことは学びチャンスなのでこちらも調べる。

前置きが長くなってしまってすまない。

さて、前回まででアケコンと呼べるものは完成した。

再掲。十分ゲームができるアケコン。


ボタンの間隔を正しくした天板を作り直したり、丈夫さを増す加工をするという課題はあるが、これらは単なる修正の為、やったとしてもさらっと書くつもりだ。

というわけで今回は、アケコンでより快適にゲームをする為の後付け装置について書いていく。

後付け装置とは

マニアックなプレイヤーが多いゲーセンに設置された筐体を見ると、本来そのゲームで使わない箇所にボタンが増設されていることがある。

大抵の場合は連射機能、同時押し機能を持ったボタンであり、ボタンの表面や筐体に貼られたメモに『A連 30/s』『A+B』などと役割が書かれている。

連射機能とは文字通り、連射(連打)の操作を自動で行うボタンである。
家庭用のコントローラーにもこの機能がついているものがあり、馴染みある方も多いと思う。

同時押し機能も文字通りだ。
ゲームによってはシビアなタイミングでの同時押しが必要になり、それを確実に発動するものだ。
家庭用格闘ゲームなんかには、この機能をボタンに割り当てられることもある。

このような機能を持ったボタンは、一部のアーケードゲームを快適に、攻略を楽に、さらには理想上理論上のパターンやスコアを追い求めるのに必要となるボタンだ。

自分も、連射装置があると攻略が楽になるゲーム基板をいくつか所持している。

所持しているコントロールボックス(基板がソフトなのに対して、コントロールボックスはゲーム機+コントローラーの役割)に雷神があり、連射機能はついているが、これは秒速15,30連しか出せない。
ものによっては秒速12連というなんとも絶妙な連打速度が必要になり、それに対応できない。
何より雷神は大きすぎてそもそも持ち運びに適さない。

そこで持ち運びしやすい基板環境としてUSBコントローラーが使えるC-BOXを用意したのだが、こちらはこちらで連射機能が無い。そして自作アケコンにも連射機能が無い。

従って、ゲーセンの筐体のように自分で装置を作り、後付けする必要がある。


付けたい連射装置を考える

まずは付けたい連射装置の仕様を整理する。
と言ってもそこまで複雑では無い。

  • ボリューム連

  • 下段ボタンを上段ボタン連射に切り替えるスイッチ

最低限これがあれば自分のやりたいことはやれる。

ボリューム連

連射速度は一定では困るというのは説明した。
自分としては、少なくとも12連と30連が欲しい。
そこで今回採用するのが、連射速度の切り替えが簡単にできる、通称『ボリューム連』である。

連射装置に可変抵抗(ダイヤル式のスイッチを想像してもらえれば良い)があり、それを回すことで連射速度を変化させることが出来る物だ。

連射装置自体は、売っているのでそれを買う予定。
代表的なものだとRF-001やSK555だ、

RF-001は、既に連射機能切り替えの個別スイッチまでついている。
基板側の配線まで済んでおり、組み立ての手間もなく、買ってボタンに配線すればすぐに使える。
スイッチやダイヤルが基板についている以上、天板を開けての切り替えが必要となるのがネックか。

SK555は、ハンダを絡めた組み立てから必要だ。
手間はかかる分、元の機材は安い。
しかし、可変抵抗やスイッチを自分で配線しすれば、アケコンの天板の任意の位置に設置できる。
速度や機能の切り替えで天板を開ける必要がなくなる。そうすると見た目のゲーセン筐体らしさが増す。
今回はこちらに挑戦しようと思う。

必要な機材やSK555の組み立て方はまだ座学が必要な段階だ(有識者と秋葉原に行く計画がある)

なので、配線方法を先に学んでおく。

配線方法

ボタン配置

連射装置は、オンオフを切り替えられるように配線したい。従って、ボタン配置を考える必要がある。

A連ボタンは、Dボタンの位置に付けたい。同じく、B連はE、C連はFの位置に付けたい。

図にするとこうだ(文字だが)
オフ時
ABC
DEF

オン時
ABC
A連B連C連

この配置をスイッチで変えられるようにしたい。

スイッチと配線

どのようなスイッチを使い、どのように配線すればよいか整理する。
まずはスイッチについて詳しく解説しているサイトがあるので紹介する。

今回の場合はn極双投スイッチを使えば良い。
(nが3の物があれば1個のスイッチで済む)

例として、Dボタンの機能側からの線をスイッチに繋ぎ、そこからの出力を基板側のA,Dに繋げば切り替えが出来るようになる。
BとE、CとFも同様にすれば完成だ。

連射装置側

連射装置の配線に関しても非常にわかりやすい記事があったので紹介する。

得た学び
・連射装置の線は、ボタンのGND側に繋ぐ。
連射機能のみ持たせたい場合、従来ボタンのGND側と基板を繋いでいた線は不要となる。

・連射装置は1つあればいい
連射速度を分けたいとかになると話は別だが。

連射機能のオンオフをする為には、スイッチを使えば良い。
連射にしたい3ボタンのGNDを一度数珠繋ぎにする。その後、通常のGNDと連射装置に分けるイメージだ。

一通りの作業イメージが湧いたところで今回は終わりとなる。
結局ハンダは必要になってしまった。仕方ないね。

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