muneyuki

本と漫画とロックと妖怪とに埋もれて暮らしたい。妖怪みたいな小説書きたい。 「書肆鯖」絶版・ホラー漫画、怪奇・幻想・文学、その他変なのに目がないネット古書店です。 https://t.co/3CGdkN2Zbb 「こけかか」文章。http://kkkka.seesaa.net/

サバービア(独立室内楽)

…ブーーーーン… 起きてるような寝てるよな 昨日をいつも繰り返す

「きっとよくなる」呪い(マジナイ)のように呟いて崩れ落つるビル眺め

みんなが秋刀魚を焼く秋 敢えて俺は鯖を焼きに行く

行き着いた先は緩やかな海だった 此処は道楽者の海だ

逆柱いみりの描き込まれた世界にぽつねんと御座す猫

バスは鯖街道を下った 俺はかつての鯖と同じ道を往く

もっとみる

鯖神輿

・ある地方(本稿では仮に「A県」と呼称する)では輿の中に、神事(祭り)の直前の水揚げより最も大きい鯖の個体を、神事の為の皿に血抜き(内臓は処理しない)を施した状態で安置の上、担ぐ。
・尚、「皿に載せた鯖」に合わせて、通常の神輿に比べると輿のサイズはかなり小さい。
・神事が執り行われるのは毎年10月仏滅。尚、A県において「秋鯖は嫁に食わすな」は浸透した慣用句であり、これは鯖が旬である時期に最もその身

もっとみる

Subba Factory - Ω

いまだ生まれいでざるもの、すべての純真無垢な、ほかと区別のつかない無のひとひらに告ぐ−−−人生にご用心。
 いや、魚生というべきか。私は、魚生ならぬ人生に罹ってしまった。人生に罹り、意識を持ってしまった私は、少し群れから外れて水面に上がった。すると、聞き慣れぬ奇妙な鳥の鳴き声が聴こえた。
「プーティーウィッ?」
 揺ら揺らと水面に泳ぎ上がった私の体は、その声に再び目覚めさせられ、群れの方へと戻され

もっとみる

Subba Factory - A

ある朝目覚めると、自分が巨大な毒虫になっていることを発見した。
 そんな風に外圧的に、日常を辞めても良いという許可が欲しい。工場勤務の辛さを知っている人間がどれほど居るだろうか。俺はAIが人間様の仕事を奪うというなら、本当に早く奪って欲しい。俺が生きて居る間に奪って欲しい。朝は5時に起きる。5時に起きる生活のせいで、夜遊びは出来ない。まぁ特に酒を呑むのが好きな訳でも無いし、女に金を使える程の金も無

もっとみる

ウワン・フィアー・フィアー

●恐怖とは何か

 恐怖とは。
 人も動物も、成長過程で「自身」を確立する。自分なりの尺度・世界観・システムを自身の中に構築し、同じ失敗を繰り返さぬよう・同じ成功経験を手に入れられるよう、構築した「自身」に添って行動する。「恐怖」はその「自身を揺らす力」である。
 此れは決して人間だけが持つ物ではないが、とはいえ、人間の申す「恐怖」と動物の持つ「恐怖」との間には差異がある。動物はホラー映画を観ない

もっとみる

ウブメ、サガミオリジナル、アンドソーオン

こけかか『美ー畜』に掲載。http://kkkka.seesaa.net/article/449557351.html

 拷問で一番痛いのは、爪を剥ぐとか出た腸を巻き取っていくとかではなく、二の腕をニッパーでバチン、とやるヤツだそうだ。こないだツイッターで回って来て、へー、と思った。肉体の痛みはそういう「一番痛い」みたいな定量化が出来るんだろうけど、定量化出来ない痛みは、どうやって人に伝えれば一

もっとみる