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Day-16 今井むつみ著「学びとは何か」からの学び#8

おはようございます。
学びを楽しむ探究人・masamuneです。

今週も今井むつみ著「学びとは何かー〈探究人〉になるために」を読みながら、「学び」について考察しています。

今日は以下の内容について考えていきたいと思います。

「批判的思考」とは

「批判的思考」という言葉、教育界隈ではよく知られているのでしょうか?
私は初めて聞きました。

他方、critical thinkingは聞いたことがあります。
この和訳が「批判的思考」ということらしいです。でも、critical thinkingについて考えたことがなかったので、本著を手がかりに読み解いていきたいと思います。

argueとは

critical thinkingと必ずペアになって使われる概念に「argue」という動詞があるそうです。
和訳では「論議する」などが多いようですが、言葉の本質をとらえていない。
「argue」とは、ある考えがあったら、その正当性を打ち立てるために「evidence」を積み上げて論理を作っていく、という意味になると述べています。

「evidence」はみなさん、聞いたことがあると思います!ワクワク問題で何度も何度もテレビやYouTubeで聞かされたあの言葉ですね。
本著では、この「evidence」について、

個別の「事実」ではなくさまざまなピースを論理的に整合性が取れるように組み立て、構成した論理の不可分な全体を指す

と述べています。

科学的思考と批判的思考

昨日紹介した科学的思考と言っていることが似ている気がします…
批判的思考とは、
ある仮説、理論、あるいは言説を、証拠に基づいて論理的に積み重ねて構築していく思考のしかたのこと。

「感情にとらわれず客観的にものごとを考える」とか「多角的にものごとを検討する」ということではないですね。

この両者のバックボーンになっている仮説検証のプロセスや理論構築のプロセスは、誰かに説明してもらっただけでは理解できないと思います。
知識(理論)を構築していく実際の道筋がわからないと、様々な仮説を適当に立てるだけになってしまうから。

自分で仮説を考え、実験をデザインし、データを取って分析し、吟味し、論を構築し、それを評価する。このプロセスを何度も繰り返し経験する。つまりは「体で覚える」ことによって批判的思考は初めて体得できると著者は述べています。

本著は、冒頭に「記憶の達人」の話から始まりました。科学的思考と批判的思考は、学びの達人になるためにとても大事なのだそうです。
他方、達人には直感力も必要だと述べています。将棋の羽生善治さんが本著に登場します。私は素人ではありますが将棋にひらめきが必要な時もあることを負け試合の度に気付かされます。
達人は、どのように直観力を養っているのでしょうか?
気になる気になる!!
明日は直観的思考について読み解いていこうと思います。

今日もお付き合いいただき、ありがとうございました。

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