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「おじさん」なんだよ、それは。

もりよしろう発言を
「間違ってないんじゃない?」
としているSNSでの書き込みをときどき見る。
「間違ってない!」
じゃなくて、
「間違ってないんじゃない?」
軽い疑問形。

そういう書き込みを読むたびに
『持続可能な魂の利用』(松田青子 中央公論新社)
を思い起こす。

「間違ってないんじゃない?」と思っている人は、
女性差別や女性蔑視は論外だけど、
もりよしろうの発言の中にも真実はあって、
ちょっと話はずれるかもしれないけど、
オトコの考え方とかオトコ脳とオンナ脳みたいなものはちゃんとあるでしょ、
オトコだからこそ、とか、オンナだからこそ、とかあるよね、
とも思っているんだろう。

「おじさん」なんだよなあ、それが。

『持続可能な魂の利用』は、
「おじさん」が世の中からいなくなったらどうなるか、
ということが書いてあるんだけど、
「おじさん」を世の中から消すわけじゃなくて、
「おじさん」には女性、とくに少女たちが見れなくなる。
すると、「おじさん」がどうするか、も書いてあるけど、
実は女性、とくに少女たちはどう思うか、が描いてある。

そのひとつは、おじさんからの視姦から解放される。
学校の制服や体操着を着ることによって、
おじさんたちは意識的に視姦している。
条件反射的に視姦している。
視姦までいかなくても、想像していることはないだろうか。

それって自分たちは視姦してるってばれてないと思ってるかもしれないけど、
少女たちにはちゃんとばれてる。

ファンタジー仕立てになっててとても読みやすいけど、
ぐさっと刺さった本。
ちゃんとアップデートして「おじさん」バグなおしておかなきゃね。