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カリスマ性には二種類あるんじゃないか説

周りの経営者を見ていて本当に組織の精神的な支えになっているカリスマ性のある人もそうでない人も色々いるなあと感じるが一般的に言われるカリスマ性って二種類あるんじゃないかと思っている。

それは外に対してカリスマ性を発する人と中に対してカリスマ性を発する人で前者はよくメディアとかに露出し、みんなが目にするカリスマであり、後者は一見外の人からは分からない地味めな人だが内部での信頼が厚く、組織運営するにあたって欠かせない人物である。

僕は以前こういったtweetをしているが



今もこの考えは変わっていなくて前者のいる組織はスタートは人を集めやすく、勢い良く見えるが後者を確保出来なまま進むと破錠する。こう感じたのは実は知名度のある起業家のミーティングを何度か見る機会があって感じた。一般的に外にカリスマ性をもつ(ここでは外カリスマと呼びましょう)人は中でもカリスマ性を持っているように思われがちだが意外とこれは両立しない。その知名度のある起業家はみんなその人の名声に集まってくるが、その人には内部のカリスマになる素質が無かったためミーティングがいつもどんよりとしていた。しかも実は外カリスマに集まってくる人にはただのミーハーも多いためかっこいいプレスリリースをうてなくなると士気がみるみる下がる。


では内のカリスマに必要なものはなにか?

じゃあ逆に内のカリスマ(ここでは内カリスマとしよう)には何が必要なのか?を考えた所以下二つでこの2つの延長線上にある信頼が内のカリスマ性を維持させる。


・現場を把握し、具体的な指示を出せるぐらいの専門性をもつ

・自身より組織を優先する


まずひとつ目だがいいミーティングと言うのは検証と具体的な施策を立てているミーティングだと考えている。しかし、専門的な知識が乏しかったり現場と乖離しているリーダーは抽象的な指示しか出せない。私は色々なミーティングを見てきたが抽象的な指示しか出さないリーダーの組織は営業に対して「がんばれ」しか言わないし、クビや移動をちらつかせ脅すことしかできない。人はそれだと動かないし、大体が社員は既に結構頑張っているため意味が無い。

先ほど挙げた知名度のある起業家のチームはなまじ起業家がもう裕福なため新しい専門知識を手に入れるだけのモチベも無く、抽象的な指示のオンパレードだった。そのミーティングが終わった後に社員たちだけがリーダーのいない中じゃあ具体的にどうするのかを話しあい、半年ほど結局具体的な対策を取らず、最初の施策を惰性で続けて破錠した。

次にふたつ目だが私が好きな歴史上の人物に徳川家康がいるがこの人はまさしく内のカリスマの典型だと思う。正直幼少時からずっとその功績の割には不遇の待遇を受け、地味すぎる人生を送るが中での内紛、離反は驚くほど少ない。それは徳川家の存続のために織田信長の命令通りに自分の妻子を殺すという決断をするほど自身の優先度を下げた行動のおかげで部下がこの人の組織なら安心して人生をかけられると考えたからだと思う。

私が組織の一員だとしてなにげに一番怖いのはリーダーが組織を私物化することである。それを感じさせないふるまいをしてはじめてメンバーは安心して自分を組織に捧げられる。


結局リーダーとメンバーは主従ではなく同等の関係

何がいいたいかというとリーダーとメンバーは主従関係だと思いがちだが少なくとも就職が自由な日本においては対等な契約関係のためリーダーも信頼を得る必要がある。内カリスマというのは指示の具体性や献身によりメンバーから信頼を得たリーダーの事でこれは外カリスマの能力とは別個である。逆に両立するのは結構難しいと思う。そういった場合、外カリスマをCEOにして内カリスマをCOOにしたほうが解決すると思う。内カリスマも成功した後に外カリスマになるケースが多い。これを両立、もしくは内カリスマを維持できる人は本当にすばらしい素質の持ち主だと思う。

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