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邦画プレゼン女子高生邦キチ!映子さんSEASON7レビュー「映画って「流れ」に取り残されない為に…「損しない」為に観るもんなの?」

年間85本映画を観て,400字詰め原稿用紙にして20枚分の感想を書いてインスタに投稿する,
チャラい大学生池ちゃん登場(表紙の男です)。
その時々の流行から置いてかれない為だけに好きでもない映画を観る彼だから,
当然の結果として流行ってない映画を観る事を「無意味」と言い切る。
400字詰め原稿用紙に20枚も感想を書く才能がありながら,
その内容はあっちゃ飛びこっちゃ飛びで一貫性が無く彼が嫌いな筈の「無意味」なもの。

ただ池ちゃんは「自分の感想が中身が無くて詰まらない」って自覚はあって,
自分はその時々の流行に流されて詰まらない感想しか書けないけど,本当に面白い感想を見抜く力はある。
そんな自分を映画「アマデウス」で言う処のサリエリに例え,
(大学生で「アマデウス」がパッと出て来るだけでも大変なセンスである!)
流行に左右されず,映画を観る事に「意味」など考えず,
「好き」で映画を観て面白い感想の言える邦キチ・マリア・ヤンヤンをモーツァルトに例え,
邦キチに教えを乞う。
邦キチの教えの過程で流行に置いてかれない様に必死に流行の映画を観る池ちゃんが,
邦キチと出会う前に「流れ」に置いてかれない様に必死に映画を観ていた部長の姿と重なり,
実は池ちゃんは「邦キチと出会わなかった場合の部長」なのだと分かる。
そんな必死に映画を観るふたりに邦キチが投げかける
「たかが映画ではないですか」
映画を観なくたって感想を書かなくたって流行に置いてかれたって別に死にはしませんよ。

巻末描き下ろしは「オトナ帝国」!
池ちゃんの感想が僕の感想と似ていて
世の中モーツァルトよりサリエリの方が圧倒的に多数なのだと気付かされる構成に複雑な表情となる。

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