TV番組週刊まんが未知+「漫画家ハン角斉先生の選ぶ凄い漫画3選」レビュー「一体何時まで僕の肩書は「67歳の新人」なのか。僕は僕の作品の内容を論じていただきたいのだ。」

今回のゲストは漫画家のハン角斉先生。
先生は整体師をしながら漫画を描いて67歳でデビューされ
現在北海道・帯広に在住中。
帯広の仕事場で早速インタビュアーが「凄い漫画3選」を聞こうとすると,

「その前に少し言いたい事がある」

と言う。

「僕は67歳で漫画家としてデビューしました。
なので肩書がずっと「67歳の新人(漫画家)」。
何も話題がないよりいいですが
僕の描いた作品の内容を論じていただきたい。
何時までも
「お爺ちゃん,よく頑張ったね!」
と言われ続ける事に僕は異議を申し上げたい。
僕が爺であろうと若造であろうと作品の内容には関係ないじゃないか。」

そんな先生が他の人の描いた漫画で注目されるのは
「女の描写」と「眼の描写」だと言う。
それから「ダサい事はしたくない」が信念。

1.高橋留美子先生の「めぞん一刻」
高橋先生の漫画の面白さは「絶対に必要な台詞しか言わせない」所。
「黙るべき所では黙らせる」。
ダサい漫画だと「無言」を表現するときに「……」に頼るけど
高橋先生は「黙ってる音無響子の表情」で「感情」まで描写してる。
「黙ってる事」に意味があるのに
何で「……」って「喋らせる」なんてダサい事をするのか。
漫画家なら「絵」で語れよ!

先生の熱いプレゼンが続く。

ついでに言えば「めぞん一刻」の紹介中に
アニメ版「めぞん一刻」の曲を流す所業に閉口する。
アニメ版と漫画版を混同し・一体化してる証拠だからである。
原作漫画が無ければアニメ版は絶対存在し得ないが,
アニメ版が存在しなくとも原作漫画の価値は些かも減ずる事はない。
両者は決して「対等」ではないのだ。
その両者を混同するなど言語道断なのだ。

2.三山のぼる先生の「女フィスト(メフィスト)」
女フィストは魔女狩りで焼かれた魔女が現代に転生して
最高の肉体美と最高のファッションセンスを披露しながら
人と関わって行く漫画。
三山先生の女体表現,特にヒップの表現が素晴らしいんです。
何度も模写して自作に生かしてます。

とのこと。


3.池上遼一先生の「陰獣トリステサ」
僕は「陰獣トリステサ」を読んで一度捨てちゃったんです。
余りにも素晴らし過ぎて漫画を描けなくなるから。
「目の表情」が本当にいい。
人間で一番重要なのは「目」なんです。
「目」には表情があり,感情の全てが込められている。

とのことです。

今回も楽しめました!

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