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篠房六郎先生の「リアルげんしけん」レビュー「篠房先生が描くオタク世代間格差。」

「リアルげんしけん」は2006年に篠房六郎先生によって
「げんしけん」第6巻特装版の付録小冊子に描かれた4頁の読みきり漫画で
後に篠房先生の「百舌谷さん逆上する」第1巻の巻末に収録されている。
その内容は篠房先生によるオタク世代間格差。

大学の漫研をOGの篠房先生が訪れ
篠房先生はまず後輩達が素直で何ら屈託が無い事に驚く。

篠房先生が大学生の頃は「オタク」は「なろうかな」と思って
なるものではなく「生まれつきの病気か呪い」かなって認識があって
「自分はオタクである」と公言する事は文化的自殺であり
「X-MEN」のミュータントみたいにバレると迫害されると言うのである。
後輩たちには迫害の経験も無いし宮崎勤も宅八郎も知らない。

次いで篠房先生は後輩たちが「必死にアニメを見ない」事に噛み付く。
自分の「好きな物」なのに
何故誰よりも勉強して誰よりも詳しくなろうとしないのかと。
後輩は篠房先生が何故「必死な感じ」なのかが分からない。

結局篠房先生の
「大学の漫研のイメージ」と「現在の大学の漫研のイメージ」とが
接点を持つ事はない。
後輩は篠房先生の「飲みニケーション」の誘いにも一切応じない。
後日「知らん先輩にイキナリ来られてウザい」と
陰口をたたかれて篠房先生が凹む場面で話は閉じる。

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