ヤンキーと地元

下北沢の古書ビビビで購入。

先輩後輩の関係や建設会社、水商売、打ち子、闇金融などの
環境に置く十代の若者に話を聞く事で10年に渡って調査した著者の記録。
どの中学校にも暴走族があり国道に集まる事が
毎週のイベントだという環境に自分とは違う世界だと思ってしまうが
地元や先輩との関係に絡めとられているとも思えるし
若くして地元とのつながりの中で自活しているとも思える。
地縁もない土地で年齢も違う若者に話を聞き続けて
一冊にまとめた著者の根気がすごい。
社会の問題を浮かび上がらせるが
無味乾燥な調査記録でなく若者の青春の一部分でもあり
様々な気持ちにさせられる。
書店で見かけてはいたが今まで手に取らなかったことを
後悔した力作だと思った。