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オタクがホテル無理ッ辛ハウスに宿泊して池袋で屍と化して梅田で灰になりたかった話

これはアナスタシアで沼にドボンしたオタクが約3ヶ月後、『Hotel Svizra House ホテル スヴィッツラ ハウス』で再び宙組トップスター真風涼帆氏と邂逅を果たしたお話である。

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前回のfff感想記事ではお友達になってくれたのに、大本命のこちらではまったくお友達になってくれなかった友の会

おいちょっと待て。そもそもこの公演が東京と大阪で6日間10公演ずつしかないから、せめてチケット戦争を勝ち抜くために入会したんだが????

そんなオタクの都合なんて知ったこっちゃあないとそっぽを向く友の会。
別箱では友の会先着もないと知って一瞬絶望するも、オタクはこんなことではへこたれない。こうなったら仕方がない。

一般販売という最も厳しい戦争を勝ち抜くしかない。

というわけでアナスタシアと同様一般販売に望んだ結果、当時の反省点から学習し勝利のコツを掴んだオタクは東京も大阪もどうにかチケットを確保した。

東京公演はなんと千秋楽のチケットを勝ち取ったオタク。
え……生のカテコを浴びれるんか……マジで……?我ながら興奮のあまりO(オー)列を0(ゼロ)列と空目する始末。

カテコ……それは初日と千秋楽にあるキャスト陣たちのご挨拶

最初は偉大な宙組トップスターとして凛々しくご挨拶されるのに、3回目、4回目となるとなぜかゆるゆるふわふわなゆりかさんが降臨されることは、スカステやBlu-rayに収録されているカテコ映像を見て知っていた。

それを生で……?浴びれるの……?温度差で風邪を引くのでは!?

というわけで、東京公演千秋楽のカテコを浴びたオタクは無事に昇天しました。これ、スカステじゃ放送されないんですってね……。このnoteでしっかりとレポートしたいと思います。

そして昇天したオタク。あの素晴らしい舞台をもう一度見たいと手に入れた大阪梅田公演のチケット。
これがなんと2列目のほぼどセンターという神席。

2列目?……ほぼ最前じゃねえか!!!!!!??

このコロナ禍で1列目は基本販売されていない。ということは、2列目が最前席ということになる。

これは……死……。

この公演、巷では「無理ホテル」「ホテル無理ッ辛ハウス」とか呼ばれている。宙男たちがシャツイチベストでビリヤードのキューを片手にタンゴを狂ったように踊るものだからTwitterに死体が大量に並ぶ始末。

しかも、主演の真風ロベルト涼帆さんが、様々なKISSを容赦なく連発してくるのでこちらは瀕死かと思いきや、最強最高にどエロイベッドシーンまで披露してくる。

どエロイベッドシーンです、ドエロイベッドシーンがあるのです(大事なことなので2回言いました)。

実際、スズホマカゼ・ロベルトのあの前屈みの背中が忘れられずに亡霊となりかける始末。

これを……最前ドセンで……観るのか……?我最前??

というわけで無事に灰になり……………………………………たかったんですけどね!!件の!!緊急事態宣言!!によって!!

私の神席は!!灰になりました!!
私じゃなくて!!神席が!!!!

😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭

科学的根拠もなくただただ感染リスクが高いって決めつけて保証もろくにせず何やってくれとんじゃあああああああああい!!!!!!!!!!!

……と怒りを叫び、あの前屈みの背中は幻になってしまう、これでは本当に亡霊と化してしまうと咽び泣いていたら、劇団さんはやってくださいました。

5/5の無観客配信を決断してくれたのです。

あ……ありがてええええええええええええ!!!!
😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭😭

いやね、やっぱり客席に人がいてこそ成り立つ場面がたくさんあるし、誰もいない客席に向けて公演を行う真風さんや組子さんたちのことを思うと非常に心は痛むし悩ましいところだけれども、配信をしていただけるだけでも本当にありがたい。

とにかくあの前屈みの背中が幻にならなさそうで本当に良かったです。
でも、神席で真正面からガン見するという夢は消え去ったので亡霊にはなります。。。

はい。というわけで前置きがひじょーーーーに長くなりましたが、実際に生で観劇できた人間の責務として、感想などをつらつらと書いていきます。なお、某場面で変態発言が目立つかもしれませんがいつものことなので気にしないでください。

そういえば、あの設計が残念だと巷で有名な「東京建物 Brillia HALL」も1F、2F、3Fと制覇してしまったので、見え方も書こうと思う。けど、死の席ではなかったのであまり参考にはならない。正直自分はよく見えた方でした。

当然ネタバレがあるので、未見の方は避けてください。
梅芸配信が控えている人は見終えてから覚えていたらそっと見に来てそっと閉じてください。

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■まずはあらすじ

スイスのリゾート地サン・モリッツに佇むHotel Svizra House(ホテル スヴィッツラ ハウス)。第二次世界大戦中期、ナチスドイツの脅威が広がるヨーロッパにおいて中立国であるスイスは“謀略の十字路”と呼ばれ、様々な国籍、階級、職業の人々が行き来していた。戦火を逃れた富裕層が集うこのホテルに、今日もまた一人、新たな客がやって来る。
オランダ貴族の父とバレエ・リュスのダンサーを母に持つロベルト・フォン・アムスベルクは、ロンドン駐在の外交官として多忙な日々を送っていたが、彼の真の任務は、英国情報部の為に働くスパイキャッチャーとして、敵国のスパイを摘発することであった。ある重要なミッションを受けてサン・モリッツにやってきたロベルトは、ドイツ軍のパリ占領により失業したバレエダンサーのニーナと出会う。ホテルではロシアの亡命貴族ミハイロフ伯爵が主催するニジンスキー救済のチャリティ・バレエ公演が予定されており、ニーナはその公演で踊るためにやって来たのだった。そこに、この公演のスポンサーで、芸術のパトロンでもあるオーストリアの実業家ヘルマン・クラウスナーが、艶やかな美女アルマを伴い訪れる。
戦時下の情報戦を戦い抜く男たちのドラマと、芸術を愛し守ろうとする人々の熱い想いを絡め、先行きの見えない日々を精一杯生きる人々のヒューマン・ドラマに、20世紀初頭のパリで華開いた“バレエ・リュス”の輝きへのオマージュを散りばめたオリジナル・ミュージカル。国家的使命と人間的感情の間で葛藤する男ロベルトを演じる真風涼帆を中心に、知性とエレガンス溢れる作品としてお届け致します。

いわば世はWW2。日本も戦争に参戦して混迷を極める時代。作品の舞台は連合国にも枢軸国にも属しない、中立の立場であったスイスはサンモリッツ

スパイキャッチャー」という言葉が独り歩きして、ポスターのビジュアルから自分はなんとなくハードボイルド系のお話なのかなと思っていた。

ところがどっこい、蓋を開けてみれば全然そんなことはない。芸術と若干のミステリー要素が上手く組み合わさった重厚なお話だった。
そして何よりも、真風さん演じるロベルト・フォン・アムスベルクは普段は自らの心を殺して国のため働いているが、その実情の篤い男で劇中幾度も葛藤する。いい……いいぞ……葛藤する男は大好物です。

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■1幕目

客席に対して背中を向けて登場する我らがご贔屓、宙組8代目トップスター真風涼帆こと、ロベルト・フォン・アムスベルク。
ロングコートスリーピーススーツ、そして中折れ帽という出で立ち。おまけに暗闇の中、ふっと艶やかに口から吐かれたタバコの煙がもくもくと広がる……。

こんなの真風無理ホテルじゃん……。

はい……のっけから優勝です。登場が完璧です。優勝です。
みんなが無理無理言うの分かったわ……無理です

最強の宙組コーラスを全面から浴びた!!と思っていたら、任務を仰せつかったロベルトは早速スイスはサンモリッツの高原に佇むHotel Svizra Houseへとやってきて、ヒロインのニーナ・デュボワと偶然出会うことに。

ニーナ役の新トップ娘役潤花さん。アナスタシアではマリア役やバレリーナの役が印象的だったものの、セリフはとても少なかったのでどんな感じだろうと思っていたけど、とってもいい!
どこまでも好きなものに対して真っ直ぐというところが、本当に心の底から感じられたし、歌声も伸びやかで笑顔も可愛い。最高にヒロインでした。

ところで、ロベルトさんがニーナにオススメした「ホワイトチョコが最……っ高」のホットショコラーテはどこに行けば飲めますか?
「ホワイトチョコが~」の前の「あ……」の声が最高に色っぽい。好き。
ある回の公演では隣の人が「はぁ❤」ってため息を吐いていたもの。好き。
あと見た目によらず甘党なんですか?可愛いですね、ロベルトさん。好き。

そしてホテルで療養を兼ねて滞在しているマーサ婦人とトラブルになってしまうニーナを偶然助けるロベルトさん。ここ、ニーナの転び方というか吹っ飛ぶものだから毎回心配になる。そして吹っ飛ぶパンフレットたちも心配になる。千秋楽とか結構吹っ飛んでたもの。
でもそんなパンフレットも華麗に回収するロベルト。それよりも、初対面であんなに紳士的にされたら惚れるわ。劇中でみんな言ってるけどハンサムだしね、オマケに紳士。バレエにも詳しい。文句なしです。

しっかし幾ら情報収集のためとはいえ、初対面の女性をあんなにスマートに食事に誘う男性っている?手の甲にKISSなんかしちゃって!!けしからん!!けしからんですぞ!!!!
このあと上手いこといったと思ったのか若干したり顔をしてはけていく。本当にけしからん。

ロベルトさんのお部屋のシーン。おい、あんなにカッコよく机に腰掛けて電話する人間見たことねえんだが????
早くシャワーを浴びたいんだ……」やめてください想像してしまいますやめてください。やめないでください……。
ここで瑠風輝さん演じるエーリクがロベルトの演技力を褒めたことで、ロベルトが学生の頃ドラマサークルに所属していたことが発覚。
ちょ……おま……ドラマサークルって……!真風さん曰くロベルトさんの茶目っ気部分です。ここ、テストに出ます。

約束の時間、出会いとは変わって天真爛漫な笑顔でロベルトの目の前に現れるニーナ。律儀にやってくるニーナは本当に純粋でいい子。
バレエの話で意気投合する二人だけど、このときのロベルトさんは仕事のことは頭にあれども素を出しているんじゃなかろうか。

ここで桜木みなとさん演じるバレエ振付師のユーリーや、芹香斗亜さん演じる公演のスポンサーのヘルマンらと出会う。
ヴラドのおじさんとは180度まったく正反対のキャラクターなユーリー。色気が大暴発起こしててヤバい。
そしてヘルマン。こちらもグレブさんとはまた違ったキャラクター。何よりもこのヘルマンが連れている遥羽ららさん演じる未亡人アルマ。アナスタシアではかわいいかわいいアレクセイだったやんけ!!アルマが本当に大人な美女でビックリしました。

ヘルマンがロベルトをビリヤードに誘い、華麗に始まった。
そう、あの死者が続出したビリヤードタンゴです。

ジャケットを華麗に脱いでシャツイチベスト姿になるロベルトさんで「ほわああああああああああああ!!!!」と内心過呼吸。
てか基本真風ロベルトオペラロックオンスタイルなので3回目の観劇でようやく気付いたけど、宙男たちがみんなシャツイチベスト。いいですか、シャツイチベストです、シャツイチベスト。

宙男たちが色気のビックバンで宇宙作り出してるんだが!!!??

自分でも何言ってるかわからない。とにかくシャツイチベストの男たちが華麗に長い脚もキューも捌いていく。
キューになんで脚もつれないの……すごないか……。つか贔屓がカッコいい。最高にカッコいい。世界一、いや、宇宙一カッコいいたまらん。この場面の振り付けをした大石裕香先生と演出家の植田景子先生に特大の感謝を捧げます。ありがとうございますありがとうございます。

ちなみに正直に白状しますが、あのスタイル、ボディラインが本当に強調されるのでついつい毎回オペラで追っかけてしまいました。何がとは言いません。でもみんなも追っかけたでしょ?そうでしょ??

さて、続いて印象的なのはポールルームでロベルトがニーナと二人きりになって自分の生い立ちや幼い頃の思い出を語る場面。バレエ・リュスの元ダンサーであった母親を僅か7歳で亡くして、パリの下町からオランダ貴族の父親に引き取られて育ったという彼。きっとロベルトにとって、バレエは自分を形付けるアイデンティティの一つだったんじゃないかと思う。

だからこそ、ひたむきに真っ直ぐにバレエに打ち込むニーナの姿に亡くなった母親の姿を重ね、思わず心中を吐露したんじゃなかろうか。
自分がスパイキャッチャーだとは一言も告げないけれども、人間の闇を幾度も目にしたせいで人間不信になりそうになるだなんて、普通他人には言わない。きっとニーナに対して心が動かされていたんだと思う。
そしてそんなロベルトに対してニーナは、バレエ・リュスのような芸術を生み出せるのも人間なのだと語る。

ボンニュイ……と言って名残惜しそうにニーナを見送ったロベルトのあの表情。

ハイ!ここで恋に落ちましたー!!!!!!!!!

ってはっきり分かる。すごい。31歳ロベルト坊ちゃんはここで恋に落ちたんですね。よーーーーーーくわかりました。

このあと物語は大きく動き、ロベルトの過去の傷が明らかになる。

このあとエーリクがニーナを利用しようと提言してくるが、拒むロベルト。
このとき、過去の傷の件があったからか少し苦しげでとてもいい。仕事に私情は混同しないと言いつつも、内心では激しく葛藤している。とてもいい。何度も言うけど葛藤する男は好物です。

そしてニーナを探してバルコニーに向かうロベルト。これはやっぱニーナのことを無意識に求めていたんじゃないかと思うのですよ、自分は。

ここでニーナに「バレリーナは身体を冷やしてはいけない」と言って自分のコートを羽織らせるロベルト。これが完全に彼コート

潤花さん、165cmでしかもヒールのある靴を履いてるからそこそこ背丈あるはずなのに、なぜだか完全に彼コート。え、真風涼帆さんあなたどんだけ背丈あるんですか……。股下2mあるんですか……。

ありますね、2m。

ニーナもロベルト同様に葛藤を抱えていて。
ニーナの親友シルヴィとその恋人オットーがとても初々しくてかわいい。

シルヴィが歌う。

「彼はドイツ人。だけどいい人」

○○人だからというだけで勝手なイメージが先行し、ヘイトクライムが頻発する昨今の情勢が脳裏に浮かんだ。

それは当時も変わらず。生まれ故郷をドイツに焼かれて憎む気持ちはあれども、自分と同じようにバレエを心から愛するドイツ人のオットーに対しては複雑な気持ちを抱くニーナ。
ドイツによる空襲で婚約者を失ったロベルトも同じで「憎いのは人じゃない。戦争だ」戦争を終らせるべく自分は戦うんだとニーナに告げる。

「私がドイツのスパイで、あなたを利用するために近付いたとしたら……」

ニーナの問いかけにロベルトも同じ質問を返すと「今、あなたがここに、そばにいてくれる。それが嬉しい」そんなニーナに口づけを……

あーーーーーー!!お客様!!!!
お客様!!!!そのKISSはいけません!!!!

ヅカってだいたいKISSする時は客席から見えないように、客席に対して後ろ向くような形でKISSすると思ってたんですけど、これ真横!!!!!!

や!!!!?普通にKISSしてるな!!!!????(してない)

ロベルトからKISSされて動揺するニーナ「私の質問に答えてない」に対して

「このキスが答えだ」

HOOOOOOOOOOOOO!!!!!!!?????

それはイケメンじゃないと許されない台詞ですよロベルトお坊ちゃま!!!!!

甘いKISSを交わしてるかと思うとここで事件発生。
ニーナの肩に終始手を置いて支えるような立ち位置のロベルトが完全に守りに入っている。もう完全に騎士ですロベルト様。
自分の計測では、1分くらいずっとあの状態でしたね。けしからんですね。

いくらスイスが中立国とはいえ、戦争の影響はどうしても及んでしまう。世界大戦という状況では、安全地帯なんてどこにもないという絶望がホテルに滞在する人々を襲う中、ロベルトの追うスパイ「ウィリアム・テル」がヘルマンだと発覚したところで1幕目終了。

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■2幕目

バレエの公演の日が近づくほど、戦況は悪化。そしてロベルトは追っていたスパイ「ウィリアム・テル」であるヘルマンの逮捕を躊躇していた。そんなロベルトに、公演が成功すればアメリカのバレエ団に招聘されるかもしれないとニーナが嬉しそうに告げる。

ニーナに出会っていなければ、冷酷に即逮捕に踏み切っていただろうロベルト。愛するもののために真っ直ぐ生きるニーナに出会ったからこそ、忘れかけていた大切なものを思い出して葛藤するロベルトが……いい!!!!

場面は変わってヘルマンとアルマの追想パート。ヘルマン、アルマ、そして親友のラディックの関係性がエモい!!!!
ラディックの奏でる音楽を愛する二人。でもラディックはユダヤ人。この時代、ユダヤ人はナチスドイツによる強制収容の対象で、収容所に入ればほぼ間違いなく殺されてしまう。

ラディックを始めとした優秀な芸術家たちが、こんなくだらない戦争の犠牲にあってはならない。ヘルマンにもヘルマンなりの信念があった。

「彼を愛していたのか」
「ええ、愛していたわ」「彼の奏でる音楽を、愛せずにはいられなかった」

ヘルマンとアルマの問答がいい。かの日々を思い出して慈しむかのようなアルマの表情と、何かを悟ったように見つめるヘルマンの表情。
そして彼らの記憶の中にある、ピアノを楽しそうに弾く紫藤りゅうさん演じるラディック。エモいにもほどがある……。

そうこうする内に、気が付けばバレエの公演まで残り僅か2日。ホテルの最上階のダイニングバーではバレエ団のメンバーたちが食べて飲んでのドンチャン騒ぎ。ロベルトもわざわざイギリスからスイスまでやってきた上司のリチャードとその場に居合わせていた。

このときユーリーとその友人のアンリがメンバーに襲われそうになってギュッて抱き合ったり怯えていたりで可愛い。君たち付き合ってるの??????

で、そんな楽しげな仲間たちの輪に加わらず、一人カウンターでやけ酒を煽るニーナ。案の定ロベルトにその姿を発見されてしまう。

「誰か助けて!って顔に書いてある」
「何それ!?読唇術!?」

肩に顔を埋めて泣き出すニーナを優しく受け止めて颯爽と自分の部屋にお持ち帰りするロベルトがやり手過ぎてビビる。
あんなに鮮やかなお持ち帰りある?????

ニーナが落ち込んでいたのは、親友のシルヴィが恋人を失い更には脚を複雑骨折して二度とバレエを踊れなくなったから。シルヴィの成功と幸せを密かに妬んでいた罪悪感から、自分のせいだと責めるニーナを慰めるロベルトが完璧な彼氏っぷり。

ニーナの瞳から溢れる涙を指先で拭い、そのまま口元へと運んで優しく甘いKISSを交わすんだけれどもこの一連の流れがスマートなんだがそれ以上に言いたい。

おい、もはや親指一本でしか隠してねえぞ?????

間違いねえ……贔屓、隠す気がない
てかエモ……いやエロ……。え……エロ……????

ここで二人で向かい合って「To love, To live」を歌ってからの流れが!!!!

ニーナを優しくベッドの前まで誘い……!

ニーナの羽織っているカーディガンを優しく脱がしてベッドの上に落とし……!

ニーナを優しくベッドに座らせ……!

自身は革靴履いたままニーナを跨ぎつつベッドの上に右足を乗せ……!

ネクタイを緩め……!

ニーナのボウタイブラウスのリボンを解き……!

そして枕に手を付きながら優しくニーナを押し倒して華奢な首辺りに顔を埋め……!

暗転!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

お……おわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ

これ3回観てるんですけど毎回目が足りなくて!!!!
黒死牟みたいに目がたくさん欲しい!!!!とりあえず自分の記憶だよりに勢いで書いたけどもしかしたら全部妄想かもしれない!!!!配信で答え合わせしてください!!!!
でもね、舞台写真にボウタイブラウス解く直前のがあった!!例の45番です!!幻じゃなかった!!!!

そしてこれナニがすごいって毎回毎回地味に違う!!
ネクタイの緩め方も!リボンの解き方も!押し倒し方も!!

ある回ではネクタイをガッと思いきり緩めるものだからセクシーな首元がガッツリ拝め……

千秋楽ではあの男、ニーナ押し倒しながらリボン解きやがった!!!!!!!

エッッッッッッッッッッッッッッッロ!!!!!!!

何度でも言う。エッッッッッッッッッッッロ!!!!

あれ、リボン解かないぞ?とか思ってオペラでガン見してたらこれだよ!!!!最高か!!!!!!!!!

暗転してから結構なスピードでストーリーが急展開するんだけど、正直脳の処理が追いつかない。千秋楽があまりにもエロすぎて、次にロベルトさんが登場してからも(エロかった……エロ……エロかったぁ……)って放心していたのでもう……ダメです……私は……。

あとね、もうね、押し倒し方が優勝なんですよ。芸術点が高すぎる。
ベッドイン選手権があったら審査員みんな満点出しますよ。ありゃ間違いなく優勝です。
てかシャツイチベストスラックスなのもけしからんが、革靴のままベッドに乗り上げるんじゃない。本当にけしからん。いいぞもっとやれ。

で、ドチャクソエロいベッドシーンの余韻に浸りながらの真相発覚場面です。本当に頭が追いつかない。

ヘルマンとアルマたちはバレエ団を隠れ蓑にして、ユダヤ人の芸術家たちを助けていた。ヘルマンはそのためにナチスドイツの高官と取引をして「ウィリアム・テル」としてスパイ活動を。
そこにヘルマンたちを逮捕すべく現れるリチャードだったが、元を辿れば全ての黒幕ともいえる存在だったと発覚する。

三者三様。修羅場とも言える場面に何も知らないニーナが忘れ物をしたと言ってやってくる。何があったのかと不安を見せるニーナの手をアルマが優しく握る。

「大丈夫、幕は、必ず上がる」

幕は必ず上がる……誰もがそう信じてひたすら走っていただけに、今この休演・中止になっている現実がズシッと辛くのしかかってくる……。

そして「恥を知れ!」そう叫んでリチャードに銃を向けるロベルトの表情が、信頼していた上司に裏切られたとか、ヘルマンたちをどうすべくかとか、苦悶に満ちていてとてもいい……!

葛藤した結果、ヘルマンたちは逃げも隠れもしないだろうということで、一日だけ猶予を与えることで、無事に公演「シェエラザード」の幕が上がる。

アナスタシアに続いて再び黒燕尾な真風ロベルトの脇を颯爽と風を切るようにスタンバイする、ゾベイダに扮したニーナが美しい。てか裸足ですよ、生足で踊るんです。すごい。あとお腹が美しい……。
金の奴隷に扮するユーリーと踊るニーナ、二人とも本当に楽しんでいるように踊るから、客席は一瞬息をするのも忘れていたように思う。

それはロベルトたち舞台の上の観客も同じで、ここでみんなが歌う「Lives in the theater」が本当に今この状況だからこそ重なる歌詞で心にグッとくる。

劇場に集い 共に生きる その喜び

梅芸の公演が中止になってしまったからこそ強く実感する。
舞台の上だけでなく、客席も一体化したあの空間だからこそ生まれる喜びが……あの時Brillia HALLにはあったんだ……。

最後、ロベルトたちが自分たち客席に向けて拍手をするのだけど、自分たちも1942年のあの空間にいたのだと思わてくれた。

公演は無事に終わり、ニーナとロベルトにも遂に別れの時が訪れる。
そう、たった2週間あまりの出来事なんだよな。濃いな!!!!

再会を約束する二人のやり取りがとてもいい。ロベルトからの手紙を受け取ったら、ヨーロッパに帰りたくなってしまうから受け取りたくないニーナとか、じゃあクリスマスの時だけカードを贈るよって返すロベルトとか。
ここでKISSを交わさないところが激エモポイントだと自分は思っています。

この数年後、戦争も終わって平和が訪れたスイスで無事に再会するのだけどもうそこがステキでステキで!
スイスではプロポーズの時に渡す花だというエーデルワイスの花束を律儀に用意するロベルトとか、アメリカで成功したニーナがロベルトとの再会に目を輝かせる姿とか。

ニーナの愛するもの“バレエ、踊ること”から“ロベルト”に変わったんだね……。そんなニーナにプロポーズをするロベルトがまあ完璧なこと……。
もう……もう……

お幸せに~~~~~~~~~~~😭😭😭😭😭😭😭

という思いですよ……ハイ。この作品が真風涼帆さんと潤花さんのプレトップお披露目公演であるということに本当に感謝……。お披露目に相応しい作品だと思っただけに、梅芸が中止なのが本当にやりきれない……。

フィナーレでは娘役さんたちが真っ白でフレッシュなスカートのお衣装がめちゃめちゃ可愛い!!

デュエダンではもう幸せそうに踊る潤花さんの表情が特に印象的。
そしてリフトもあって……!いや、もう真風さんの背が高いのもあって迫力がすごいことすごいこと……!

ほんと~~~~~~にお幸せに~~~~~~~😭😭

とオタクは号泣するお気持ちです。
オタク、号泣。まかまども大好きだけど、新宙組トップコンビゆりかのも全力で応援していく所存です。

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というわけで最高な作品を観劇した直後。カーテンコールが……ねえ……?

1回目。無事に千秋楽を終えてホッとしたような表情で、凛々しい偉大なる宙組トップスターとしてご挨拶する姿がとても印象的。2回目もそう。

さて、3回目。Twitterでもたくさん流れていたあの問題のカテコです。
うろ覚えすぎるけれども確かこんな感じ。

ゆ「この公演、6日間という短い期間だったんですが……ほんとうにみじかかった🥺

このあと、上手と下手の組子たち、そして客席を順番に見ながら「ね?」と同意を求める姿が……

えええええええんぎゃわいいいいいいいいいいい!!

そして客席を見て、、、

ゆ「終わっちゃうのが寂しいって顔に書いてある☆」(ロベルトボイス)

ぎええええええええええかっこよおおおおおおおおおおおおおお!!!!

それまでゆるふわゆりかさんだったのが急にイケメンロベルトになるものだから脳がバグ起こして思わず「キャーーーーーーーーーーーー!!!!」って歓声を上げてしまった。あの時自分は乙女でした。。。

と思ったらですよ、

キ「ナニソレ!?ドクシンジュツ!?」

!!!!?????!?!?!?!?!?!?!?

キ「……ウワーーーーーーーーーーン😭!」(ロベルトの肩に顔を埋める)

!!!!?????!?!?!?!?!?!?!?

芹香さん……完全にヒロインでしたね……ニーナでしたね……。
このあと真風・芹香のワンツートップでガシッと固く握手を交わすのが印象的でした。

はい、そして4回目です。4回目も幕が再び上がりました。
どうやら3回目でやり切ってしまった宙組トップスター。「何を話せばいいのやら」とか言ってると思ったら、急に3F席に向かって可愛く両手でお手振りを始めるではないか。

ゆ「3F席のみなさーん。見えてまーす

この時多分客席全員がスタンディングオベーション。圧倒されたのか、2F席、1F席と順番にお手振りをし始めるので自分も全力で……手を……振りました……。
てかあの、お手振りが可愛すぎて、アイドルか?アイドルなのか?アイドルだったわ。完全にアイドルです。

最後に、肩をぐっと上げて梅芸に向けてブラッシュアップするぞ!と気合いを表明していた姿がとても印象に残っていただけに本当に中止がつらい……。
あ、おなじみ(?)の「安全な距離を保ってお帰りください☺」も聞けたので感無量。

この作品を生で観劇できた自分は本当に幸運でした……。配信という形にはなってしまったけど、更にブラッシュアップした作品を見られるのがとても楽しみです✨

そして、今度は新トップコンビの大劇場お披露目になる「シャーロック・ホームズ/Délicieux」は絶対見たいのでやっぱり友会よろしくな!!
ムラ遠征ができる世の中になっていることを心から祈っています。

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■オマケ:Brillia HALLの見え方

はい。オマケのBrillia HALLの見え方です。
今回自分は3回すべて違う階で観劇しました。1F席から順番に写真とともにご紹介。

1F席:15列目下手寄りセンター付近

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めちゃめちゃ見やすい。オペラがなくても表情もハッキリと分かる。
ちなみに自分はコンタクトを付けて1.5くらいの視力、かつ161cmで平均よりちょい高めくらいの身長です。
前方に座高の高い人もいなかったので視界を邪魔するものがなかったのもあるかも。舞台も全体的に眺められて良いお席でした。

2F席:4列目上手側

画像2

オペラがあれば全然大丈夫。まったく見えないということはなかったけど、手前に座っている人がとても座高が高い人で、真風さんの立ち位置によっては視界にその人の頭がフレームインするというちょっと残念な思い出。
傾斜がもう少しあればマシなのかもしれない……。

3F席:4列目下手寄りセンター付近

画像3

幸いにも手すりが邪魔になる席ではなく、オペラがあれば十分見える。
というか、正直2F席とさほど見え方は変わらないので、ちょっとお得に思いました。(3F席はA席のお値段)
傾斜は2F席よりはあったかもという印象。

なお、自分が座った席はオペラを構えると真正面にベッドが見える位置で、思わず大興奮しました。ベッド真正面は大勝利です。
ちなみに、手前に座っている人が今度は帽子を被っている人で、これまた時々フレームインするのがウザいという……観劇時に帽子を被るのは止めてください……。

ハイ、あまり役には立たない見え方情報でした。もしも同じ位置に座るかもということがあれば、参考にしてみてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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